「6月11日・脱原発100万人デモ」まであと2日 - 山を動かす一人一人の力

2011年06月09日 | 脱原発

福島の原発震災以降3ヶ月、6月11日まであと2日。
全国で100カ所余り、脱原発を目指して日本各地でデモやイベントが行われる。
http://nonukes.jp/wordpress/

「僕達もドイツから応援したい。」
原発震災以降、常にそう思ってきた。衝き動かされるような切迫感、悲痛と
悲哀の間に根を下ろしそうな無力感。外国での自己の存在や生き方に対する
懐疑心。自らの風土や同胞への言葉にできないつながりの感覚。
様々なことがない交ぜになりながら、この3ヶ月を過ごしてきた。
「一体何が出来るのだろう?僕達のすることが何かの役に立つのだろうか?」
そんな気持ちに押し流されそうな時もある。何をしても疑問符はつきまとう。

しかし最後にたどり着くのは同じ考えだ。

「醒めた目でも希望の話をしようと思う。私達日本人が、この日本の社会、
このような帰結に至った日本の戦後65年の社会構造や日常を形成してきた
支配的な価値構造を変えられるかどうか、まだ分からない。
それでも僕は自らの生き方を大切にし、幻想は持たずとも、心の中に冷たい風が
吹いていても、一人一人の生き方のみが微力ではあれ社会を変えていくと
いうことを基本にしたいと思う。」

今日から2日後、6月11日が戦後日本の変わる小さな一歩になるかもしれない。
そのためには、それを信じる、ないしはそれを本当に望み、一人一人が
具体的に行動することだと思う。

僕達の、5月28日のボンでのスピーチとシュプレヒコールを支えて
いるのも、そのことだ。
それが6月11日に向けて僕達が出来ることだと思う。

僕達の一つ一つの活動がドイツからでも、日本と世界の現況を少しずつ
変えていくのだと信じよう。
日本にいてもドイツにいても、「一人一人の具体的な、実際的な行動」
のみが山を動かす。僕はそれを信じる。

6月11日、一人でも多くの人が街に出て、「脱原発!NIPPON脱原発!!」の
声を上げて欲しい。僕もドイツで行動します。




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2011年5月28日・旧首都ボン ドイツ全国大規模デモ。
6月11日を目指して「日独で脱原発を目指すスピーチ・シュプレヒコール」和訳


こんにちは。今日はこうしてお話しする機会をいただき、有難うございます。
私は家族と一緒にドイツで暮らして25年になりますが、日本に(4月中旬から6週間ほど)帰国しており、ようやく一昨日ドイツに戻ったところです。

私が今日ここに立つ理由は、FUKUSHIMAについて、そして日独両国の脱原発について語るためです。
私にとってそして多くの日本人にとって、原発は最早、エネルギー技術とか一国の国益の問題などではないのです。それはまさに人の生命、私達の未来に関わる問題です。

 今、日本、ドイツ、そして世界全体で私達の前にあるのは、同じ一つの未来です。原子力に支配された今日の世界で、私達は各国ないし一人一人に切り離された別々の存在では最早ありません。
原子力政策は今や、一国家の問題に留まるものでありません。現在行われている日本の原発推進政策は世界全体を危険に晒すものであり、歴史的にも今だかつて例がないことです。

 ここで、日本から2つのメッセージを読ませていただきます。
最初のメッセージは京都のNGO、「環境市民」という環境活動を行っている 市民団体からものです。
「私達の命を今後もずっと脅かしつづける原発を最早、許すことはできません。ドイツの人々が妥協することなく、脱原発の意思を貫徹してくださることを願っています。私達は互いに協力し合い、市民の力で原発の無い世界を実現しましょう!」

もう一つは、『みどりの未来』(日本の緑の党)からのものです。この緑の党はまだそのスタート時点で、約30年前のドイツの緑の党のような状況にあります。彼らは今、互いに手をつなぎ、国会に議員を送ろうと努めています。つい先ごろ、この組織はドイツから緑の党のコッティング連邦議員(原子力政策担当)を招待し、一緒に福島の避難地域を訪れたり、地震の危険のある浜岡原発にも行きました。議員は東京や大阪など各地で脱原発に関する講演や記者会見をしました。私も通訳として日程をほぼ同行しました。コッティング議員の言葉は、多くの日本の人々の心に訴え、少なからず影響を与えました。
さて、その『みどりの未来』からのメッセージです。
「私たちは、ドイツが行った脱原発の決定に心から賛同し、ドイツの人々と連帯したいと思います。あなたがたと共に、原発の無い世界の実現に取り組んでいきます。たとえ、道のりが遠いものであろうとも!」

