切り絵

浮世絵を切り絵に

広重 名所江戸百景 山下町日比谷

2016年12月28日 | Weblog

「山下町日比谷」

空には奴凧など複数の凧があがっている。それらの凧にまぎれて浮かぶ羽根つきの羽根は、画面の左右に突き出された羽子板により、打ち上げられたものである。右の羽子板の図は、歌川派が得意とした、当時人気の女形の役者絵だろう。日常の一瞬を切り取る絵師広重の、カメラマン的な目線が感じられる。このあたりは古くは姫御門と呼ばれていた場所で、山下門(現在の帝国ホテル横)の山下町を銀座方面から見ている。遠方に描かれた江戸城外堀と佐賀藩主鍋島家の上屋敷あたりは、現在、日比谷公園になっている。鍋島家の屋敷の門は、将軍の娘が嫁したことを表わす朱塗り、門前には門松が並ぶ。

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広重 東海道五十三次 狂歌入り 藤川

2016年12月11日 | Weblog

狂歌入り 藤川

藤川付近ではあまり雪は降らないと言われているが、乱れ降る牡丹雪のなか旅人が馬で藤川の宿場へ入る処。図中に狂歌が記されているために狂歌入東海道と呼ばれる。竪絵東海道と同様の雪景色の藤川を描く。

『行過る旅人とめて宿引の袖にまつはるふち川の駅  常盤国繁躬』 

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広重 名所江戸百景 する賀てふ

2016年12月02日 | Weblog

「する賀てふ」

日本橋三越の前身である「越後屋呉服店」は駿河町の通りの両側を占拠する程の規模を誇っていた。多くの絵師が浮世絵の題材にし、庶民の憧れの場所でもある。町名の由来は富士の眺望が良かったので、その所在地である駿河国からとったと云われている。

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