切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 名所江戸百景 上野清水堂不忍ノ池

2019年03月21日 | Weblog

上野清水堂不忍ノ池

現在も花見の名所である上野は、江戸一番の桜の名所であった。京都の清水寺を模して建てられた清水堂(清水観音堂)の上からは、不忍池、中島弁財天、本郷台地の大名屋敷を一望することが出来る。鮮やかな朱色と桜の桃色が美しく、画面左手には名物のぐるぐる月の松も描かれている。

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名所江戸百景 玉川堤の花

2019年03月11日 | Weblog

玉川堤の花

緩やかなに蛇行する玉川上水と、堤を彩る桜の薄紅が対比を見せる。子連れの家族や揃いの傘の一行などが、観桜を楽しむさまが描かれている。左に配されたのは冠木門、その奥には信濃国高遠藩主内藤家の中屋敷がある。対岸にあたる右手には、内藤新宿の旅籠屋らしき二階家が見える。窓から外をのぞく赤い衣装の女たちは宿によくいる飯盛り女だろうか。現在の新宿御苑の新宿口にあたる景であるが、百五十年以上を経た今では想像も難しいような和やかな情景である。

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名所江戸百景 日暮里諏訪の台

2019年03月03日 | Weblog

日暮里諏訪の台

荒川区西日暮里にある諏訪神社の境内から崖下の田や遠くの筑波山を描いたもの。諏訪の台とは諏訪神社あたりの高台のことで、3月には桜の名所として花見客で溢れかえり、厄よけなどの願いを掛けて、素焼きや日干しの杯や皿を投げる「かわらけ投げ」に興じる人々もいた。日暮里から田端に続く台地は、太田道潅が江戸城の出城として斥候台を置いたことから、このあたりを道灌山と称する。右下には日暮里村の家々の屋根が連なり、掛け茶屋では床机に腰を下ろした客たちが、のどかに花見を楽しんでいる。

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