30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

浜立尾根から滝子山ー浜立山近く「岩頭」からのパノラマがすごい

2015-11-22 | 登山


浜立尾根の魅力は、浜立山近くの岩頭からのパノラマ。絶佳である。これほどとは思わなかった


山行日 2015年11月21日(土)日帰り
天気 晴れ
山域 中央沿線の山
メンバー 単独
コース&タイム
我孫子駅4:54=5:06新松戸5:14=6:11西国分寺6:23=6:28立川6:43=7:56笹子駅8:00-9:00道証地蔵9:05-9:15浜立尾根分岐-10:45浜立山10;50(ほんのわずか10~15㍍ほど戻り、10:55岩頭11:22)-11:44寂しょう尾根分岐-12:05滝子山12:43-13:13桧平-15:03初狩駅15:41=(阿佐ケ谷駅に途中下車)=我孫子駅


大月市の滝子山の頂上を踏んできた。5回目になるのか。前回は2007年5月でこのときは「寂しょう尾根」から登った。こんかいは「浜立尾根」を登り浜立山を経て滝子山へ至るルート。このルートは2万5千図にも昭文社の最新地図にもまだ載っていない。いわゆるバリエーションルートになる。

このルートを知ったのは2007年のとき。浜立山経由で下っていくという人に出会った。そんなルートがあるのなら歩いてみたいと思ったのだがすっかり忘れてしまっていた。

9月末から50日余り山を歩いていない。そろそろ歩こう。さてどこへ行こう。最近は歩きたい山がない。これが難題だなとつぶやきながらネットで最近の山行記録を見ていたら、あの「浜立山」にぶつかった。読んでみると浜立山近くの「岩頭」からの眺めが素晴らしいという。

このルートに決めよう。ネット検索すると「浜立尾根」の記録は下りが多いが登ることにした。浜立尾根への取りつきポイント、それに浜立山近くの「岩頭」の場所の2つをチェックして準備した。

歩いた感想である。

1、浜立尾根はバリルートということで取りつくまでがちょっぴり不安。はじめから急登が続く。だれもいない。尾根をはずれないよう歩く。浜立山の山頂標識を見てひと安心。初級のバリルートといった程度か。うすい踏みがあるのかないのか落葉でその形跡がまったくわからなかった。いまの時期は落ち葉でよく滑る。ひとり歩きが好きなだけにこのルートは楽しめた。

2、浜立山近くの「岩頭」はどこにあるのか。浜立山の頂に立って、その少し手前にあるという「岩頭」への分岐を通り過ぎていたことに気づかされた。ほんの少し戻って岩頭に立てた。見渡す限りの広々とした眺めには圧倒された。天気に恵まれたこともあり絶景であった。時のたつのを忘れるほどに見入ってしまった。これほどとは!うれしくて仕方なかった。

浜立尾根の魅力はこの岩頭からの眺望があってこそ。また滝子山へ登ることがあれば、天気がいい日を選んで絶対に浜立尾根だなと自分言い聞かせている。それほど岩頭からの眺望に魅せられた。


3連休の初日。天気がいいのはこの日だけ。笹子駅にも多くの登山者。まずは道証地蔵を目指す。近くのお坊山へもこの道をとっているので何度となく歩いている。この天気。滝子山を見ながら。

笹子駅から1時間ちょうどで道証地蔵。

浜立尾根の取りつきは、ここからすみ沢沿いの一般登山道を10分ほど歩く。道が右へカーブしたあたりに右側の木に赤いテープが目印。見逃さないよう慎重に探す。あった。はっきりした道形が続いている。

しかし待てよ。念のため、ほんの少し先まで進んでいくと、追い抜いて行った鉄砲担いだ猟師と猟犬が尾根を登っていく。この尾根だな。赤テープまで戻り、踏み出す。踏みあとがはっきりした道をたどると猟師が登っていった尾根の末端に出た。

広くも狭くもない尾根、わたくし流にいえばわかりやすい尾根である。まっすぐに延びている。道形はすぐに落ち葉で消えた。尾根を外さないように登っていく。急坂である。すでに落葉を終えた裸木ばかり。ところどころにルート目印の赤テープがある。

左手に見えるはお坊山か?