 皆さん、ドイツの方々にはなかなか想像できないことかも知れませんが、この2つのメッセージはどう響きましたか。そうです、近来、特に福島の原発事故の後、ドイツは多くの日本人に将来の可能性を照らし出し、その市民運動にも大きな啓発、刺激を与えました。脱原発を目指す過去数十年の、ドイツの脱原発・市民運動、そして緑の政治が、日本の多くの人々にとって一つの規範であり、希望の担い手ともなっていることは確かです。

2011年3月11日は世界の歴史の分岐点になるかも知れません。日本にとっては既にそれは明らかなことです。日本はFUKUSHIMAの前と後では同じ国ではなくなりました。(3月11日以降)多くの日本人は今、言葉に言い表せない心の傷を抱いています。日本で、そしてここドイツでも、話の最中に人々が涙で言葉を詰まらせるのを私は何度も経験しました。

 しかしながら日本の政府と電力会社は、現在ある原子炉を今後も存続させようと躍起になっています。日本は従来の原子力政策を基本的には維持する考えです。その中で原子力エネルギーへの依存性、そして経済的利益ということが、常に前面に出ています。そこで議論になるのは、原子炉の安全性を高めるということだけです。脱原発に関する議論は、未だに政治の場で真剣に取り扱われていません。
 この点から言うと、その硬直性において日本とフランスはまさにその双璧です。中央集権を軸とした国家体制に基づく原発推進イデオロギーの下では、未来の希望や生き甲斐のある社会は生まれてきません。これは、私の確信するところです。

 原子力は、ウラン鉱石の採掘から核廃棄物の最終処理に至るまで全てのプロセスにおいて、人間と生命を脅かす危険なものです。それ故、未来自体を損なうものです。それは抽象論ではありません。
 福島原発の近くに住む一人の男性が、数週間前に自殺をしました。彼は熱心な有機農業家で、長い間、畑を入念に管理し、野菜を作ってきました。収穫した作物は、主に近隣の小学校・子供達に向けられたものでした。原発事故によって畑が汚染されているのが明らかになり、作った野菜をすべて投棄しなければなりませんでした。長年の苦労や献身、人生の目的がすべて無に帰してしまったのです。彼には最早、未来も希望も残されていませんでした。投棄した翌日、彼は自殺をしたのです。

 私達はこの悲劇を繰り返してはなりません。無力感に押しつぶされてはなりません。どんなことがあっても希望、未来を信じたいと思います。
そのために、ただここで話し合うだけでなく、一緒に行動しましょう。どうか皆さん、日本の脱原発を支援する呼びかけを一緒に行い、日本に伝えようではありませんか。

(デモの参加者と、日本の脱原発を呼びかける日本語でのシュプレヒコール開始、テキストは5月27日の記事を参照して下さい)

 福島の事故以来、ちょうど3ヶ月後の6月11日には初めて、日本で全国規模の大きなデモが予定されています。ドイツからの連帯が期待されています。ドイツからも私達の運動を応援してください。

以上/ドイツ語スピーチ及び和訳文責 高田知行

(ドイツ語の和訳については今回も、東京在住、田口信子様の多大なるご協力を頂きました。誠に有難うございます。)

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ドイツ語スピーチ原文

Demo Bonn, 28.5.2011

Redemanuskript


Guten Tag, ich freue mich, dass ich heute zu euch sprechen kann.
Mein Name ist Tomoyuki Takada.
Ich lebe mit meiner Familie seit über 25 J in Deutschland… und bin gerade vor 2 Tagen aus Japan zurückgekommen.

Warum ich heute hier her gekommen bin und auch mit euch sprechen wollte:
Es geht mir um Fukushima und den Atomausstieg in Japan und Deutschland.
Atomkraft ist für mich – und auch viele Japaner – keine energietechnische Frage mehr und keine Frage nach dem nationalen Interesse.
Es geht hier um das Leben und um unsere Zukunft!
Wir haben nur EINE Zukunft für Deutschland und Japan und die ganze Welt!
In diesem atomaren Zeitalter sind wir voneinander nicht mehr getrennt. Ich glaube fest, Atompolitik ist keine nationale Angelegenheit mehr! Die zur Zeit herrschende Atompolitik ist eine internationale Weltgefährdung - ohne ihresgleichen in der Weltgeschichte!!

