うーん、重い。このずっしりとした感覚が心地よい。収穫の喜びでもある。いろいろあったけどどうにかやったねという充足感さえ覚える。
ハクサイがうまくできた。品種は中生種の「黄ごごろ85」。8月22日にポットにタネをまき、9月12日に植えつけ、9月20日に1本立ちさせた。収穫は12月4日。まさに優等生的な栽培である。種苗会社が聞いたら、お見事と褒めてくれるだろう。
つい自慢めいたことを言ってしまったが、こんなことを言うのもハクサイの栽培はなかなかむずかしいからである。ハクサイをタネから育て上げることができたら、野菜栽培の上級者といってもいいのではないかと、私は思う。
ハクサイを一人前に育て上げるためには多くの病害虫対策が必要だ。それらをひとつひとつ乗り越えて行くのだから、ハクサイ栽培ができたら、ほかの野菜なんかやさしいものである。それもわが菜園のは無農薬だからなおさら気を使う。無農薬だから葉の表面は虫食いが多い。これも安全の証しである。
11月下旬から、手で頭を押さえてはそのかたさを見る。収穫のポイントはこつんとかたく締まったものだ。この感覚はすぐにわかる。手で頭を押さえてへこむようなものはまだ早い。かたくなったものから順番に収穫していく。すでにいつ収穫してもいい状態のが何個もある。
ハクサイの楽しみは一にも二にも漬けものにある。お香香である。その口福を一日も早く味わいたい。しかし、今年は微妙だ。というのはいま家の建て替えのため仮住まい暮らしで、この12月に完成予定だ。これから引っ越しなどであわただしくなるから、漬けるのは引っ越しのあとになるのだろうか。漬けるのはかみさんの担当だから、いましばらくは我慢するほかないようだ。