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卒業記念制作オーデイオアンプの修理

 半世紀以上前、大学4年の夏休みに当時最先端のアンプを自作した。



 その頃はまだコンプリメンタリな終段トランジスタが入手できず、2個のNPNトランジスタ2SC793を終段として使う、セミコンプリメンタリSEPP回路を使ったアンプだ。



 卒業記念制作だから制作過程が記録されていて、筐体の設計図や、回路図はもちろん、



 部品購入時の領収書も残っている。

 半導体を扱っていたダイデン商事やトランスを扱っていた野口商店は残っていないが、田中無線や稲電機は現在でも営業しているのはすばらしい。

 久しぶりにこのアンプに電源を入れたが、調子が悪い。右チャンネルは音は出てくるが低音がない。左チャンネルはかすかに高音が聞こえる程度。周波数特性が悪くなっているようだ。全段直結のこのアンプ、信号の伝送路にコンデンサーは少ない。全数交換を予定、マルツオンラインで交換部品を購入した。

 上下の蓋を外し、



 基板のはんだ付けを外し、



 50年ぶりに自作基板と対面。感無量だ。

 結局、左端に見える緑色の入力コンデンサーが容量抜けしていた。



 これを交換し、他のコンデンサも交換しようと取り外してみたが、容量は充分ある。できるだけ昔の姿を保ちたいので、ついていたコンデンサをもとに戻し、修理は完了。

 iTunesのロスレスファイルをDACに通し、セミコンプリメンタリSEPPアンプに入力。50年を隔てた技術の組み合わせは静かで気持ちの良い音楽を奏でてくれた。


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