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HONK de BONK

鳥の“落し物”が直撃しましたが(泣)鳥には寛容な私です。。。

The Longest Day(独走175km)

2010-07-14 18:08:30 | David Millar&Garmin
時計と戦うのはTTスペシャリストの宿命だが、第9ステージのデイヴィッド・ミラーは、制限時間という時計と戦った。

Velonation: Tour de France: Millar shows incredible fighting spirit to make time cut
Team Garmin-Transitions: The Millar diaries: Alone and hanging on for dear life

ミラーは、スタートして30kmで早くも遅れ始める。ここから、長くて孤独な戦いが始まる。

「今日のステージは、僕の“サドル上での最悪の体験5本指”に入るものだ」

第2ステージで3回落車。3回目はハンドルの向こうにひっくり返った。それ以降は怪我に加え、熱、胃痛との闘い。

第9ステージ、やる気満々だったが、すぐに状態は芳しくないことが分かった。落車で傷ついた体の左側が動かない。背中は痙攣を起こし始めた。

自転車を降り、収容車やチームカーに乗る選択もあったが、何かがそうさせなかった。ミラーは以前、自分のマゾ体質について語ったことがあるが、その真価を発揮するにはお誂え向きの状況だった。

残り100km、先頭から30分遅れていた。頭に浮かぶのはステージのプロフィールマップだ。5kmの登り、沿道のファンは素晴らしかった。彼らは応援し、諦めるなと言ってくれた。これがあるとないとでは大違いだ。

ゴールに辿り着くまで、自分がタイムオーバーなのかどうか分からなかった。ただ、走り終えたということだけが分かった。

「ツールというのは、全身全霊をかけてでもリタイアしたくないレースだ」

マット・ホワイト監督はミラーの気持ちを痛いほど理解した。エース、ヴァンデヴェルデを失い、他の選手も落車で痛んでいる。チームを再構築しようという、意地の走りだった。

そして、今日は中級山岳。真性マゾでなければ、自転車レースは走れない。

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昔はこういう粘れるタイプの選手ではなかった。“All or Nothing”。華やかに輝くこともあったが、投げ捨てるのも早かった。年齢的なものなのか、ドーピングで全てをぶち壊して変わったのか。ヨハン・クライフは「人は失敗からしか学ぶことはできない」と話していたが…。

デパンヌ3日間、ミラー総合優勝(&最終ステージTT優勝)

2010-04-02 00:24:26 | David Millar&Garmin
TT、落ち着いてたわ。私は心拍数も血圧も上がったけど(危)。あ゛ーーーーー、よかった。

sporza: Millar wint tijdrit én klassement in De Panne(←インタヴュービデオ有り)

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コルニュ、あと1週間早く回復していたら、トラック世界選に出場できたのに…。

≪ステージ 3B≫
1. David Millar (GBr) 15 km in 18'44"
2. Lieuwe Westra (Ned) op 5"
3. Svein Tuft (Can) 24"
4. Bert Grabsch (Dui) 30"
5. Dominique Cornu 34"
:

≪総合≫
1. David Millar (GBr) 12u20'36"
2. Andrej Grivko (Oek) op 35"
3. Luca Paolini (Ita) 1'07"
:

(photo: Cor Vosより。まるで新人賞のような白さだわー

WADAのアスリート委員

2010-03-10 00:26:44 | David Millar&Garmin
WADA(世界アンチドーピング機構)のアスリート委員は、選手の立場からアンチドーピングに取り組む。

今期の委員長は、ソ連時代のアイスホッケーの英雄、ヴィチェスラフ・フェティソフ(ロシア)。委員の中で私が知っているのは、リンゼイ・ダベンポート(テニス)、フランク・フレデリックス(陸上)、ロジェ・ミラ(サッカー)、鈴木大地(水泳)、そして、デイヴィッド・ミラー。

ミラーは2008年から委員をやってるから、もう今年で3期目なのかな。

委員は現役を退いている選手の方が多いようだ。そんな中、ミラーはバリバリの現役で、元ドーパー。奮闘してくれていると思う。

WADA: Athlete Committee
日本アンチ・ドーピング機構(JADA): 鈴木大地氏 世界ドーピング防止機構(WADA)アスリート委員へ就任

David Millar Testimonial


Soul of Cycling

2010-02-24 21:18:19 | David Millar&Garmin
『CYCLE SPORT』(英国版2010年4月号)にデイヴィッド・ミラー特集。

