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東北旅行2010 (11)入道崎とGPS

 男鹿半島は地学的にとても興味をそそられる場所である。マール地形もそうだが、江ノ島と同じような陸繋島でもある。離島が、川から運ばれてきた堆積物により繋がってしまったのが陸繋島。モン・サン=ミシェルと同じ仕組みと言われると、興味がますますわいてくる。

 八望台から20分も日本海独特の海岸線を走ると、今年の旅のテーマである北緯40度にある入道崎灯台に到着する。波打ち際のごつごつした景観とは対照的に、断崖の上にある道路は穏やかな丘陵地帯を走っている。

入道崎の海岸段丘 


 広い駐車場に車を止め、灯台に向かって歩いていく。白と黒に塗り分けられた灯台はなかなか存在感がある。そして手前にあるのが北緯40度のモニュメント。


入道崎灯台 


 ここには、はっきりと北緯40度と書かれている。

北緯40度のモニュメント 


 ところが、カーナビをはずして、経緯度を測ってみると。

40度40分06秒 

 40度ではない。6秒ほど北にずれている。

 実は、GPSの発達などの影響を受け、8年前に経緯度が日本測地系から世界測地系に切り替えられている。この影響でおよそ500メートル程度、南西に経緯度がずれているのだ。切り替え以前に作られた経緯度に関係するモニュメントは、当然日本測地系に依存しているので、世界測地系を使っているGPSの測定結果とは異なることになる。

 前日、いやに簡単に東経140度、北緯40度のモニュメントを諦めたな、と思った方もいるかもしれない。実はこれが理由である。カーナビで日本測地系のモニュメントを探すのは大変なのだ。特に干拓地のように特徴の無い地形が続くところでは。

 この入道崎には、世界測地系による北緯40度にも、モニュメントが建っている。昔のモニュメントからスリットの開いた大きな石が点々と南に伸び、これらに沿って200mほど歩くと、ここにも北緯40度モニュメントが建っているのだ。

世界測地系での北緯40度 

 上の写真が世界測地系での北緯40度を示す石像。それにしても測地系の説明はどこにも無かったので、二つの北緯40度のモニュメントを見た人は、とても混乱するのではないかと思う。

鵜の巣断崖 

 今回の北緯40度を巡る旅は、黒崎灯台と入道崎灯台を制覇、東経140度、北緯40度のモニュメントをギブアップだから66点、まあ甘く見て70点の合格点としよう。




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