リアウイングにデカールで付けたマルボロのロゴを「ステカを使ったマスキングで「塗装」に挑戦」と宣言してから一ヵ月半が経ってしまいました。そのことにはいろいろと言い訳があるのですが、それはさておき、やっと「完成!」したのでレポします。。。
まずは「ステカ」とは何ぞや?これは所謂「カッティングマシン」で、プリンタの「インク」の替わりに「カッターの刃」を装備していて、データに沿ってカットしてくれるものです。主にカッティングシートに文字等を切り出して「ステッカー」を作ります。お店のガラス窓に文字のシールが貼ってある、あれです。
で、文字が切り抜けるってことは、そのカス(失礼!)は抜き文字になるので、マスキングとして塗装すれば「文字」がペイント出来ます。
レース用の車両はこの「文字シール」を貼っているのですが、モデルではオーバースケールになってしまうので、この「抜き文字」を使ってペイントしちゃいます。
ではまず、私の持っている「ステカ」です。
1997年に発売されたRoland DG製の小型カッティングマシーン「STIKA STX-7」です。
久しく使ってなかった…
対応のOSは98/NT/2000辺りなのですがXP対応のドライバはあるらしいです。ただ、カッティングするための「Dr.STIKA」というソフトウェアが画像データ(Bitmap)からアウトラインを作っていくので、いまいち扱いにくい印象が残っていました。
(後日談:このSTX-7でも最新のソフトウェアが使えるようにしている方がいらっしゃいました)
で、今時のステカは?と調べてみるととうに新機種がラインナップしていました。その中でも一番小さいのがこれ。。。
ローランドDG STiKA ステカ SV-8 本体標準価格:¥38,000-(税込価格:¥39,900-)
■対応シートサイズ(幅):200~215mm ■最大作成可能サイズ:(幅)160×(長さ)1,000mm
なぜ一番小さいのを選ぶかというと、所謂「小は大を兼ねる」からです。「切り文字」を作るので、最大一文字がカット出来れば後からつなげる事が出来るのです。また大きいサイズになるとシートサイズも大きくなってしまい、無駄が多くなります。
それはさておき、ソフトも一新していて、プラグインでイラストレーターのデータとの連携もスムーズです。(ローランドからの利益供与はありません)
そしてこれがうまくいけば、この後に絶対あるボディへの「Marlboro」ロゴを付けるのに最適です!
ということで注文してしまった次第です。でも、投資としては高いxxx。これで作った「ロゴのマスキングシール」、売り出したら少しは元が取れるかしらxxx。あ、「ロゴマーク」の販売ってヤバイですよねxxx。
ということでステカ SV-8 が届いて、早速データを処理します。
デカール用に作ったデータを「抜き文字」ようにアレンジしました。今度は文字の図形(マルボロシェブロン)も塗装なので、一緒に入れています。
ステカ SV-8 稼動!
ちなみに切り出しているのはマスキング用のシートです。切り出して、余分なところを取り除いたのがこれ。
このままだと文字の真ん中とかがとっちらかってしまうのでアプリケーター(弱粘着のシート)を貼ってから貼るところに合わせて切り出します。
これをウイングのパーツに貼って、余分なところをマスキングして…
まずは「マルボロ シェブロン」を塗装して…
ちゃんと乾燥させてから「Marlboro」を塗装します。ここでは「つや消し黒」にしています。
で、塗装の終わったウイングの前面です。
そして後面。ちなみに後面にロゴがあるのはウイングの一枚だけです。
あれ?マルボロシェブロンは?
…実はちゃんと塗装したのですが、塗料に光沢があったんです。で、それがなんか不自然な気がして、この部分の塗装を落としてしまいました。これがある意味塗装の利点でもあり、マスキングのシートもデータがあるのですぐに用意できます。
で、塗料に「フラットベース」(つや消し用添加剤)を入れて再塗装。
だが、BUT、しかし…これはこれで不自然だったんですxxx。で、もう一度「そのまま」で再塗装しました。ただし、前回はスプレー缶から抽出した塗料の希釈に Mr.カラーレベリングうすめ液を使用したのですが今回は「タミヤ・ラッカー溶剤」を使用しました。
たぶん成分としては大きな違いは無いと思いますが、やはり同じメーカーの方が「親和性がいい」気がしました。
で、塗装の後に組み立てた完成写真、前面。
後面。
結果「光沢」にした「マルボロシェブロン」ですが、翼端版の色との違和感も無く、OK!かなと。(写真が下手!です。実物はいい感じです!?)
