3月6日(水)、兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホールで14時から開演の、瀧村依理 ヴァイオリン・リサイタル ~ウィーンの薫りをまとって、再び登場~ を聴きに行きました。
パンフレットとプログラムです。
ワンコインコンサートのお客様アンケートをもとに、反響の大きかったアーティストを選出して開催する毎年恒例の「ワンコイン・コンサートNo.1アーティスト アンコール・リサイタル」。
2011年のワンコイン・アーティストの中で最も高い支持を得たのが、瀧村依理さんだったので、今回のリサイタル開催となったのです。
瀧村依理さんはとてもチャーミングなお嬢さん。一昨年のワンコインコンサートの直後からウィーン国立音楽大学大学院に留学中です。ピアノは大伏啓太氏、瀧村さんとは高校時代からの同級生で、現在東京芸術大学大学院室内楽科の非常勤講師をされています。
瀧村さんのお話では『前半はヴァイオリンらしい曲を集めた。いろいろな国が出てくるので特徴を楽しんで頂きたい。後半はロシアの曲を集めた。現在オーストリアでロシア人の先生に学んでいる。先生はロシアの曲に誇りを持っている』。(以下瀧村さんによる曲目紹介などを『 』で記します)
チャイコフスキー作曲:ワルツ・スケルツォop.34 『とても可愛いらしい曲、バレリーナがくるくる回っているところを想像して聞いて下さい』
ドビュッシー作曲:美しい夕暮れ 『ドビュッシーは美しいものにこだわる独特の美意識を持っていた。この曲には並大抵では描けない美しさがある』
ドビュッシー作曲:ヴァイオリン・ソナタ ト短調 『ドビュッシー最後の曲。人間のいろいろな感情が溢れている曲。ヴァイオリンとピアノのためのソナタ』
ストラヴィンスキー作曲:イタリア組曲 『ストラヴィンスキーはこれが同一の作曲家の曲かと思うほどいろいろの曲を残した。1001の顔を持つ男と言われたほどだ。イタリア組曲はとても面白い曲。いろいろな表情を楽しんでほしい』
プロコフィエフ作曲:「ロミオとジュリエットより“モンターギュー家とキャピレット家” 『先生にプロコフィエフを弾くのだったらこの曲を弾いたらと言われたが、日本でこんなに流行っているとは思わなかった』
プロコフィエフ作曲:ヴァイオリン・ソナタ第2番 『以前から演奏したいと思っていた曲だが今まで封印していた。お客様の前で弾くのは今回が初めて』
瀧村嬢のヴァイオリンの音色はやさしいけれども芯が一本通っていて、各曲に応じて変幻自在という感じでした。
ピアノの大伏氏との息もピッタリと合い、素晴らしい演奏でした。特にドビュッシーとプロコフィエフのヴァイオリン・ソナタが良かったです。
アンコールはラフマニノフ作曲:パガニーニの主題によるラプソディー op.43より第18変奏でした。