『航空ファン』12月号の特集「在日米軍三沢基地」のなかで、もうひとつの目玉が
夏季限定で今年初めて三沢からミッションを実施したRQ-4Bグローバルホークです。
高高度無人偵察機RQ-4BはグアムのアンダーセンAFBに派遣されている
9RW/69RG Det.1(第9偵察航空団第69偵察航空群第1分遣隊)の所属機で、
グアムに配備されている3機のうち、2機が三沢に展開、台風シーズン中
天候の落ち着いた同地からのミッションを行ないました。
無人偵察機という最新鋭装備で、微妙な国際関係にある国の近くでもミッションを行なう
「スパイ機」とも呼べそうな航空機だけに、基地の中でもその格納庫へのアクセスは
許可された人間のみしかできず、入り口では銃で武装した警備兵がエスコートと
身分証明を厳重に確認したうえで、ようやく立ち入りが許可されます。
しかし三沢で担当しているのは実際には離着陸と機体の整備保守管理のみ、
ということもあるのでしょうか、運用しているパイロットやクルーはとてもきさくで、
また今回の取材中、日の出前の三沢を離陸してミッションに向かう機体の
エンジンスタートからテイクオフまでを、すべて取材させてもらうことができました。
まだ真っ暗な三沢基地エプロンで、RQ-4Bが静かにエンジンを始動します。
取材日は当初0300時ごろの離陸予定でしたが、機体にマイナートラブルが発見され
1時間近く遅れてタキシーアウト。
われわれはRQ-4Bのタキシングを支援するために並走するピックアップトラックに同乗し、
機体とともにタキシーウェイを進みます。
ピックアップトラックの運転手もRQ-4Bのパイロットで、運転しながら
無線機2つを使ってLRE(離着陸エレメント)内のパイロット、基地の管制官と
交信をかわしながらランウェイエンドまで進み、RQ-4Bは長いミッションへと
離陸していきました。
ちなみにRQ-4B 2機が格納されているハンガーの奥にLREが設置されており、その中で
パイロットが機体そのものをコントロールしていますが、そのLREのドアにも、
機体同様に「BB」のテイルコード(テイルではありませんが)とシリアルナンバーが
記入されています。
さすがにミッションの内容や目的地についてはいっさい教えてもらえませんでしたが、
それ以外のことに関しては、パイロットも機体の操縦方法を含めて、
とてもていねいに答えてくれました。取材への対応といい明るいパイロットたちといい、
取材前の厳しいセキュリティチェックからは想像もできない雰囲気に、
偵察部隊のイメージが少し変わったような気がします。
最後は少し華やかに。
今回の取材では、女性パイロットたちにも会いました。航空自衛隊ではまだ作戦機への
女性の搭乗は許可されていませんが、米軍には多くの女性ファイターパイロットが
活躍しており、35FWには4名が所属していました。
今月号の表紙を飾っているハムランド大尉。13FSのパイロットですが、取材時には
AEFに参加せず、三沢で訓練に参加していました。
シャロン大尉は13FSから35FW司令部に出向中のパイロット。旦那様もF-16パイロットで、
2児の母だそうです。
RQ-4Bのパイロットにも女性がいました。ローレン大尉は横田の374AWでC-130Hにも
乗っていた、輸送機出身のパイロット。同じ無人機でも、戦闘機出身者が多い
プレデターに対して、グローバルホークのパイロットは輸送機などから転換する人が
多いそうです。彼女は横田勤務で日本が好きになり、Det.1が三沢展開すると聞き
志願して三沢派遣隊に参加したそうです。 (神野)
夏季限定で今年初めて三沢からミッションを実施したRQ-4Bグローバルホークです。
高高度無人偵察機RQ-4BはグアムのアンダーセンAFBに派遣されている
9RW/69RG Det.1(第9偵察航空団第69偵察航空群第1分遣隊)の所属機で、
グアムに配備されている3機のうち、2機が三沢に展開、台風シーズン中
天候の落ち着いた同地からのミッションを行ないました。
無人偵察機という最新鋭装備で、微妙な国際関係にある国の近くでもミッションを行なう
「スパイ機」とも呼べそうな航空機だけに、基地の中でもその格納庫へのアクセスは
許可された人間のみしかできず、入り口では銃で武装した警備兵がエスコートと
身分証明を厳重に確認したうえで、ようやく立ち入りが許可されます。
しかし三沢で担当しているのは実際には離着陸と機体の整備保守管理のみ、
ということもあるのでしょうか、運用しているパイロットやクルーはとてもきさくで、
また今回の取材中、日の出前の三沢を離陸してミッションに向かう機体の
エンジンスタートからテイクオフまでを、すべて取材させてもらうことができました。
まだ真っ暗な三沢基地エプロンで、RQ-4Bが静かにエンジンを始動します。
取材日は当初0300時ごろの離陸予定でしたが、機体にマイナートラブルが発見され
1時間近く遅れてタキシーアウト。
われわれはRQ-4Bのタキシングを支援するために並走するピックアップトラックに同乗し、
機体とともにタキシーウェイを進みます。
ピックアップトラックの運転手もRQ-4Bのパイロットで、運転しながら
無線機2つを使ってLRE(離着陸エレメント)内のパイロット、基地の管制官と
交信をかわしながらランウェイエンドまで進み、RQ-4Bは長いミッションへと
離陸していきました。
ちなみにRQ-4B 2機が格納されているハンガーの奥にLREが設置されており、その中で
パイロットが機体そのものをコントロールしていますが、そのLREのドアにも、
機体同様に「BB」のテイルコード(テイルではありませんが)とシリアルナンバーが
記入されています。
さすがにミッションの内容や目的地についてはいっさい教えてもらえませんでしたが、
それ以外のことに関しては、パイロットも機体の操縦方法を含めて、
とてもていねいに答えてくれました。取材への対応といい明るいパイロットたちといい、
取材前の厳しいセキュリティチェックからは想像もできない雰囲気に、
偵察部隊のイメージが少し変わったような気がします。
最後は少し華やかに。
今回の取材では、女性パイロットたちにも会いました。航空自衛隊ではまだ作戦機への
女性の搭乗は許可されていませんが、米軍には多くの女性ファイターパイロットが
活躍しており、35FWには4名が所属していました。
今月号の表紙を飾っているハムランド大尉。13FSのパイロットですが、取材時には
AEFに参加せず、三沢で訓練に参加していました。
シャロン大尉は13FSから35FW司令部に出向中のパイロット。旦那様もF-16パイロットで、
2児の母だそうです。
RQ-4Bのパイロットにも女性がいました。ローレン大尉は横田の374AWでC-130Hにも
乗っていた、輸送機出身のパイロット。同じ無人機でも、戦闘機出身者が多い
プレデターに対して、グローバルホークのパイロットは輸送機などから転換する人が
多いそうです。彼女は横田勤務で日本が好きになり、Det.1が三沢展開すると聞き
志願して三沢派遣隊に参加したそうです。 (神野)