『戦闘妖精雪風』は、神林長平氏原作による『戦闘妖精・雪風』
(早川書房『SFマガジン』誌上で1979年に第1話を発表、
2022年4月刊行の最新巻『アグレッサーズ 戦闘妖精・雪風』 までの原作シリーズで
計54万部を突破した人気SF小説)をベースに制作されたOVA
(オリジナルビデオアニメーション)。
2002年~05年に全5巻がリリースされ、航空アニメとしても評価が高く、
こちらもシリーズ累計20万本以上のヒットを記録しています。
このOVA発売から20年となるのを記念して、本日11月1日より
『戦闘妖精雪風』全話の見放題配信と都度課金配信が各配信サービスで始まりました。
ストーリーは、南極に突如出現した謎の飛来異星体「ジャム」と人類の
闘いを描いたもの。
人類はジャムが現われた超空間通路の先に存在した惑星フェアリィに拠点を築き、
超国家組織フェアリィ空軍 (FAF) を設立してジャムの侵攻を食い止めますが、
戦闘の長期化からFAFの構成メンバーにも変化が生じ、
独特な感性を有する人間が多くなっていきます。
主人公の深井 零は戦術戦闘電子偵察機スーパーシルフに搭乗し、
対ジャム戦で目前の味方を見捨ててでも情報を持ち帰ることが要求される
FAFの特殊戦パイロット。
「雪風」のパーソナルネームを持つ零の搭乗機スーパーシルフ(B-503)は
高性能のAIを搭載し、完全自律制御による高度な戦術判断や空戦機動が可能な機体。
雪風への信頼を深める一方で、唯一の友人で上官のジェイムズ・ブッカー以外の人間が
信頼できない零を通して、戦闘における人間の介在の意義なども考えさせられる作品です。
設定は異星体との戦闘で登場する航空機も架空の機体ですが、
AIとパイロットの関係、無人機を駆使した戦闘など、
近い将来に向けて現在実際に研究が進んでいる分野に近い内容で、
非常に骨太なストーリーとなっています。
さらにメカニカルデザインには『新世紀エヴァンゲリオン』などにも携わった
山下いくと氏が参加、
また主人公深井 零役は、当時ドラマ等での露出も増えつつあった堺 雅人氏が担当、
脇を中田譲治氏や池田昌子氏らベテラン声優が固めるなど、
アニメ作品そのものの魅力も満載です。
なお、アニメファン的にはもうひとつトピックがあり、
今回2004年に制作された登場戦闘機をモチーフにしたスピンオフ作品
『戦闘妖精少女 たすけて!メイヴちゃん』もHDリマスターされ、
初めて見放題配信されるとのこと。
昨今人気のメカ擬人化アニメの先駆け的な作品も、一緒に視聴してみては?
配信サービスの詳細は、下記公式ホームページをご確認ください。
https://www.faf.jp/