Ich möchte auch 2 Botschaften aus Japan vorlesen.
Die erste ist von einer japanischen Umweltorganisation, Kankyo-shimin, „Umwelt und Bürger in Kyoto“:
„Auf dieser Erde wollen wir keine Atomkraft mehr zulassen, die unser Leben über Jahre schädigt und zerstört. Lassen Sie sich in Deutschland bis zum Schluss auf keinen Kompromiss mehr ein!
Wir stehen mit Ihnen für eine atomfreie Welt!“

Die andere kommt von den „Japanischen Grünen“, die „Grüne Zukunft“. Sie stehen noch am Anfang, - wie vor ca. 30 Jahren in Deutschland. Sie versuchen jetzt, sich zu vernetzen und in das nationale Parlament bald hineinzukommen. Neulich hatten sie auch die grüne Politikerin, die Atomsprecherin der Grünen nach Japan eingeladen… und sie haben gemeinsam das Fukushima-Evakuierungsgebiet und das erdbebengefährdete Hamaoka-AkW besucht und Atomausstiegsseminare und Pressekonferenzen in Tokyo und Osaka abgehalten. Ich war auch als Dolmetscher die meiste Zeit dabei. Ich kann sagen: Es hat in Japan viele Menschen angesprochen und einiges bewirkt:
Nun die Botschaft der „Grüne Zukunft“:
„Wir solidarisieren uns mit euch und tragen euere Entscheidung für den Atomausstieg voll und ganz mit. Mit euch  zusammen versuchen wir unseren Weg für eine Welt ohne Atomkraft zu beschreiten. Wenn auch ein langer Weg in Japan bevorsteht.“

Wenn ihr es hier auch kaum glaubt - oder habt ihr es aus diesen Zusprüchen aus Japan vielleicht herausgehört?? – Deutschland hat in den letzten Jahren, besonders nach Fukushima auf viele Japaner eine große Ausstrahlung und positive Auswirkung auf die Bürgerinitiativen in Japan.
Es ist wirklich wahr: Deutschland ist mit eurer Bürgerbewegung in den letzten Jahrzehnten und der grünen Politik zum Atomausstieg ein Vorbild, ein Hoffnungsträger für viele Menschen in Japan geworden.

Der 11. März 2011 wird die Welt verändert haben. Für Japan gilt dies auf jeden Fall.
Es gibt Japan vor Fukushima und nach Fukushima.
Viele Menschen in Japan tragen heute, eine seelische Wunde, die sich nicht artikulieren lässt.
Ich habe mehrfach in der letzten Zeit, wenn ich mit meinen Landsleuten in Deutschland und in Japan gesprochen habe, erlebt, dass man im Gespräch die Tränen nicht mehr unterdrücken kann.

Die Regierung und die Betreibergesellschaften in Japan beharren trotzdem auf der Weiterführung der bestehenden AKWs.
Die bestehende Atompolitik in Japan wird weitgehend aufrechterhalten.
Die Atomenergie-Abhängigkeit und die wirtschaftlichen Interessen werden groß geschrieben.
Gesprochen wird nur von den erhöhten Sicherheitsmaßnahmen der Atomkraftwerke. Es wird keine politische Diskussion über den Atomausstieg ernsthaft geführt.

Hier in dieser Hinsicht überbieten die Japaner und Franzosen sich gegenseitig. Aber die Zukunft und eine lebenswerte Welt kommen nicht von diesem zentralstaatlich geführten Atom-Ideologie-Verbund! Das ist meine feste Überzeugung!

Die Atomkraft ist menschen- und lebensfeindlich in ihrem gesamten Prozess. Angefangen vom Uranabbau bis zu ihrer ungeklärten Entsorgung. Damit ist sie auch zukunftsfeindlich. Das ist keine Abstraktion.

Ein Mann in der Nähe des Fukushima-AkWs hat sich vor einigen Wochen das Leben genommen. Er war engagierter Bio-Bauer und arbeitete über Jahre für seinen Gemüseanbau und pflegte seine Anbaufläche mit großer Sorgfalt. Die Ernte lieferte er unter anderem an die benachbarte Grundschule. Nach dem Bekanntwerden der radioaktiven Verseuchung seiner Böden musste er sein Gemüse komplett vernichten. Damit wurde auch seine jahrelange Arbeit und Lebensaufgabe vernichtet. Es gab keine Zukunft und keine Hoffnung mehr. Er nahm sich das Leben am folgenden Tag.

Wir wollen diese menschliche Tragödie nicht wiederholen und die Ohnmacht nicht weiter zulassen. Wir wollen trotz alledem an die Zukunft glauben. So wollen wir jetzt hier nicht nur sprechen, sondern  gemeinsam handeln…

So bitte ich euch nun, mit uns gemeinsam die Aufrufe-Aktion zum Atomausstieg in Japan mitzumachen und nach Japan zu schicken. 

Am 11. Juno, drei Monate nach Fukushima, wir planen erstmalig in Japan landesweite Groß-Demonstrationen. Wir brauchen euere Solidarität! Unterstützt uns an dem Tag auch aus Deutschland.“


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