8週間振りにドイツに戻る、その途中。何処かの国の空の上。
京都の昔を語る小さな丘のようなところ、その隅に出来た、僕達の
初めての小さな家から、そこから京都の街を出て地球の表側と裏側
の間を今、約24時間。
飛行機は飛ぶ。僕の五感に目隠しをして。
地上10000m、地球という巨大な生命の球体。そのなかの半ば偶然
の二点に、僕の勝手知ったる異国と勝手知らざる故郷がある。そんな
区別も意味を成さないような空間。
飛行機は飛ぶ。このとんでもない空間に針の穴のような風穴を、細い、
細い一筋のトンネルを穿つように。
そして、もう少しで僕達が住む地表が再び近づいてくる。そう、もう
後少しだ。
家族のいる街に着く。
明日から新しい、僕の「いつもの暮らし」がまた始まる。
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約8週間振りのドイツ、
僕の自宅のある中部ドイツの村に戻ったら、突然の夏でした。
デュッセルドルフの空港から自宅に向かう途中、眠い目をこすりつつ、
そのまま、まず友人のオーガニック農園へ買い物に。既に白アスパラ
ガスの旬が来ています。
初めての夏と書く、初夏の一日。
どこに居ても本当に有難いことは、友達や家族がいること、身の回り
の緑や自然の環境、毎日の暮らし、ところ変われど、その暮らしの中
に小さなしっかりした歓びがあること、そして、出来れば、なるべく
健康であることだとつくづく思います。