切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 名所江戸百景 南品川鮫洲海岸

2018年06月13日 | Weblog

 6nsulk

南品川鮫洲海岸

ゆったりと広がる江戸湾が画面の三分の二をも占めている。鮫洲は品川宿のはずれから南の大井村にかけての海岸で、はるかに筑波山を望む。このあたりでは海苔の養殖が盛んであった。海上に点在するのはそのための海苔粗朶で、ここに付着した海苔を収穫した。江戸といえば「浅草海苔」が有名だが、その産地は鮫洲あたりがメッカで、浅草で販売したため「浅草海苔」と呼ばれている。

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六十余州名所会解 薩摩 坊ノ浦 雙剣石

2018年06月10日 | Weblog

「薩摩坊ノ浦 雙剣石」

にょっきりと天にのびた奇岩は、現在も鹿児島県の西南端に位置する南さつま市坊津町にその威厳ある姿を残している。坊津は古くから海上交通が盛んなところで、奈良時代の753年唐の僧侶・鑑真がたどり着いたのは坊津町の秋目という所である。上下半分に割るように描かれた水平線が双剣石の威厳を際だたせている。水平線の左端に橋のように見えるのは「坊岬秋月洞」と書かれているが、秋月洞というのは現在の地名には残されていない。この奇岩を間近で見ようという客を乗せた舟が行き交う。現在もグラスボートなどでの見物を楽しむ観光客で賑わっている。

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名所江戸百景 糀町一丁目山王祭ねり込

2018年06月01日 | Weblog

糀町一丁目山王祭ねり込

画面手前に大きく配されているのは、大伝馬町の山車である。伝説上の雄鶏である諌鼓鶏を模したもので、太鼓の上に羽を広げた鶏が飾られている。桜田堀を挟んだ対岸には、山王権現の使いである猿を模した南伝馬町の山車が見える。それぞれ花笠をかぶった氏子がついて桜田堀沿いに練り歩いた。ここ麹町は、江戸城に背面し半蔵門外堀通りから四谷御門・赤坂御門にまたがる場所で、江戸城入城を許可された山王祭は「天下祭り」とも称され、多くの山車が出た。神田祭と隔年で6月15日に行なわれた由緒ある祭礼で、遠近感を強調した構図が、長々と続く祭りの列の臨場感をいや増している

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