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先週末から月曜にかけて、またヒンドゥー教のフェスティバルを撮ってきた。しかしこの国は宗教がらみの行事が実に多い。数えてみた訳ではないが、恐らく毎週一度かそれ以上はどこかの町で祭り事がおこなわれているんじゃないだろうか。
ホーリというこの祭典は、別名「フェスティバル・オブ・カラー」。その名の如く色彩華やかな行事だが、春の始まりを告げる日でもある。
期待して町へ繰り出したのだが、結局ろくな写真も撮れず、散々な眼にあった。
この日は染料を溶かした液体をみなお互いの顔や身体にかけあうので気をつけろ、とカメラマン仲間から忠告されていたのだが、最初に撮りだした場所でいきなり頭からそれをぶっかけられた。それも背後からだったのでよける術もない。
服は汚れてもいいのを着ていたし、カメラも防水カバーをかけていたので特に問題はなかったのだが、顔と頭にべっとりとついた赤と緑の染料が石けんで洗ってもなかなか落ちない。この後も行く先々でべたべたと顔に塗りたくられ、もう最後はどうでもいいやとなげやりになっていたのだが、それよりも悔やまれるのは「レイン・ダンス」が撮れなかったことだ。
通常なら色のついた水をホースやバケツでまき散らし、それを浴びながら踊るこの「レイン・ダンス」が慣習なのだが、なんといっても今年のムンバイは水不足。水の無駄使いをしないように、との当局からのお達しを皆守っていたようで、市内ではこれを撮ることができなかった。色彩派手なレイン・ダンスは鮮やかな写真になるので楽しみにしていたんだけどなあ。ちなみに他の州では結構おこなわれていたようだ。
しかしホーリに参加(?)して、長年の疑問が一つ解けたのは収穫だった。
もう18年ほど前になるが、初めて南アフリカを訪れたときのことだ。インド人の多いダーバンで、僕は大晦日を過ごしていた。新年のお祝いを撮ろうと夜の海辺をぶらついていたのだが、午前0時、年が明けると同時に、「ハッピー・ニューイヤー!!」と叫びながらインド人の若者達がみな黒い靴墨をお互いを顔に塗り始めたのだ。否応なく僕の頬にもべったりと黒い墨が塗りたくられたのだが、しかしその後アメリカに戻り、知り合ったインド人たちにこの話をするたびに帰ってくる答えはいつも同じ。
「そんな風習は知らないなあ。。。」
それが昨日染料を顔に塗られたことで昔の記憶が蘇り、合点がいった。
そういえばみな「ハッピー・ホーリー!」と叫びながら色を塗り合っていたし、南アの靴墨もきっとこれに根付いた習慣なのに違いない。南アでは染料が簡単に手に入らないのかどうかは定かでないが、このアフリカの地に移住したインド人たちはホーリを新年に、そして染料を靴墨に代えて彼らの文化を引き継いでいったのだろう。
最近行事などの「軽い」撮影が続いたので、また水不足と環境問題のプロジェクトに戻らないとな、と思っていたら、例の如く急な仕事がはいって明日から東部のビハール州へ行くことに。ここはインドの最貧州のひとつなので以前から訪れてみたかった場所だ。何が撮れるか楽しみ。
ホーリというこの祭典は、別名「フェスティバル・オブ・カラー」。その名の如く色彩華やかな行事だが、春の始まりを告げる日でもある。
期待して町へ繰り出したのだが、結局ろくな写真も撮れず、散々な眼にあった。
この日は染料を溶かした液体をみなお互いの顔や身体にかけあうので気をつけろ、とカメラマン仲間から忠告されていたのだが、最初に撮りだした場所でいきなり頭からそれをぶっかけられた。それも背後からだったのでよける術もない。
服は汚れてもいいのを着ていたし、カメラも防水カバーをかけていたので特に問題はなかったのだが、顔と頭にべっとりとついた赤と緑の染料が石けんで洗ってもなかなか落ちない。この後も行く先々でべたべたと顔に塗りたくられ、もう最後はどうでもいいやとなげやりになっていたのだが、それよりも悔やまれるのは「レイン・ダンス」が撮れなかったことだ。
通常なら色のついた水をホースやバケツでまき散らし、それを浴びながら踊るこの「レイン・ダンス」が慣習なのだが、なんといっても今年のムンバイは水不足。水の無駄使いをしないように、との当局からのお達しを皆守っていたようで、市内ではこれを撮ることができなかった。色彩派手なレイン・ダンスは鮮やかな写真になるので楽しみにしていたんだけどなあ。ちなみに他の州では結構おこなわれていたようだ。
しかしホーリに参加(?)して、長年の疑問が一つ解けたのは収穫だった。
もう18年ほど前になるが、初めて南アフリカを訪れたときのことだ。インド人の多いダーバンで、僕は大晦日を過ごしていた。新年のお祝いを撮ろうと夜の海辺をぶらついていたのだが、午前0時、年が明けると同時に、「ハッピー・ニューイヤー!!」と叫びながらインド人の若者達がみな黒い靴墨をお互いを顔に塗り始めたのだ。否応なく僕の頬にもべったりと黒い墨が塗りたくられたのだが、しかしその後アメリカに戻り、知り合ったインド人たちにこの話をするたびに帰ってくる答えはいつも同じ。
「そんな風習は知らないなあ。。。」
それが昨日染料を顔に塗られたことで昔の記憶が蘇り、合点がいった。
そういえばみな「ハッピー・ホーリー!」と叫びながら色を塗り合っていたし、南アの靴墨もきっとこれに根付いた習慣なのに違いない。南アでは染料が簡単に手に入らないのかどうかは定かでないが、このアフリカの地に移住したインド人たちはホーリを新年に、そして染料を靴墨に代えて彼らの文化を引き継いでいったのだろう。
最近行事などの「軽い」撮影が続いたので、また水不足と環境問題のプロジェクトに戻らないとな、と思っていたら、例の如く急な仕事がはいって明日から東部のビハール州へ行くことに。ここはインドの最貧州のひとつなので以前から訪れてみたかった場所だ。何が撮れるか楽しみ。
高橋さんこんにちは。
ホーリの写真を見てびっくりしました。
最初は、絵かなあ・・・ブロンズ像とも思ったのですが、
なにか違う・・・。
なにかこう輝きがあったので、ブロンズではないな。と考えていたら、写真だ!と。
考えてみたら当たり前ですよね。
高橋さんはカメラマンですもの。
でも、写真が絵に見えたり、ブロンズ像に見えたりするのは初めてで面白い写真でした。
自然体な高橋さんの写真や文面、大好きです。
お体に気をつけて、これからもいろいろな世界を見せてください。
失礼します。