診断機 修理 アレコレ

BABYMETALをこよなく愛すポンコツ整備士の修理日記

エミッション関連の修理

2016-06-23 20:17:23 | 修理
とかく高額修理になりがちです。

H18年 日野レンジャー
いつからか、エンジンに力が無く坂道を登るのも一苦労だという事で入庫されました。



チェックエンジンは点灯してなかったものの、何か残ってるかな?と覗いたらEGRの固着です。
テスト走行では全域でパワー不足がハッキリとわかっていたのですが
EGR固着でのパワー不足っていうのがイマイチ納得行かない。



インジェクター補正やVNターボのアクティブ、差圧、燃圧など一通り眺め、これといって
おかしな所は無い。



不満をかかえつつ、EGRのアクティブにて動作点検。







開度が大きくなっていくに連れてNo1とNo2のズレが顕著に。



いったん初期化したけどやはりズレがあるためEGRの固着(寸前)決定。
ま、中身は想像できますわなw



ということで診断機による探求はあきらめ、実車探求。
なんとなく機械的な故障を疑ってましたが、キャビン上げたらラジエターフードがオイルまみれ。
正常なら絶対こんな所にオイルは付着しないので、どういうこと?と覗いたら



なるほど。



なるほどなるほど~
原因特定。



というわけで修理の了解をとり分解。



パンに塗れるほどベタベタしてます。



J07Eエンジンはこれが基本。



もちろんサージタンクも出来る限り洗浄し



ヌリヌリして



組みつけ



一箇所だと思ってたのが三箇所裂けてた・・・原因は加給圧が漏れてパワー不足。
あとで記述しますがホースたけえ・・・

次は手動再生をしろと警告が点滅してスイッチ押したが
1時間経ってもDPD再生が終わらないエルフ。







こちらもデータとにらめっこ。
インジェクターの調子が悪い事以外は目立ったものは無し。



排気温度ぜんぜん上がらないネー
診断機での探求はやめにして実車点検。
もうDPD再生音からしておかしいなと感じてはいたんですけどね。



排気バタフライが途中で止まってます。



介助してやると全閉に移動する。
これはダイヤフラムの不良で決定。





念のため、アクティブにて作動確認。
やはり動作不良です。



で、部品到着。
なぜか2個ありますが、DPDの後ろにもう一個排気バタフライが付いてます。
正式名称は排気スロットルバタフライ。
インジェクターの噴射と後方バタフライの開閉で燃焼再生制御しています。
点検の際、かなり動きがシブかったので後々のために交換をお願いし、了承を頂きました。



出口が600~700度という高温になるのであらゆる部材が極厚。
お値段も排気ブレーキバタフライと比べて1.8倍くらいお高いです。
シャフトのあたりでシブりが出るのか、ガスケットを介してフタをされてますね。
おそらく対策品でしょうな。



問題なく推移を見守り完了。



これでインジェクター良くなったらめっけもんなんだけどなぁ・・・


上記2台、いずれも修理費10万越えです。
チャージホースなんて2万近いもん。
エミッション対策、排気ガス対策はこんな修理と金額が当たり前のような時代になってますね。
昔と比べて運送代、配送料、高くなってますか?むしろ安くなってるでしょ?
転嫁できないこの修理代はやはり運送会社が吸収してるんです、送料タダが当たり前とかあんまり無茶言わないで
あげてくださいね。