HONK de BONK

鳥の“落し物”が直撃しましたが(泣)鳥には寛容な私です。。。

The Third Man on TP (団抜きにおける第三の男)

2014-02-27 20:53:12 | bike
今日のトラック世界選、男子団体追い抜き金・銀決定戦には震えがきた。シビれたー

その前に団抜き予選。なんと強豪イギリスが8位。

ないわー。8位はない。

2000年以降、イギリスは男子団体追い抜きのファイナル(金・銀決定戦+3位・4位決定戦)進出を逃したことがない。それも1回を除き、表彰台に立っている。その1回というのが2009年で4位。私が現地観戦した年だ。え゛ー、なんだか貧乏神?

Wikipedia: UCI Track Cycling World Championships – Men's team pursuit←過去の団抜き表彰台

そして今回、ファイナルに進めないばかりか、8位だなんて…。一応“入賞”だけど。

近年、英国の五輪至上主義感は半端ではない。世界選は練習試合だ。そしてオリンピックには、最高の状態に仕上げてくる。

ただ、団体追い抜きは五輪種目だしね(苦笑)。五輪枠取りの仕組みも、以前より複雑になって、ちょっと強いからってうかうかしていられない状況だ。

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オーストラリア優勝の軌跡は、予選はオシェイ、エドモンドソン、ムルハーン、スコットソンで4:01.516の2位抜け。千切れ役はムルハーン。1位抜けはデンマークで4:00.176。

エドモンドソンのメカトラで、スタートが少し遅くなったようだった。こういうのってリズムが狂うんじゃないかと不安になる。

ファイナルの金・銀決定戦。予選で使ったスコットソンをダヴィソンに変えてきた。

微差だが、デンマークがリードし続ける。そして2500m過ぎで、ダヴィソンが千切れる。おいおい早いよ。万事休すかと思ったらオーストラリア逆転。実は足手纏いかよっ(苦笑)。デンマークは3000m前で1人千切れる。更にデンマークは、3500mを過ぎたあたりで3人目も苦しくなってくる。なんとまさかのオーストラリアの優勝。

予選では千切れたムルハーンが、決勝では第3の男として必死でしがみつき、全てを出し切った。レース後も体が固まっちゃってヘルメットを脱ぐこともできず、フェンスにもたれかかっている。

決勝と言えど、大抵の団抜きは「あー、どんどんはーなーれーてーゆーくー」というパターンが殆どだ。こんな逆転することなんて滅多にないから興奮した。デンマークを応援していたら、発狂モノというか悪夢だろうけど…。

ムルハーンは、ロンドン五輪のロングリストに名を連ねたが落選。気の毒に思ったチームメイト達が、ムルハーンの呼び名“ミッチョ”をぬいぐるみのボクシングカンガルーにつけ、選手村を連れ回した。

そして最後は選手村のスポーツバーのバスケットゴールに突っ込まれるという手荒な末路。。。

そんな不遇の愛されキャラ(?)、ミッチ・ムルハーンがついに世界チャンピオンだ。おめでとう。今回は男を見せたね。

Men's Team Pursuit Gold Final - 2014 UCI Track Worlds


コーチのティム・デッカー(←黒シャツ・黒パンのちっちゃ目のおっちゃん)は、多くの豪州中長距離選手の育ての親的存在。表彰式後の記念撮影で、選手達はしきりとデッカー氏を呼んでいた。これ↓がその時の写真だ。


(L→R)ムルハーン、ダヴィソン、デッカー、オシェイ、エドモンドソン、スコットソン
(photo: Cycling Australiaより)


Cycling Australia: Australia - 2014 Men's Team Pursuit World Champions←幸せ写真いろいろ