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難民問題の解決に支援をすることこそ、日本のやるべきことではないのか?

2015年09月10日 09時14分23秒 | 日記
 最近の世界の状況を見ていると、日本の政治の現状は、周回遅れのような気がしないだろうか?

 中東のシリア難民や、北アフリカの紛争地域の難民、15万人以上の難民が破壊された生活地域から、命からがら逃げだし、生活と職を求めてヨーロッパ諸国、特に経済が好調なドイツに向かって困難な移動を続けているという。

 日本は中東や北アフリカ地域から遠いだけに、難民の受け入れに関心がないが、もともとから日本国が受け入れてきた難民申請で、認可された数などは微々たるものであり、たったの数十人である。

 もちろん難民側も距離が遠く、言葉や生活習慣が違いすぎるせいか、日本などアジア諸国に目が向かないのかもしれない。

 しかし、国際的にはこの大量の難民受け入れ問題が、差し迫った大きな問題になっている。

 ところが日本では、いつでもどこでも自衛隊を派兵できるようにとの、米国の要請に忠実に実行したい安倍政権は、シャカリキに法案成立に力を入れている。

 積極的平和主義というシュガーコーティングしたまやかしの言葉で、実質的な戦闘行為に参加することを画策している。

 しかし難民問題に日本が大いに手を上げることが、それこそ真の積極的平和主義ではないのだろうか?

 今日の東京新聞に、湾岸戦争終結時のクウェートの新聞広告を扱った記事の顛末が特集されている。

 1991年の湾岸戦争で、当時のカネで合計130億ドルも日本政府が支援したが、戦争終結後にクウェートの感謝広告がNYタイムズなどに、全面広告で出された。

 「クウェートの主権と独立を回復してくれた米軍と国連有志連合の迅速な対応に感謝します」という出だしで始まる謝意の言葉に続き、参加国の名前と国旗のイラストが載った広告だ。

 その中に日本の国名が記載されていなかった。

 その結果、カネだけ出して汗をかかない日本の態度が、このような結果になったという、与党自民党の主要人物の発言が続き、世論形成にされていく。

 しかし、この特集記事では、クウェート政府が日本政府に大いに感謝したことも事実であるし、どうもこの広告作成はクウェート政府の正式出稿ではなく、米国のクウェート大使館あたりで作成されたものだという。

 何のことはない。当時の米国民に対するクウェート側のオベンチャラ広告だったのである。

 だから米国内ではこの広告は話題にも上らなかった。

 ところが、この広告を日本の自衛隊の海外派遣のきっかけ作りに利用しようという目論見が、日本政府内で検討され、カネの支援だけでは効果がない、やはり自衛隊員を派遣しなければならないというトラウマが作り出された。 その結果イラク特措法の成立につながっていった。

 このトラウマが今でも、安倍政権の積極的平和主義に引き継がれているのだ。

 然しよく考えてみよう。 最近の世界の情勢は、米軍にひたすら追随する自衛隊に、米国以外のどの国が賛同するであろうか?

 日本の周辺国は懸念を示し、欧州諸国は遠く離れたアジアのことだ、好きにやったらという程度。中東では実力を持ってきているISISなどは、米国と一緒なら大いに叩こうと意欲満々だ。

 どう見ても、日本が今急いでやるべきことは、せめて難民支援のカネでも良いから、大いに援助することではないのだろうか?

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