黄昏が近づくとフクロウは飛び立つ準備を始めます。暗闇で木に激突。最近は夜目、遠目が効かなくなって来ました。
黄昏れたフクロウ
久保田一竹美術館
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/70/4a2a106876ecbe5434b0237167eac5c3.jpg)
富士五湖の一つ、河口湖の北岸に近いところに久保田一竹美術館がある。江戸時代初期にこつ然とその技術が失われてしまった「辻が花染め」を現代に復活させた久保田一竹の作品が展示してある。
美術館は樹齢1000年といわれる太い檜材を16本使ったやぐら構造をしている。その美術館の壁一面にかけられた一竹辻が花は色の変化の具合、テクスチャー感がすばらしい。
友禅だとたしかにきれいだが完全にコントロールされた美しさである。ところが「辻が花染め」は糸をほどいてみるまで色の変化、しわの具合など仕上がり具合がわからない。窯から出すまで仕上がりのわからない陶芸にも通じるところがあるのではないか。「辻が花染め」は正確にコントロールされた中のランダムさに美しさを感じるのだろう。
それに、表現力の豊かさもさることながら、気の遠くなるような絞りの作業に圧倒される。「辻が花染め」の作業工程をビデオで流しているので是非ごらんになるといい。すさまじいとしか言いようのない作業だ。
久保田一竹は40歳の時にこの「辻が花染め」の復元に取り組み、赤貧の中60歳の時やっと満足できる作品ができたという。60歳から精力的に作品を作り始めた久保田一竹は70歳を前にしてパリ、ニューヨーク、ダラスで「一竹辻が花展」を開いている。
60歳で定年だなんて、まだまだこれからだと自分に鞭を入れた一日だった。
脚注:まだまだ60歳までだいぶあります。
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友禅だとたしかにきれいだが完全にコントロールされた美しさである。ところが「辻が花染め」は糸をほどいてみるまで色の変化、しわの具合など仕上がり具合がわからない。窯から出すまで仕上がりのわからない陶芸にも通じるところがあるのではないか。「辻が花染め」は正確にコントロールされた中のランダムさに美しさを感じるのだろう。
それに、表現力の豊かさもさることながら、気の遠くなるような絞りの作業に圧倒される。「辻が花染め」の作業工程をビデオで流しているので是非ごらんになるといい。すさまじいとしか言いようのない作業だ。
久保田一竹は40歳の時にこの「辻が花染め」の復元に取り組み、赤貧の中60歳の時やっと満足できる作品ができたという。60歳から精力的に作品を作り始めた久保田一竹は70歳を前にしてパリ、ニューヨーク、ダラスで「一竹辻が花展」を開いている。
60歳で定年だなんて、まだまだこれからだと自分に鞭を入れた一日だった。
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