草若葉

シニアの俳句日記
 ~日々の俳句あり俳句談義あり、そして
折々の句会も

今日の俳句/啓蟄(ゆらぎ)

2008-03-06 | Weblog
 春寒や酒まんじゅうの御影郷
 蕗の薹顔だしており日の匂い
 
 啓蟄や心をこめし便りかな
 いささかの幸せのせて春の信

 万葉の風に触るるや春の旅
 言(こと)絶えてかくも激しきお水取り

 御影の古い菓子司「虎屋吉末」で、酒まんじゅうや丁稚羊羹を買う。江戸時代の創業になる伝統の和菓子つくりをしている。大震災で、古い木造の建物は全壊したが、若い主人夫婦が引き継いで、再建した。この御影の地は、昔は酒蔵でにぎわい、戦前は料理店が軒をならべ、芸者衆が行き交い、馬車が闊歩したとか。酒まんじゅうは、もちろん灘の生一本を使用し、上品な酒の香りが漂う。
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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
好きな句 (百鬼)
2008-03-06 21:16:44
 蕗の薹顔だしており日の匂い
たしかに「日の匂い」はありますね。こちらに店を出して、薬を調達しに自転車で走っていると春の土の匂い、草の匂いが鼻腔をくすぐります。いろいろな匂いが混じって「春の日の匂い」なのでしょう。率直で、かつ柔らかな好きな句です。
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好きな句 (フェニックス)
2008-03-07 06:45:13
☆春寒や酒まんじゅうの御影郷
御影郷という地は存じませんが、昔を偲ばせる家並が見られる風情のある御地なのでしょうね。 春寒ではあるけれど、酒まんじゅうの仄かな香りが漂って温かい感じがします。

☆啓蟄や心をこめし便りかな
 最近、残念ながら筆を採って便りをすることが滅多になくなっ て参りました。 たまに、友人などからはがきでもいただくと  嬉しいものです。 啓蟄という季語が程よく生かされた句だと 思います。
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好きな句 (四捨五入)
2008-03-07 10:03:00
☆言絶えてかくも激しきお水取り

二月堂には二,三回訪れたことはありますが、お水取りを写真以外で見たことがありません。
言葉では言い表せないほど激しいと聞きますと、是非この目で見たいものだと、想像を掻き立てられます。


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好きな句 (九分九厘)
2008-03-07 20:17:24
春寒や酒まんじゅうの御影郷
 春寒と酒まんじゅうがこだましていて、好きな句です。ほのかな酒まんじゅうの匂いが漂ってきます。ここの虎屋の饅頭は自分で買ったことはないんですが、デッサン教室で頂いたことがあります。昔の味ですね!
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お礼 (ゆらぎ)
2008-03-07 21:27:52
百鬼様
 「蕗の薹」の句に嬉しきコメントをありがとうございました。

開店、改めておめでとうございます。端正な面もちの百鬼さんが、自転車で走り回られるのは、ちょっと想像しがたいところでです(笑) 順調な立ち上がりを念じております。
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お礼ー灘五郷 (ゆらぎ)
2008-03-07 21:37:03
フェニックス様
 「春寒」と「啓蟄」の句に、コメントをありがとうございました。
御影郷というのは、灘の生一本を生産する灘五郷(酒蔵は今津郷・西宮郷・魚崎郷・御影郷・西郷と、阪神間の海岸線に沿って点在しています)の一つです。今は魚崎ですが、以前は
御影にすんでいました。本当の酒所です。ここの酒まんじゅうは、だれにも喜ばれます。
「啓蟄」の句の関連ですが、手書きの手紙は貰って嬉しいですね。時々、ロイヤル・ブルーのインクで書くこともあります。たまに短歌や俳句を書き散らして。
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お礼 (ゆらぎ)
2008-03-07 21:46:43
四捨五入様
 「お水取り」の句をお選びいただきありがとうございました。
11本の松明が、階段を走り上がり、走り降りるる姿はとても激しく、迫力があります。走り行法です。この修二絵の行事が、奈良時代から1250年も続いているというのは、本当に驚異ですね。
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お礼 (ゆらぎ)
2008-03-07 21:52:40
九分九厘様
 「春寒」の句にコメントをお寄せ頂き、ありがとうございました。
この虎屋は、いささか縁があり、時々お菓子を買いにゆきます。御影のあたりは、そうい伝統的な和菓子の店がいくつかあります。お花やお茶の師匠が多いせいでしょうか? 酒まんは、酒心館のが逸品ですよ。ただしできたてをもらおうとすると、前日の予約が必要です。
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好きな句ほか、コメント (かつらたろう)
2008-03-07 23:05:20
ゆらぎ様
☆春寒や酒まんじゅうの御影郷
酒造蔵が並び立つ灘五郷のひとつ、御影郷にまだ早春の寒さの中、ふんわり温かい湯気とお酒の香りが匂いたってくるようです。酒まんじゅうは俗に「酒まん」とも言いますが、春は名のみの早春の今の時季に、観梅がてらに毛氈敷きの縁台でお茶と共に頂くと最高ですね。左党のゆらぎ大兄でもこれだけは「別格」ではないでしょうか?
☆言(こと)絶えてかくも激しきお水取り
奈良、二月堂のお水取りは写真やテレビ位でしか拝見した事はありませんが、俗にお水取りが終われば本格適な暖かい春になると言われていますね。古式にのっとり何日もかけて行われるこの行事は、作法が色々あり難しい行事のようです。「言絶えて」の語句に奈良の悠久の歴史と格式がとてもよく伝わり素敵な句です。
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お礼 (ゆらぎ)
2008-03-08 10:57:42
かつらたろう様
 いつもの素敵なコメントをありがとうございます。そうですね、酒まんは、緋毛氈の縁台か、日向の縁側でのんびりしながら
味わいたいですね。それもできたてがよろしいです。私は、左も右もと両刀遣いでございます。

「お水取り」は、あの松明を木造の建物であることを気にもせず、振り回す激しさに感嘆してよみました。ご指摘のように、「言絶えて」という上五に辿りつくまでに、すこ苦労しました。
ありがとうございました。
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