紅葉の季節も終盤に差し掛かり、そろそろ冬の服装が主流になってきました。
『航空ファン』1月号でも中田商店さんの協力で米空軍のフライトジャケットと
パッチ着用法についてご紹介しましたが、個人的にもフライトジャケットやパッチには
興味津々で、普段着としても活用しています。ということで、今日の通勤着をご紹介しつつ、
米海軍のジャケットやパッチに興味をもっていただけたら、というネタです。
もう若い読者の方には遠い昔かもしれませんが、2003年まで厚木基地のCVW-5には
F-14Aトムキャットを装備するVF-154“Black Knights”が所属していました。
トムキャットといえば映画『トップガン』の影響もありいまでも人気の戦闘機ですが、
日本に配備されたのは1991年と遅く、外来の機体の飛来も少ない、
希少戦闘機でした。日本に配備されたのは前述のVF-154と、1996年まで同じく
厚木に配備されていたVF-21“Freelancers”の2個飛行隊のみ。2003年のF-14帰国から
2006年のF-14海軍退役までは、まさに“トムキャットフィーバー”が
日本はもとより世界で吹き荒れました。
写真のジャケットは、そのVF-154モデルのCWU-36/P。米空軍では決められた
4枚のパッチ(ネームタグ含む)を、決められた場所にベルクロでつけなければ
いけないという規定がありますが、米海軍はジャケットへのパッチ着用法はほぼ自由。
これはフライトジャケットとはいうものの、実際には海軍の戦闘機パイロットは
ジャケットを着用して航空機に搭乗しないからなのです。
ということで、彼らのジャケットのパッチはざまざまで、胸にネームタグを
つけただけの人もいれば、背中までベッタリという人も。これらのパッチは、
自分が参加したクルーズや演習、部隊が受章した賞や着艦回数、飛行時間、
卒業した学校や前任部隊とまさに千差万別です。
写真は私の個人所有のジャケットの背中ですが、実際にも下写真のように、
いろいろなパッチをつけたエアクルーを見ることができます。ちなみに左写真の
F/A-18Eパイロットは、米空軍の44FSに所属し交換パイロットとして
F-15を飛ばしていた経験があることを、背中のパッチから読み解くことができます。
私のジャケットに話を戻すと、仕事がらホンモノのエアクルーと会う機会も多いので、
そういった際に話題にできるような冗談めかしたパッチをいくつかつけています。
写真はお馴染みトップガンパッチのパロディ。部隊代表として航空戦術を学ぶために
入校するトップガン(NFWS。現在はNSAWCの一部門、NFTIの資格講座)ですが、
すべての人が行けるわけでは当然ありません。なので登場したこのパッチは
「私はトップガンに行ってない」パッチで、照準がMiG-21を外しているのがキモです。
こちらはJOPA(ジョーパ)と呼ばれるパッチ。直訳すると「下級士官愛護協会」とでも
言いましょうか。いつも隊長、副長や少佐といった上級士官にいじめられている大尉、
中尉に愛の手を、といった意味合いです。
最後は着艦回数を示すセンチュリオンパッチ。空母乗りとしては着艦は飛行時間と
ともに勲章のような存在。100回の着艦ごとに「センチュリオン」と呼ばれるパッチが
授与されるほか、着艦技術のうまいパイロットはそれとは別に表彰されます。私は
海軍のエアクルーではありませんが、ラッキーにも取材者という立場で過去に3回、
着艦を経験させてもらいました。そこで奮発して特注のパッチ「ワンチュリオン」
(本当はそんな英語はありませんが)を作り、ジャケットに貼ったというわけ。
ホンモノのエアクルーが最初このパッチを見て「ふん、実際には100回も着艦してねーだろ!」
という嘲笑の顔を浮かべますが、よく見た後に大笑い、ということもありました。
ちなみにデザインは空母ごとに違い、左上がキティホーク、右上がインディペンデンス、
下はカール・ビンソンです。
VF-154は帰国後、F/A-18Fスーパーホーネット飛行隊VFA-154となり現在CVW-14に配備され、
USSロナルド・レーガン(CVN-76)に派遣されていますが、まだまだ日本での人気は
高いようです。モノショップでも同隊の部隊名が入ったカラビナを販売していますが、
こうした海軍関連のグッズは、パッチを含めて人気が高いようです。(神野)
『航空ファン』、『世界の傑作機』など、
文林堂の本の情報はコチラから!