尾根に取りついてからは急登の連続。40分たってようやく勾配が緩くなった。ほっとして振り返ると真っ白な富士が頭を出していた。疲れが取れます。

しかしすぐまたきつい登りになる。大きな岩の前に出た。ここは左から巻いてまた尾根に戻るように登っていく。急なうえに落ち葉で滑る。慎重に行く。また尾根に乗って進む。しだいに富士の姿がはっきりしてきたがどうしても木々が邪魔をする。


高度計を見ながら進む。大岩から20分。ここかなと小高い所に立った。標識がない。いやあった。「浜立山 1482m」の小さな山頂標識。浜立山はどこだと意識して歩いていたから見つけられたものの、そうでなければ見過ごしてしまう。

そこでふと気がついた。浜立山のすぐ手前にあるという「岩頭」を通り過ぎてしまったことになる。岩頭へ急ごう。ほんの10~15メートル戻ると左手に小さな赤テープが小さな木に付けられていた。この赤テープには来るときに(当然右に)見ていたのだが道標の一つぐらいに思っていた。


見ると尾根が南に続いている。ここだな。急な下りである。

ほんの1、2分で岩頭に出た。目をまるくした。息をのんだ。なんと、遮るもののない広々としたパノラマが飛び込んできた。見事だった。興奮している。


この日は天気がよく空気が澄んで遠望できた。
実際にこの目で見た人にしか素晴らしさはわからない。わたくしの安カメラで撮ったものではかえってその魅力を損ないかねない。きっとそうなる。それを承知で載せる。

真正面の南には富士山。そこから西に目を移していくと南アルプス、八ケ岳、奥秩父。ひと通り眺めると、いったん富士に目を戻す。次は東へ目を移す。箱根の山、丹沢の山並みが・・・。山座同定に夢中になってしまう。

まず南から西の山々を。
真正面に富士山。手前には三つ峠山。

富士周辺の山。

次は南アルプスが勢ぞろい。南アルプス南部。


続いて南アルプス北部。

八ケ岳と奥秩父。

こんどは東に目を移す。


愛鷹連峰、箱根の山々、御正体山。

 さらに丹沢の山々が続く。

やっぱりわたくしのへたくそな写真では臨場感が出ないのだが、興奮するほど久々に爽快な景色を堪能できた。それも一人占めである。高い山からの眺望だけがいいとは限らない。

そろそろ・・・。見とれてばかりいられない。先がある。後ろ髪を引かれる思いで滝子山へ向かう。寂しょう尾根分岐で初めて登山者に出会う。


滝子山には12時5分着。いい天気だから山頂には多くの登山者。ちょうど昼飯の時間。富士はきまって昼前になると雲が出てくる。きょうもそうだ。滝子山からの眺望は360度。展望の山だから気に入っている。ところがこんかいは岩頭からの大展望を見てきてばかり。絶景には満腹状態になっている。なんとももったいないのだがしょうがない。


山頂からは浜立山近くの岩頭から見えなかった北から北東の山を眺めることができた。小金沢連嶺、奥多摩の山々を。きょうはなんともぜいたくな展望の時間を持つことはできた。満足、満足。
 

それでも山頂には40分ほどいた。いい気分で12時43分に初狩駅を目指す。
 

 

 

初狩駅には15時3分に着いた。電車時刻は15時41分。それまで入念に整理体操をしていた。阿佐ケ谷駅で途中下車。孫の顔を見てから家路についた。

満足のいく一日になった。そりゃそうだろう。あれほどの景色に出合えたのだから。あの岩頭は、言われなければ絶対に気がつかない場所にある。最初に岩頭を見つけて立った人がいたから巡り巡ってわたくしも絶景を見ることができた。最初の人はどんなきっかけから「発見」したのだろうか。


         
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