あ、ひとつ付け加えると、リアウイングの材質はABSです。そのため、一般的なラッカー系は表面を侵します。なので修正などでシンナーを使用すると「光沢」がなくなってしまいました。私は乾かした後にコンパウンドを使ってそれなりに戻しましたが「使いすぎ」には注意が必要です。とはいえ「塗装」なので、細かい修正が筆塗りで出来るメリットは大きいと思います。
追記:
新規の「ステカ」を購入する際に販売店がオリジナルの替え刃として「小文字刃」を扱っていたので、それも購入して初めから装着しています。なので、その効果もあって「綺麗にカット」出来ているのかもしれません。。。
今回購入、使用したものをメモしておきます。
<ステカ&サプライ ユーロポート>
ローランドDG ステカ SV-8
ローランドDGカッティングプロッタ用オリジナル替え刃(小文字刃)
マスキングシート(20cm x 10mロール)
アプリケーションシート フィルムタイプ(20cm x 10mロール) 弱粘着
どのくらいの小さな文字まで抜けるものなのでしょうか?
文字高さ2.0mmくらいでも抜けるものなんでしょうか?
このMP4/4のリアウィング翼端板のSHOWAとかも抜けますかね?
自作デカールですと白の表現に限界がありますので、この手のカッティングマシンと
併用できれば表現の幅が広がるのかな?と考えているのですが…
teruさん、わたしもステカを活用しています。
特殊なロゴや自分の名前をラジコン飛行機に塗装するために使っていますが文字が小さくなると違ったテクニックが必要みたいですね。
私は自信がないので文字入れはパスしました。
やはりあまり小さな文字は苦手なようですね。メーカHPも確認しましたが精度の記述はありませんでしたので、それなりということでしょう。
抜き文字シートにより塗装にてロゴを表記するという方法もおもしろいですね。
ロゴマークなんかはデカールで表現するものと思い込んでいたので目から鱗です。
実車でもロゴは塗装の上にステッカーが貼ってあるようなので、今回のkonakiさんの画像のようにロゴ部はツヤを抑えて塗装することで非常にリアルに見えますね。
それから今まで違和感があったDe社のリアウィングなんですが、本日違和感の原因がわかりました。
De社オリジナルですと翼端板にある『SHOWA』のロゴに黒の縁取りがあるんですね。
私はこのロゴは白抜きに赤?濃いオレンジ?の縁取りのイメージがあったので…
ひょっとしてこういう仕様のロゴもあったのかもしれないですが…
コメントをありがとうございます。
実は私もおっかなびっくりのおそるおそるやってみたのですが、結果が予想以上にうまくいってビックリです。
やっぱりステカの要は「刃先量」ですよね。この調整のために何度もマスキングシートをカットして、やっといい塩梅がでました。
あ、それと記事に書き忘れましたxxx。あらかじめ「小さい文字」になることが判っていたので「小文字用刃」に初めから交換していました。このこと、後ほどこの記事に追記しておきます。失礼しました。
> teru さん
リアウイングの翼端版、「12」と「SHOWA」が透けているのでステカで切り文字のラベルを貼る案、テストしてみたいと思います!ちょっとプラスアルファのアイデアもあり、少々お時間をください。。。
ちなみに『SHOWA』のロゴに黒の縁取りですが、例のブログだとアカ枠、タミヤの1/20プラモだとフチ無しですが、いずれのMP4/4もターボインレットダクトがサイドポッドから潜望鏡のようにでているので日本GPとは違います。
ついんりんくもてぎに展示されていた第11戦ベルギーGP車のロゴはクロの縁取りが付いています。で、15戦の日本GPのLD(レーザーディスク)を食い入るように見ると、やはり「12」と「SHOWA」に同じようなクロの縁取りが見て取れます。
なので、この点ではDe社モデルはOKだと思います。
なるほど!黒の縁取り正解なのですね。
De社模型は酷評されることが多いのですが、私的にはMP4-23のプロポーションは見事だと思います。細かい所までリサーチされているなとも感じていましたが、MP4/4についても日本GP仕様は『SHOWA』の黒縁が正解となりますとDe社のリサーチ力はあなどれませんね。
まぁマクラーレン監修であれば当たり前なのかもしれませんが…
こういった仕様の確認は酷評されているDe社や、同じく酷評されているKY社のリサーチ力だと思います。というのもマクラーレンといった「チーム」では車種の違いはもちろん把握していてもレース毎の仕様やセッティングの違いは必ずしも記録が残っていないでしょう。ましてや24年前の車ですもの。当時のエンジニアやクルーもどれだけ残っているか。なので「あの手この手」を駆使して調べているんだろうなぁ…と思う次第です。
MP4-23はあのフォルムを再現するだけで大変だったでしょう。三次曲面があんなに入り組んでいると、どこかで絶対帳尻が合わなくなりますよねxxx。