30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

金冠山・達磨山ー律義な富士だった

2013-03-28 | 登山

 

金冠山から駿河湾越しに見る富士。海から眺める春のすそ野はかすみがちだ。
春の風と戯れているかのようなふんわりとやさしい富士。わたしの好きな光景だ


やっぱりは駄目か。きょうは晴れるけれど雲が広がりやすいといってたな。スタート地点の展望台からは富士が見えなかった。すっかり落胆してしまった。富士を見にきたというのにこのざまだ。気を取り直して歩きはじめた。すると、富士が雲の中からしだいに姿を現してくれた。こんなこともあるのか。もちろん嬉々としてわたしの心も晴れた。これで遠くここまで来たかいがあったというものだ。

そんな金冠山と達磨山の山歩きだった。伊豆半島の付け根の西側に位置する。西伊豆の山歩きといえば富士の好展望地である。駿河湾越しに見る富士は美しい。西伊豆の山歩きは「2011年3月5日城山~葛城山~発端丈山)」と「2005年12月3日沼津アルプス縦走」がある。これらも富士を見る山旅である。

金冠山と達磨山も富士を見る山だ。
数日前に歩いた思親山をもって富士を取り巻くめぼしい山々をひとまわりした。そんな感じになっていたが、以前からこの山は気になっていた。しかし登山の対象となるのかという思いがあってあまり気が乗らないでいた。しかし、気になっているのだったらこの際歩いてみるかと、その気になった。


山行日 2013年3月26日(火)
天気 晴れのち曇り
山域 伊豆
メンバー 単独
コース&タイム
我孫子駅4:43=5:13日暮里5:16=5:27東京5:46=7:57三島8:09=8:40修善寺9:10(東海バス)=9:37ダルマ山高原レストハウス9:55-10:35金冠山10:50-11:00戸田峠-11:20小達磨山-11:50達磨山12:00-12:17古稀山-12:40達磨山13:00-13:18小達磨山-13:40戸田峠-13:52金冠山-14:20ダルマ山高原レストハウス14:43(東海バス)=15:10修善寺駅15:27=16:02三島16:14=16:28熱海16:44=18:22東京(エキナカで買い物)=我孫子駅


コースをどうするかさんざん迷った。金冠山~達磨山~船原峠を考えていた。ネットで見ていたら「後半は車道歩きになる。途中の古稀山で折り返したほうがいい」という山行報告を見た。これに決めた。

それに古稀山という名前が気に入った。わたしはできることなら“古稀”まで元気で山歩きをしたいと願っている。古稀まで生き長らえれば本望だという気持ちでもいるから、古稀山で折り返すというのは自分の人生を重ねるようなコース取りだ。

やはり遠かった。電車を乗り継ぎ、最後はバスだ。バスの本数が限られている。予定の時刻のバスに間に合わないとアウトだ。そのため家を早く出た。帰りのバスまでにできるだけ長く歩きたい。

出発地点となるダルマ山高原レストハウスにやっと着いた。すぐに展望台に急いだ。富士は雲の中だった。やっぱりな。車窓からみても雲が広がっていた。ここに来るまでに心の準備はできていたのだが、それでもがっかりきた。


きょうは富士の展望が得られないのか。「オレはここまでなにをしに来たのだ」。落ち込まないうちに気持ちを切り替えたほうがよさそうだ。気を取り直そう・・・。

視線を目の前の海岸線に移すと、これまでに歩いた「沼津アルプス」と「城山~葛城山~発端丈山」の山々がよく見える。地形がよくわかる。うーん、こうなっているのか。道理でこれらの山々からは富士がきれいに見えるはずだ


アップしてみてみよう。まずは沼津アルプスだ。奥は箱根の山になる
参考)2005年12月3日 沼津アルプス縦走

そして城山~葛城山~発端丈山
参考)2011年3月5日 城山~葛城山~発端丈山

 城山~葛城山~発端丈山のアップ

 さらにアップ。自分のあしあとを目で追うことができてほんのちょっぴりだけど気を取り直した


さあ出発だ。ぐずぐずしてはいられない。ダルマ山高原レストハウスから舗装路を行くとすぐ右手に登山口がある

防火帯? 広々と気持ちがいい道


伊豆はアセビが多い。この稜線もずっとアセビの林が続く
 

 

富士の展望はあきらめたものの、それでも気になる。富士の方をたびたび見ていると、えっ? もしかしたら! 富士が雲の中から頭を見せてきたのだ。すっかりあきらめていたのに。こうなったから欲が出てくる



それ急げ。金冠山の山頂に着いたときはさらに期待が持てた。しかしまだ少しばかり雲がかっかている。頂上には4人がいた。「もうすぐに雲が取れる。あの雲が流れるといいね」。いまかいまかと待っていた。


もう少しだ。見えてきたぞ

 雲が取れた。よもや富士を拝めるとは


すっかり雲がなくなった


いいね、いいねとカメラを向ける

 

わたしを見かねて、雲を吹き飛ばして姿を見せてくれたのだろうか。律義な富士だ。しかしわずかの時間でしかなかった。再び雲に覆われた。それでもいったんあきらめたのだから、大満足だ。よーし

俄然、気をよくした。金冠山の山頂からは、前述した海岸線の山々、それにこれから向かう、小達磨山(中央)、達磨山(右)が見える。

 下山開始。金冠山を振り返る

 すぐに戸田峠。広い車道に出る。道の反対側に駐車場があり、達磨山への登山道もそこから入る

 アセビのトンネル。どこまでもアセビの林が続く。白い花の最盛期

 

右下に見える入り江は戸田港?

 

 小達磨山。登り降りが続く

 小達磨山から達磨山を望む。笹原の中に登山道が見える

 道は整備されている。木段ばかりだ。わたしには過剰整備に思える

 達磨山に着いた。もしかしたらと期待したが富士は雲の中



達磨山の山頂からも海岸線の山々が見える


富士とは反対側に、天城連山が明るく大きくひろがっている

すぐに達磨山を後にして、古稀山に向かう。途中達磨山を振り返る。どうも広い車道が気にくわない


古稀山はすぐだった。達磨山から17分ほどできてしまった。ピークというよりは稜線上の小高い丘といっ感じだ。「古稀までは元気に山歩きができますように」と山頂標識に向かって心の中で手を合わせた。この古稀山から往路を戻った

復路、また達磨山へ登り返しながら、古稀山(中央の小さなピーク)を振り返る

復路もきちんと金冠山に立ち寄った。そして出発点のダルマ山高原レストハウスに戻ったのが14時20分。バスは14時43分だ。うまく歩けたようだ。多くの観光客が来ていた。展望台からは富士が見られないのは残念だが、それよりも観光客はおしゃべりに夢中で楽しそうだ。

バス便の関係で、歩く時間は限られていた。やはりもの足りなかった。リハビリ山行だからこの程度でいいのかもしれない。調子に乗ると膝の痛みがぶり返す。

富士の絶景はこれまで数え切れないほど見てきたのに、いざ見えないとなるとがっかりするのだから不思議なものだ。今回はいちどはあきらめた富士を見ることができた。わずかな時間でしかなかったが、これで富士の好展望地まで遠く出かけてきた甲斐があったというものである。


            


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