『航空ファン』1月号でも中田商店さんの協力で米空軍のフライトジャケットと
パッチ着用法についてご紹介しましたが、個人的にもフライトジャケットやパッチには
興味津々で、普段着としても活用しています。ということで、今日の通勤着をご紹介しつつ、
米海軍のジャケットやパッチに興味をもっていただけたら、というネタです。
もう若い読者の方には遠い昔かもしれませんが、2003年まで厚木基地のCVW-5には
F-14Aトムキャットを装備するVF-154“Black Knights”が所属していました。
トムキャットといえば映画『トップガン』の影響もありいまでも人気の戦闘機ですが、
日本に配備されたのは1991年と遅く、外来の機体の飛来も少ない、
希少戦闘機でした。日本に配備されたのは前述のVF-154と、1996年まで同じく
厚木に配備されていたVF-21“Freelancers”の2個飛行隊のみ。2003年のF-14帰国から
2006年のF-14海軍退役までは、まさに“トムキャットフィーバー”が
日本はもとより世界で吹き荒れました。
写真のジャケットは、そのVF-154モデルのCWU-36/P。米空軍では決められた
4枚のパッチ(ネームタグ含む)を、決められた場所にベルクロでつけなければ
いけないという規定がありますが、米海軍はジャケットへのパッチ着用法はほぼ自由。
これはフライトジャケットとはいうものの、実際には海軍の戦闘機パイロットは
ジャケットを着用して航空機に搭乗しないからなのです。
ということで、彼らのジャケットのパッチはざまざまで、胸にネームタグを
つけただけの人もいれば、背中までベッタリという人も。これらのパッチは、
自分が参加したクルーズや演習、部隊が受章した賞や着艦回数、飛行時間、
卒業した学校や前任部隊とまさに千差万別です。
写真は私の個人所有のジャケットの背中ですが、実際にも下写真のように、
いろいろなパッチをつけたエアクルーを見ることができます。ちなみに左写真の
F/A-18Eパイロットは、米空軍の44FSに所属し交換パイロットとして
F-15を飛ばしていた経験があることを、背中のパッチから読み解くことができます。
私のジャケットに話を戻すと、仕事がらホンモノのエアクルーと会う機会も多いので、
そういった際に話題にできるような冗談めかしたパッチをいくつかつけています。
写真はお馴染みトップガンパッチのパロディ。部隊代表として航空戦術を学ぶために
入校するトップガン(NFWS。現在はNSAWCの一部門、NFTIの資格講座)ですが、
すべての人が行けるわけでは当然ありません。なので登場したこのパッチは
「私はトップガンに行ってない」パッチで、照準がMiG-21を外しているのがキモです。
こちらはJOPA(ジョーパ)と呼ばれるパッチ。直訳すると「下級士官愛護協会」とでも
言いましょうか。いつも隊長、副長や少佐といった上級士官にいじめられている大尉、
中尉に愛の手を、といった意味合いです。
最後は着艦回数を示すセンチュリオンパッチ。空母乗りとしては着艦は飛行時間と
ともに勲章のような存在。100回の着艦ごとに「センチュリオン」と呼ばれるパッチが
授与されるほか、着艦技術のうまいパイロットはそれとは別に表彰されます。私は
海軍のエアクルーではありませんが、ラッキーにも取材者という立場で過去に3回、
着艦を経験させてもらいました。そこで奮発して特注のパッチ「ワンチュリオン」
(本当はそんな英語はありませんが)を作り、ジャケットに貼ったというわけ。
ホンモノのエアクルーが最初このパッチを見て「ふん、実際には100回も着艦してねーだろ!」
という嘲笑の顔を浮かべますが、よく見た後に大笑い、ということもありました。
ちなみにデザインは空母ごとに違い、左上がキティホーク、右上がインディペンデンス、
下はカール・ビンソンです。
VF-154は帰国後、F/A-18Fスーパーホーネット飛行隊VFA-154となり現在CVW-14に配備され、
USSロナルド・レーガン(CVN-76)に派遣されていますが、まだまだ日本での人気は
高いようです。モノショップでも同隊の部隊名が入ったカラビナを販売していますが、
こうした海軍関連のグッズは、パッチを含めて人気が高いようです。(神野)
『航空ファン』、『世界の傑作機』など、
文林堂の本の情報はコチラから!
ちなみに現在の「展示機好き」にはエアコンバット誌の影響が大で、ネット情報なんて無かった当時の私にはバイブル的存在でした(特にホーチミン市の展示機)。タイとスイスの空軍博物館には(AC誌を)お土産に持参して、大いに喜ばれたものです。
あとサバイバルマガジンは、阪神大震災の時に役立ちました。
上得意様でしょ?(ただしミスターマッコイは買ったことがない)
>blogウォッチャーさん
なるほどblogウォッチャーさんはFJウォッチャーでもあったわけですね。私はよく見もせずに「李大統領はA-2を着てる!」と思っていました…。
> 革ジャンは韓国の特産品
言いえて妙です。米海軍のエアクルーたちも、韓国製のG-1を個人購入して着ています。
両陣営の犠牲者達を悼みつつも、不謹慎な私の目のフォーカスは李大統領の太極旗パッチ付きレザージャケットに…。
あのジャケットを「フライト」ジャケットの範疇に含めるかどうかはともかくとして、その衿やエポレット、パッチポケットのデザインはかのA2のそれを踏襲しており、しかして背中にアクションプリーツが有ることから、全くのA2というわけでもなさそう(スラッシュポケットの有無は確認できず)。
もちろん革ジャンは韓国の特産品(?)ですから驚くにはあたりませんが、ちょっと気になる存在ではあります。
あのジャケットに袖を通す大統領の脳裏には、大きめのA2を着て仁川上陸作戦の指揮をとるマッカーサー元帥の姿が浮かんだのではないでしょうか。