Cycling Weekly: Cycle Sport April 2010 issue on sale now

気合いが入った特集だ。写真も撮り下ろし。





ドーピング、アームストロング、ヴォータース、コンタドール、ヴァンデヴェルデ、ウィギンス、出場停止から戻ってきた選手、オーバードースで亡くなった選手etc...について、“マイケル・バリーと自転車乗りながら対談”…など盛り沢山。

バッソは反省しているので、二度と過ちは犯さないだろうとミラーは個人的には考えているが、プロトンはヴィノクロフへ対しての敬意の念はゼロ、だそうだ。

バリーもミラーもレースの歴史オタクで、プロトンは過去のレースに興味がある派とない派に二分される。バリーが1976年のジロのDVDを観ていたら、カヴが甚く興味を示した。意外にも(?)カヴはレースの動画をパソコンでよく見るタイプなのだとか。

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アンポストのマーク・マクナリー(元GBアカデミー)はTwitterで「いつかデイヴィッド・ミラーみたいにクールになれることを夢見ているんだ」と呟いていた。確かに着こなしは、今も垢抜けていて格好いい。自転車ファンの掲示板で、ゲイ疑惑が持ち上がるぐらいだから(苦笑)。マクナリーはどんなミラーを思い描いて言ったのだろうか。現在ミラーは、ジローナ郊外の農場に奥さんと住み、犬を飼い、野菜を育てるような生活をしている。

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アルガルベ一周の最終ステージのTT(17.2km)で、コーナーを攻めすぎて落車したミラーだが、大事には至らなかったよう。昨年、パリ~ニースで鎖骨を折っている。同じ所をやっちゃったりしたら…と心配した。

≪落車&擦過傷≫
CN: Volta ao Algarve, Portugal, 2.1 February 17-21 2010 : Laguna - Portimão 17.2km Stage 5 (ITT) photos
BikeRadar: Another crash on the Dallaglio Cycle Slam and a picture of David Millar's pants...

(photos: Cycling Weeklyより)

カヴとミラーの関係

2009-08-20 19:25:46 | David Millar&Garmin
まずは、カヴが語るツール・ド・フランスとオリンピック。

  • ツール・ド・フランスは、1日2ゲーム21日間サッカーをやることにに相当するんだ。
  • 僕は、ゴールをお膳立てしてもらって点を獲る、ストライカーみたいなもの。
  • ゴールスプリントに備え出来るだけエネルギーを節約する。8人のチームメイトはそれを助けてくれる。
  • 昨年は4勝、今年は6勝。ロード競技がメジャーではない国だし、ツールをPR出来たんじゃないかな。
  • ロンドンオリンピックに出場できたら素晴らしいよね。自転車界だけでなく、多くの人達に注目されるから。でも、自転車レースの中核は五輪じゃなくて、もっとビッグなイベントがある。

    北京五輪が屈辱的な思い出になってしまったので、自転車競技は五輪だけじゃないんだよ!!と、強調してるっぽい。いい加減に吹っ切りなさいよ(苦笑)。

    +++

    次は、10年前のミラーとの思い出。

    「10年前、デイヴィッド・ミラーに会ったんだ。当時、イギリスにはそんなにプロの自転車選手はいなかった。こんなに選手とファンが近いスポーツはほかにはないよ。デイヴィッドみたいなスーパースターと気安く話ができたんだ。彼がやったみたいに、僕も子供たちを喜ばせて、自転車に興味を持ってほしい」

    この写真はミラーが『Vélo Magazine』の“私物拝見コーナー”で紹介したもの。カヴが世に出てから、ミラーに渡したのね。

    まあ、ミラーのその後の転落を、カヴがどんな気持ちで見ていたのか考えると切なくなるけれど。

    +++

    そして、ミス・スコットランドの質問にこう答えた。

    「クリス・ホイと戦ったらどっちが勝つかって? ここからあそこまでだったら、そりゃクリス・ホイだよ。でも200km走ってきた後だったら僕さ」

    The Sun: Cav still loves Le Tour

    (photo: Vélo Magazineより。1999年、プロになって間もないミラーと14歳のカヴ)

  • ミラー、同一年度全グランツール出場へ

    2009-07-31 22:30:30 | David Millar&Garmin
    デイヴィッド・ミラーがブエルタを走ることになった。

    「全グランツールを走る予定はなかったんだけど、成り行きでそうなった。ジロの方が予定外で、ブエルタは元々の予定だったんだ」

    ブエルタは世界選の調整であるので、帰ってしまうかもしれないが、観る楽しみが増えて嬉しい。

    Cycling Weekly: Millar to ride all three 2009 Grand Tours


    人懐っこいとは言い難いミラーがコンタドールとお喋りする図@TdF2009 Stg. 19


    (photo: Yahoo! Newsより)

    クリーンへの潮流?

