
舞子の浜は、神戸市の南西部、垂水区の浜辺ある。舞子の浜は明石海峡を挟んで最も淡路島に近く、その眺望のよさもあり、図会の挿絵にも浜の茶屋から淡路島を眺める人々が描かれている。平成10年(1998)には全長3900mの吊り橋・明石海峡大橋が架稀され、風景は大きく変わったが、公園が整備されるなど、白砂の浜を維持するよう努められている。広重は「本朝名所播州舞子之浜」で浜から松越しに淡路島を望むように描いているが、本図ではその視線を浜に移し、名高い松原だけを描こうとした。手前の松の木は大きく、遠景の松や人物は小さく、その強い対比によって遠近感が表親されている。
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