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最近は、山岡荘八の「徳川家康」を読み続けています。

2013年05月08日 16時31分05秒 | 日記
 筆者の最近の読書は、今は亡き山岡荘八の歴史小説「徳川家康」です。この作者の名前も知られなくなっているのではないかと思いますが、「徳川家康」は日本の高度成長期にサラリーマン諸兄が電車の中で、新書版で読まれたベストセラーでもあったのです。

 当初は新聞の連載小説でスタートし長期連載になって、文庫本ではなんと全26巻という超大作になってしまいました。

 家康の出生から始まり、小田信長、明智光秀、豊臣秀吉などなど、NHKの大河ドラマの定番品を見るような感じで、家康に関連して戦国時代が書かれています。

 筆者は、たまたま昨年秋ごろにブックオフの店で、山岡荘八全集の徳川家康全13巻という立派な箱入りの美麗本がズラーと並んでいるのを見つけました。1冊平均470ページほどあります。どうも出版社からの在庫処分のような感じで、いわゆる中古本という感じではありませんでした。

 ついていた値段のシールが9巻目までは100円。以降は確か400円だったと思います。

 これは読破する良いチャンスと即全巻購入。それでもこの大作がたったの2500円は安い。

 仕事の合間と休日の自由時間などに読み続けて、今現在は11巻目まで到達。家康が老年に達して、徳川将軍家の長期政権維持には、豊臣家の存在が障害になると決断する大阪夏の陣が勃発する直前あたりです。

 歴史小説の面白い点は、実在人物がたくさん登場してきます。その人物の性格や行動は、史実の資料を多数読み解き、作者山岡荘八氏によって書かれています。もちろんフィクションも混じっているかもしれません。

 あるいは現実の人物像は違っていたかもしれませんが、そう大きな狂いは無かったのではないかと思います。

 これは司馬遼太郎の書く「竜馬が行く」などでも同じことが言えるでしょう。

 そこには作家の希望や理想が織り交ぜられて、得てして理想に近い人物像に仕上がる事もあるかもしれません。

 日本の戦国時代という動乱の時代は、貧民から成りあがった秀吉が、天下統一まで成し遂げる事ができた時代でもあり、この11巻ではマルコポーロの書いた黄金の国ジパングに憧れて、群がるようにイスパニアなどのカトリック派とイギリス、オランダなどの新教派が布教と交易を絡めて、将軍家はもちろん各有力大名に取り入っていく様子が克明に描かれています。

 当時は切支丹信仰が大名や武士、商人などに広範囲に普及していった様です。新しもの好きの日本人の特徴かもしれません。

 そして日本からもマレーなど東南アジア諸国に、交易のため御朱印船が多数出かけているのです。

 またジパングのタネになった、佐渡などの金山採掘にも大きな利権が絡まり、夏の陣の遠因になっていく様子を作家は詳細に描いています。

 小説という形で日本の歴史を学ぶのも、江戸時代までであれば良いのではないかと思いますが、明治以降の現代史は、出来ればしっかり勉強出来る書物を読みたいものです。

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