    2009-07-27 18:01:49 | David Millar&Garmin
    トム・シンプソンの死から42年。取り敢えずは、レース開催中に禁止薬物陽性を出さなかった今回のツール・ド・フランスだが…。

    TdFを終えてのデイヴィッド・ミラーのコメント。

    ツールがすっかりクリーンになったと考えるのは甘いかもしれない。しかし、これまでの中で、最もクリーンなツールだと言えると思う。ブラッド(・ウィギンス)の成績、ヴァンデヴェルデ、そのほかのガーミンの選手がそれを証明した。

    我々はドーピング検査の精度がだんだん上がっていることを分かっている。それなのに、ダニロ・ディルーカのような奴らがまだいることには驚かされる。ショッキングだよ。そういった輩は未だ存在する。彼らはお構いなしなんだ。

    Telegraph.co.uk: Tour de France 2009: positive signs that drugs war is being won

    (photo: Times Onlineより)

    TdF Stg. 21

    2009-07-26 22:14:48 | David Millar&Garmin
    ミラーがスキンスーツ姿だ。それも長袖。

    シャンゼリゼに入ったら、チームTTが始まるのかもしれない(※ ウィギンスもスキンスーツ)。

    +++

    Fデジューのウタロヴィッチが長い襟足に赤い布をつけていた(追突注意?)。カメラマンに見つけてもらえてよかった。放置プレイだと悲しかろう。

    +++

    「スキンスーツのミラーは、トイレどうしたんだろうね」と、疑問を投げかけたら「さっきの大きな森の中に入って、全裸になってやったんだ」と言われた。

    したくない想像だ。。。

    +++

    ≪追記≫
  • アームストロングのコンタドールに対する態度は、最後まで冷淡だった。目に余ったよ。得意技は弱い者いじめか(実力は弱かないけどねぇ)。
  • ペリゾッティの子供は行儀が良かった(大人しい)。昨年のサストレの子とフレイレの子は、あの大舞台で相当な大物だったんだ(牽制?威嚇?合戦・笑)。
  • 先日の京王閣でのトークショウ。ツール出場の日本人選手二人について聞かれたキングが「今中はツールは特別みたいなことを言うが、彼らはすでにヨーロッパでちゃんと走っているので、ツールも普通に走るだろう。不思議なことでもなんでもない」っていうようなことを話していた。確かに。全く危なげなく走り切った。というか、私は見縊っていたのかもしれない。思う以上に高いレベルだった。

    (photo: Yahoo! Newsより。スキンスーツ暑かったろうに…な結果だったが、まあいいかー)

  • それでも至福の時間だった

    2009-07-10 01:43:12 | David Millar&Garmin
    残り数キロは卒倒しそうだったけど、堪能しました。

  • 風呂に入る間もなかった(今、入った)。
  • ミラーの走る姿は誰よりも美しい。惚れ惚れする。内股で。
  • クイズ正解。オジェに確定する随分前に応募した。「山岳ポイントなんて、くれてやらー。ステージとマイヨジョーヌ狙いなんだからね」と。今思えば、水玉狙いでもよかっ…orz いかんいかん、そんな弱気では。
  • でもハスホフトのステージ優勝は嬉しい。終わっとらんがな。白ジャージは雨降りだと薄汚くなるなー。
  • いつ聞いてもノルウェー語は耳慣れぬ言語だ。
  • ミラーの頭の箱(発信機?)は間抜けな感じで気になる。
  • 空飛ぶオランダ人(クライフさん)、老けたなぁ。。。
  • 惜しかった。でも見せ場は十分。至福の時間。うっとりしっぱなしだった。
  • 明日はカヴ友の会か。。。
  • 気になったのが、ミラーの自転車につけてあるプラスチックのナンバーカード。かどっこを丸く切っとかないと。落車した時に、自分じゃなくても、誰かに刺さりそう。

    (photo: ANPより)