海は母風は父なり浪の花
浪の花意志あるごとく飛び去れり
烈風の姿となりて浪の花
潜りたるにほ追ひ視線の彷徨へる
暁闇のしじまを潜るかいつぶり
幾筋も雨だれ冬の大琵琶へ
雨の湖ここまほろばと鴨集ひ
浮御堂雨だれしげし冬間近
最近のある句会で詠んだものを拾い集めてみました。
兼題句、吟行句といろいろあり、雑多な句を並べることとなりました。
浪の花は昔見たことがあるような気がしていましたが、YOUTUBEには各種動画が入っており、思い出しました。
写真がなく、殺風景で申訳ありません。
浪の花意志あるごとく飛び去れり
烈風の姿となりて浪の花
潜りたるにほ追ひ視線の彷徨へる
暁闇のしじまを潜るかいつぶり
幾筋も雨だれ冬の大琵琶へ
雨の湖ここまほろばと鴨集ひ
浮御堂雨だれしげし冬間近
最近のある句会で詠んだものを拾い集めてみました。
兼題句、吟行句といろいろあり、雑多な句を並べることとなりました。
浪の花は昔見たことがあるような気がしていましたが、YOUTUBEには各種動画が入っており、思い出しました。
写真がなく、殺風景で申訳ありません。
拙2句に詳しいコメントを下さりありがとうございます。
「海は母」の句について、日本海の荒波を実感された方から評価していただけるのはうれしいです。句会では4点をいただきました。小生にとって4点句は非常に珍しいです。
小生の住んでいるあたりは灌漑用のため池が多く、かいつぶりを見かけることがあります。ご指摘の通り、一度潜ると意外なところからひょっこりと頭を出すので、面白いです。全くの実写です。(におの漢字を探したのですが、だめでした。)
俳句は「舌先にて千転してみよ」、とは良く言われる事ですが、転がせば転がすほど味わいを感じる御句です。小さい頃から山陰の日本海の荒れる冬の海を知っている小生にとり、「波の花」は大変よく存じております。小生の田舎の実家では今の時季になりますと、海が大荒れし波の花とともに「ごろた石」が「がらがら」と恐ろしげなる音を立てています。日本海にぴったりと近い訳ではありませんでしたが、いつも冬になりますと「海鳴り」を想起致します。「波の花」が舞い、荒れた海は哀しいばかりの風情がありますね!。この御句は句会では好評であったものと確信致します。
☆潜りたるにほ追ひ視線の彷徨へる
にほ・・「カイツブリ」は水に潜り小魚を取る鳥ですから、潜り名人ですね!。一旦潜ればかなり長い時間潜り、とんでもないと思う場所から頭を出します。その光景を眺めていますと、いつまでも飽きがこないほどですね!。「にほ」の生態と特徴をよく捉えられていて素敵な句です。
四捨五入様
先日はお世話になり大変有難うございます。昨日から勤務先のイベント、クリスマス抽選会が始まっていてここ一週間ほどは大童の日々です。コメントをさせて頂くことが遅くなり、すみませんでした。
拙3句にコメント下さりありがとうございます。
海という字には母という字が含まれています(本当はちょっと違う)から母の方がいいのでしょう。風は能動的ですから、父が合っていると思います。父と母の協同作業で波の華が生まれるようです。
浮御堂の雨だれは風情があってなかなかいいものです。雨だれが幾筋も湖面に落ちるように細工がしてあるのです。雨だれがじかに琵琶湖へ落ちているところはあまりないのではないかと思います。
拙3句を取り上げて下さりありがとうございます。波の華は泡の塊なのでかなり大きく、雪片が飛ぶのとは異なった迫力があります。遠くまで飛んでいくので、このような表現を使ってみました。
早朝に池のそばを通ると、かいつぶりが薄暗い中を盛んに潜っていました。パッと潜ってパッと出て来るのがなんとも可愛らしいです。
浮御堂へ行ったとき寒い雨が盛んに降っていました。雨どいには10センチ間隔で孔が開いておりそこから雨だれが湖面へ直接絶え間なく落ちていました。雨だれを見ることができたのはラッキーだったかもしれません。
波の華3句を取り上げて下さり、ありがとうございました。最近本物を見てこられたとのこと羨ましいです。
波の華は海水中のプランクトンが出す粘液が波に攪拌されて泡となるそうです。海水と強風とがあいまって波の華ができるので「海は母・・・」としたのですが・・・、あまり説明はしない方がいいかもしれませんね。
YOUTUBEを見るといろいろな波の華があり、臨場感があります。
海と風を入れ替えてみると、やはり感興が湧きませんやはり「海は母」なんでしょうね!
この句の割りきったセンスが好きです。
幾筋も雨だれ冬の大琵琶へ
車でゆっくりと用心して、ようやく琵琶湖に到着して、「矢張り来てよかった」といった感じがしました
浮御堂雨だれしげし冬間近
何か寒くて長居が出来ない浮御堂の感じですが、それだけに浮御堂の風景が見事に浮き出てきます。
冬の海岸、特に日本海側の強風が吹きつける時に出来ますね。昔を思い出しました。出来た花の塊は強風に吹き飛ばされまるで生き物のように飛んで行く。そのような光景が御句寄り浮かんできます。意志あるごとくがいいですね。
暁闇のしじまを潜るかいつぶり
かいつぶりを見ていると見ていると次々潜って行きます。それが明け方のまだ暗いうちから潜っているのは何とも微笑ましいです。作者の優しい目が感じられます。
浮御堂雨だれしげし冬間近
浮御堂に雨が静かに降っているだけで絵になります。雨だれの激しい音、他に何もない静寂、寒さ、冬が間近だなあと作者は感じられたのでしょうか。浮御堂がよく効いていますね。
浪の花意志あるごとく飛び去れり
烈風の姿となりて浪の花
とても素晴らしい句が並んでおりますが「浪の花」三句を選ばせて頂きます。
第一句目、「海は母、風を父」と表現したところがなんとも素晴らしいと思いました。
第二句目、「浪の花」が飛び散るのは意志ある如くと表現するのも、素晴らしいですね。
第三句めの日本海に吹き付ける「浪の花」の激しさが良く表れていると思いました。
先日能登半島までゆきました。激しい浪が打ち寄せていましたが、少し白い泡のようなものを見ましたが、あれが「浪の花」だったかな、、、と今思っております。まだそんなに、はげしくはなかったです。