KCF的徒然草

KouChan's Factory管理人の心の叫びor反省文

かこさとしさんのひみつ

2018-08-15 21:55:11 | 本と雑誌
 先週末のことですが、市ヶ谷へ行った後、1か月半ぶりに川崎市市民ミュージアムへ行き、


前にも予告しましたが「かこさとしのひみつ展」へ行ってきました。

撮影OKだった「だるまちゃん」。

「だるまちゃんシリーズ」「からすのパン屋さん」シリーズ、「はははのはなし」「かわ」「からだシリーズ」他、科学だけではないが、分かりやすい絵本をたくさん著した方で、幼稚園や小学生の時、「かこさとし(加古里子)」というひとの本はおそらく誰もがどれかは読んでいたのではと思う。ちょうどこの訪問した日の夕方、弟の一家が遊びに来てて、かこさんの展示会に行ったことを離すと、じゃあ私らも行こうと、特に幼稚園の先生をしていると義妹が一番喜んで、翌日自分以外の家族(もちろん姪っ子2人も)行ってきたというおまけも追記しておきます。


その時に見せた絵本「はははのはなし」。懐かしくて、つい買ってしまった。

で、展示会の話に戻る。そんな絵本の、数多の原画もさることながら、じつはぼくは最初にあった展示物にいきなり圧倒されてしまっていた。それは・・・!


「過去六年間を顧みて」という題の、小学校卒業時に書いた絵日記の原本でした。

時は1938年。12歳のかこさとしこと、中島哲(なかじまさとし)君の小学校6年間の出来事を、作文と絵で綴ったものだが、なんでも、当時の小学校の先生が山積みの原稿用紙を持ってきて「いくらでも使っていいよ」と言われたそうで、好きなように書いて纏めたものだという。

福井・武生での1,2年生時代と、3年生以降の東京・板橋での生活。友達のはなしや運動会、雪合戦などの思い出話と並行して、当時の世相、たとえば、二・二六事件(1936年・中島君4年生)や、シナ事変、南京陥落(1938年・同6年生)のことにも触れている。この辺に関しては、後年のインタビューでかこさん自身が補足、訂正を入れているようだが、ちょうど今日が終戦の日ということもあり、戦前の世相や当時の子供が考えていたことをすこし知ったような気がする。今みたいに思想のバイアスがほとんどかかっていない、貴重な生の情報だ。

今回の写真は、今年3月に発行された本から。
以前にも書いたとおり、かこさんは本展示準備中の今年5月に永眠されたため、この話を聞きたいと、本人来場の講演会とかあれば、行ってぜひ聞いてみたいと思っていたのだが、それが叶わず無念・・・。

それにしても小学校6年生にしてこの構成力、画力、文章力。当時の教育のおかげもあるかもしれないが、戦後のセツルメント活動を経て絵本作家への道へ進む氏の片鱗が垣間見える気がしませんかね。
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