konaki。

年寄りの好き勝手。

「設計ミス」を考える。

2013-05-11 20:36:03 | DeAGOSTINI McLaren HONDA MP4/4

先日非公開にさせて頂いたコメントについて
「・・・内容は個人的には有益だった・・・指摘は正しかった」
とのコメントを頂きましたが、このブログで「設計ミスを隠蔽した」と思われたくはないのでこの問題を考えます。
 
まず発端となったコメントにて内容を確認します。
 
このデアゴのキットとんでもない設計ミスがありますよね
これを修正しようとすると、根本的に修正が必要なのと、大幅に塗装をやり直さなければならないという・・・
 
なんだろう、フジミのMP4/6やFW16作った人が設計したんじゃないか?っていうくらいひどい設計ミスだコレ
 
もう折り返しは近いけど、カウルが届いてからでないとこの作業は出来ない・・・
 
これに対して別の方が詳細の説明を求めるレスを入れてくださり、その回答コメントです。
 
カウルの分割ラインだけなら可愛いものです。
問題は何故そこが違うのかその原因です。
リアの足回りはある程度隠れますが、フロントはモロなので大変なのです

 
その後、さらに詳細のコメントを頂きました。
 
思うにタミヤの1/12のMP4/6を参考にしたのか、フロントのアッパーのサスアームですが、モノコック前方にブラケットが付く用になってます。
それにより、ノーズカウルだけでなくボディカウルにも切り欠きがあるという間違った分割に。
また採寸はしてませんが、フロントサスアームの取り付け位置自体も、この間違いにより少し後ろよりになってます。
ノーズカウルの分割ラインももう少し後ろになります。
この修正の面倒な点は、フロント翼端版とタイヤの距離も修正が必要な点です。

 
ということで要点は・・・
 
① フロントのアッパーサスアームが、モノコック前方にブラケットが付く様になって居るため、ノーズカウルだけでなくボディカウルにも切り欠きがあるという間違った分割になっている。
Rimg2514a
(ノーズコーンやフロントウィングのビス留めは現時点で組み立てガイドに指示はありませんので、自己判断です)
 
② フロントサスアームの取り付け位置自体もこの間違いにより少し後ろよりになっているため、ノーズカウルの分割ラインももう少し後ろになるが、この修正の面倒な点は、フロント翼端版とタイヤの距離も修正が必要な点である。
Rimg2515a
 
と解釈しました。
 
 
さて、では実車はどうなっているか・・・
(写真は私が撮ったもので、ツインリンクもてぎの展示車両、ベルギーGPの優勝車です)
110310_54a_2

確かに取り付け位置が後方にズレていますが、その理由はブラケットの形状の違いです。
それでは「スケールモデル」でありながら、なぜ実車と違うのか?
それは「モデル故の制約」だと考えます。
 
たとえば、1/20スケールのプラモデルではこの部分が実車同様に再現されていますが、1/8スケールで、尚且つダイキャストパーツを多用しているために重量のある車体を実車同様に保持するためには「このモデルのための設計」が必要で、逆に言うとそこが「設計者の腕の見せ所」だと考えます。
 
「スケールモデルは実車を忠実に再現するべき」か?それは「否」です。
たとえば、実車のボディ(外板)の厚さを仮に1mmだとしたら、1/10スケールでは0.1mmになってしまい、形状を保つことすら出来ません。
なのでモデルとして成立する厚みで設計するわけですが、それにより発生する実車との相違を考慮(総称してモディファイ)しなくてはならず、またそれがそのモデルの出来映えを左右します。
 
コメントの中に「タミヤの1/12のMP4/6を参考にしたのか」とありますが、そもそもMP4/6とは車種が違いますので、参考にすることはあり得ません。
(確かに同じ車種であれば他のスケールモデルを設計者が目にすることはあるかもしれませんが)
 
そして、このモデルではブラケットの形状によりボディカウルの先端部分を切り欠く必要がありますが、これは意図されたもので「間違い」でも「設計ミス」ではないと(私は)確信しています。  
 
だからといってこのモデルが「完璧」なのか?
そうではなく、これがこのモデルの「個性」だと思います。
 
とはいえ、「ちゃんと組み立ててもトーアウトになる」事にはちょっと「?」を持っています。
もちろん「実車のセッティング」は迷宮入りにしていますが、モデルのブラケットの取り付け部がアップライトに密着しないこと、またそこを削って密着させるとトー角0に出来ることから「もしかして設計者が意図していないのでは?」と思えるからです。
「トー角」を考える。
 
また「ブレーキディスク外側の穴が見えちゃうことを考える。」事も同じです。

ですが、これらについても「設計ミス」を確認することに私自身は興味がありません。
 
確かに「高いお金を出して」いるわけですが、だからこそ「笑顔でものづくり」します。趣味なんだから。。。

コメント (15)
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