ピロリ菌が胃がんの主因であることが明らかになり研究が進んだ結果、2013年2月21日からは「ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎」が新たに保険適用となり、特定の疾患に罹患していなくても、内視鏡検査でピロリ菌の感染が確認された場合誰でも除菌のための保険治療を受けられるようになった。
日本人の死因の第1位である「がん」。
中でも胃がんは、日本人のがんの部位別死亡者数で肺がんに続いて多く、年間約5万人が胃がんで死亡しているといわれている。
この胃がんだけでなく、胃炎、胃潰瘍の原因菌として知られているのが、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)である。
日本における胃がん患者数は先進国の中でも異例の多さにのぼるといわれているが、その98%はピロリ菌保菌者であり、日本人の約半数にあたる6,000万人が感染し、特に50代以上の約7割がピロリ菌に感染しているといわれている。
高齢者の感染率が高いが、感染のピークは2~5歳。
特に食べ物の口移しで子供への感染が広がる恐れがあるため、子育て中のお母さんは自分の感染を調べておく必要がある。
今までのピロリ菌の除菌治療は、胃潰瘍など特定疾患に罹っていない限り、健康保険が適用されず自己負担となり高額な医療費が希望者の大きな負担となっていた。
また、ピロリ菌由来による疾患予防の方法として注目を集めているのがLG21乳酸菌」で、除菌治療に受ける場合にも有効であることがわかっているという。
ピロリ菌の除菌治療においては、抗生物質への耐性をもつというピロリ菌の特性によって、除菌に失敗する人が全体の30%ほどにのぼるといわれているが、ピロリ菌の一次除菌の際、「LG21 乳酸菌」の摂取を併用することによって、10%程度の除菌の上乗せ効果が期待できることが確認されている。
「胃がもたれる」「胃が痛む」という症状があって病院を受診することが前提で、内視鏡検査で胃炎が確認され、各種検査でピロリ菌が陽性になれば、ピロリ感染胃炎と診断され、初めて保険適用となる。
除菌法は、2種類の抗生物質と胃酸の分泌を抑える薬の計3種類の薬を1週間飲むだけ。(一次除菌と二次除菌)
50~60歳の人が除菌に成功すれば、その後の胃がんの発症率は20分の1程度に下がるという。
20歳以下の若い人が除菌をすれば、ほとんどの胃がんが予防可能になる。
除菌をしたからといって、胃がんがすべてなくなるわけではないが、全年齢層を平均すると、胃がんの発症リスクは約3分の1に下がる計算。
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