スポーツ庁は12月23日、小学5年と中学2年の全員が対象の2022年度全国体力テストの結果を公表した。
50メートル走や上体起こしなど実技8種目を占薮化した体力合計点が小中で男女とも過去最低。
持久力が必要な種目で成績低迷が目立ち、新型コロナウイルス拡大後の子どもの体力低下が鮮明となった。
運動機会が以前より減ったままで、体を動かす習慣を身に付けることが課題だ。
体力合計点(80点満点)の平均値は小5男子52・3点、小5女子54・3点、中2男子40・9点、中2女子47・3点となり、昨年度より0・2~1・1ポイント低下。
男子よりも女子が悪化した。
種目別では、20メートルの距離を何回走れるか測る「20メートルシヤトルラン」が小5男子45・9回、小5女子37・0回でいずれも昨年度より1回ほど少ない。
中2の持久走は男子(1500M)が3・7秒、女子(1000メートル)が5・7秒遅くなった。
一方、柔軟性を測る長座体前屈の記録は向上傾向で、握力やボール投げはほぼ横ばいだった。
1日1時間に相当する「週420分以上」の運動をしている児童生徒の割合を調べると、小中とも昨年度から増加した。
小5男子50・1%、小5女子29・2%などだった。
ただ、感染拡大前の水準には戻っていない。
身長と体重から算出し肥満とされた割合は小5男子4・5%、小5女子10・0%、中2男11・4%が過去最多。
中2女子は7・5%だった。
スポーツ庁担当者は体力低下について、マスク着用により全身を激しく動かす機会が減ったことなどが影響したと分析。
スマートフォンやゲームで遊ぶ時間も増えているとした。