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ロータリーエンジンで苦労したマツダの、思わぬ金の卵となるか?

2013年12月23日 14時54分54秒 | 日記
 筆者はこのブログで、時々自動車関連の話題も書くが、最近の若者と違って筆者のような年齢層は、やはり車と共に青春時代を過ごしてきた思い出が多く、自動車の進化のニュースにはついつい目が行ってしまう。

 東洋経済オンラインを読んでいると、マツダのロータリーエンジンがらみの興味ある記事を見つけました。

 筆者の知識の中のロータリーエンジンは、出力、静粛性など問題ないが、燃費が悪いというイメージが強く、ガソリン価格が安い時代ならまだしも、如何せん150円/L前後の価格になると、流石に開発者のマツダもロータリーエンジン車は発売リストから削らざるを得なくなっていました。

 そして世の中は、ハイブリッド車からEV車(電気自動車)へと、環境問題も絡み、低燃費車への開発に重点が移っています。

 しかしプラグインハイブリッド車などのEV主体の車の走行距離が、ガソリンエンジン車に比べて短いという欠点が指摘されていました。

 そこでマツダでは、走行距離を延ばす目的で、バッテリーへの充電に小型のロータリーエンジンと、発電機、インバーターをセットにして、組み込むと言う発想の転換を行った。

 同じ形式のロータリーコンプレッサーは冷蔵庫やエアコンなどの空調家電には、低騒音となめらかな回転数の変化が可能な事で、幅広く使われている。

 マツダが苦労して開発してきたロータリーエンジンも、回転範囲に自動車メインエンジンのような、大きな変動が必要なければ、低騒音で効率良く主バッテリーへの充電用エンジンとして使用が可能になる訳だ。

 マツダが苦労したロータリーエンジンも、超小型の発電機用としては、数年から十数年先のEV車時代になると、各社のバッテリー充電用エンジンとして、多用されている可能性が予感できる興味ある記事でした。

(以下に東洋経済オンラインを貼り付け)

マツダ、EVでロータリーエンジン復活へ
走行距離を延ばす秘策に
丸山 尚文 :東洋経済 記者

2013年12月22日

 あのロータリーエンジンが復活した。搭載されたのは電気自動車(EV)だ。

 マツダは、発電用のロータリーエンジンを用いた電気自動車(EV)の試作車を公開した。これはレンジエクステンダーEVと呼ばれるプラグインハイブリッド車(PHV)の一種で、EVの弱点である航続距離を延ばすために、エンジンで発電しながら走行する。

 排気量330cc・シングルローターの小型エンジンと発電用モーター、インバーター、燃料タンクなどで構成したユニットを、2012年からリース販売している「デミオEV」の後部トランクスペース下に搭載した。試作車の基本性能はデミオEVと同等だが、航続距離は満充電で200キロメートルから、満充電・満タン(9リットル)で380キロメートル弱に伸びている。

静かな走りを実現

 今回開発したレンジエクステンダーの特長は、ロータリーエンジンを用いることで通常のピストンエンジンを使うよりも、軽量・コンパクトで静粛性を高くした点だ。

 一方で、ロータリーエンジンには弱点もある。低回転時の効率が非常に悪く、燃費の悪化につながることだ。マツダはかつてロータリーエンジンを唯一量産していたが普及せず、2012年に生産を終了した苦い経験を持つ。ただ発電用エンジンなら、車速に関係なく効率がよい回転数の範囲のみで使えばよいため、大きな弱点にはならない。同じ出力のピストンエンジンに比べ燃費の悪化は2割程度で済むという。

 試作車は、時速10キロメートル以上でエンジンが始動し、車速が上がるのに応じて直線的に回転数を上げる(発電量を増やす)設定となっていた。乗ってみると、前列席ではエンジンの始動・停止の切り替え時に大きな振動や騒音はほとんど感じられない。後列席ではすぐ後ろにエンジンが搭載されているために分かるものの、本格的な防音・防振をしていない試作車と考えれば十分静かだ。

 エンジンが起動するタイミングなどについては、常時一定回転させる方式や、速度に合わせて階段状に回転数を上下させる方式も検討したが、振動や騒音と運転感覚とのマッチングなども考慮し、直線的な変化とした。

 人見執行役員は、「カリフォルニア州の規制は、発電に伴う二酸化炭素排出量の見積もりが実態より少なく、EVやPHVなど電動車両を優遇した規制となっている」と批判するが、対応しないわけにはいかない。

 もちろん、クレジットを買うか罰金を払うという手はある。マツダ社内でも議論されたというが、「罰金やクレジット購入の方がコスト的に安くても、対応しないと技術力が劣っていると見なされたり、ブランドイメージに悪影響がでたりするおそれもある」(開発担当者)と、自前での開発を決めた。

システムの外販も想定

 とはいえ、トヨタ自動車の「プリウスPHV」やホンダの「アコードPHV」、三菱自動車の「アウトランダーPHEV」などのような本格的なPHVを、一から開発するのは現実的ではない。そこで独自のロータリーエンジン技術を活用し、いわば簡易的なシステムを考案したわけだ。

 マツダは自社のEVに搭載することを検討しているほか、小型EVであっても後付けで簡単に装着できるため、システムとして外販することも想定している。中堅メーカーはどこも規制クリアに頭を悩ませており、一定の需要が見込めるかもしれない。

 意外なところに転身先を求めたロータリーエンジン。だが、人見執行役員は、「通常の自動車エンジンとしてのロータリーエンジンをあきらめたわけじゃない。エンジン屋としてはレンジエクステンダー用で満足できない。課題はわかっている。改善して再商品化を目指す」と力を込める。

(貼り付け終わり)

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