切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 名所江戸百景 浅草金龍山

2016年10月21日 | Weblog

浅草金龍山

雪の浅草寺雷門から、山門と五重塔を望んだもので、堂塔の赤と緑が雪に映えて美しく、雷門をくぐり、浅草寺境内まで続く参道には雪がこんもりと積もっている。現在の雷門は、慶応元年(1865)焼失後、昭和35年に95年振りに松下幸之助さんの寄進により再建されたもので, 浅草寺に入る最初の門である。

浅草寺は、推古天皇36年(628年)3月18日の早朝、檜前浜成・竹成の兄弟が隅田川で漁をしている時、一躰の観音さまのご尊像を拾ったが、郷司 土師中知はこれを拝し、聖観世音菩薩さまであることを知り、自宅を改めて寺となしたというのが始まりである。大提灯の文字は奉納者の名で『志ん橋』と書かれている

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広重 名所江戸百景浅草田甫酉の町詣

2016年10月13日 | Weblog

「浅草田甫酉の町詣」

格子窓のはまったこの部屋は、吉原の妓楼の二階座敷のようである。窓の外には浅草の田んぼが広がり、酉の市でにぎわう鷲神社が見える。浅草寺の奥院ともいわれる鷲神社で毎年11月の酉の日に行なわれる市は、いつも縁起物の熊手や頭芋を求める人でにぎわった。夕日に赤く染まる西の空、そろそろ遊里も本格的に忙しくなる時刻である。畳の上には、熊手形の洒落た簪が置かれている。これも酉の市帰りの遊客からの贈り物なのだろう。窓辺の猫のふんわりとした様子は「きめだし」によって表現されている。「寵の中の鳥」ならぬ箱入りの猫は、年季明けを待ちわびる遊女の姿に重ねられているのだろうか。

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広重 名所江戸百景 箕輪金杉三河しま

2016年10月03日 | Weblog

箕輪金杉三河しま

鶴が2羽、優美な姿を現している。地域は、画題の三つの村名から吉原の北西の地域と 考えられる。背景に山や岡が見えない為、道濯山方面から東南方向を描いていると思える、沼・田圃が多く、人の数も少なく物寂しく描かれていることから、屋根を連ねるのは御成り道の金杉村辺りかと考えられる。天秤を担いでいる人物は、餌付けの役人かと思われる。右端の木の下に餌付け場「かやの柵」と見えるものがある。

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