3日と4日にタマネギのタネをまいた。タマネギの自家育苗は、腕を試される。30年以上の家庭菜園の経験があるとはいえ、タマネギの自家育苗は一番難しい。これまで培ってきた栽培技術の腕が問われる。これからの2カ月の間、11月の上中旬までが育苗の期間となる。苗を育てきるまでは目が離せない。
タマネギの自家育苗はこれまで一喜一憂で確実性がなかった。成功と失敗の繰り返し、栽培技術の未熟さを思い知らされることたびたびであった。なんども試行錯誤した。おかげでなんとかここ数年は立派な苗を育てることができるようになっている。
どうして自家育苗にこだわるのか。前述の通り難しいことが面白いからである。それに市販の苗は当たりはずれがあり、あてにならないからだ。
さてタネまきである。中晩生のタネを2種類まいている。タネは微小だからつい厚めにまきがちだが、間引き作業を省くため、ここは辛抱強く一粒一粒、1~2センチ間隔でまいていく。腰を下ろしての作業が続く。
タネをまいたら水をたっぷりやる。乾燥を防ぐため寒冷紗をかぶせる。それでも観察して表面が乾いたら水をやる。手間をおしまない。
1週間を過ぎて、10、11日ごろから発芽してきた。ここが自家育苗のいちばんの関門。発芽がそろっているかどうか。そろっているならば第一の関門突破と喜ぶし、そうでなく、まばらな発芽だと落胆してしまう。
もちろん発芽がまばらでも多くタネをまいておけば目的の苗の数を育てることができるのだが、ここは発芽をそろえることにかなりこだわる。高難度の遊びなのである。
きょうは13日、発芽がほぼ出そろった。今年の発芽状態は例年に比べたらよくはない。満足度はまあまあといったところだが、これなら目的の苗の数を育てることができるだろう。まき直しは必要ないと判断した。
苗は少なくとも300本、それも植えつけに適した立派な苗を得るため、目標として500本ぐらいの苗を育てないといけない。
これからの作業は、軽く土寄せをする。幼い苗は倒れやすいため早めにやる。取るに足らない作業に思えるが、これは育苗の大切なポイントかなと思う。
さらに台風の雨風に備えるため、防虫ネットをトンネル掛けしておく。せっかく育ててきた苗が強い雨風に打ちのめされて全滅するのを見たくない。この先も気が抜けないのがタマネギの自家育苗である。
この10日間は、タマネギの発芽ばかりに気を取られていた。なんとかクリアして、少しは肩の荷が下りた感じでいる。