真っ白になった。
雪融けが進むのかと思わせたけど、
今朝は、また、真っ白になった。
早朝のラジオで、終戦ま近、福岡の刑務所で獄死した
若き,朝鮮の詩人のお話を聞かせていただいた。
ハングルを書くことさえ,禁じられていた時代に、
若者の精神的な内面を綴った、日本訳の叙情詩が何編か紹介された。
日本の軍国主義に抵抗したり,糾弾したりする内容ではなく、
静かに,自身の内面へ深く降り立つ非常に印象深い詩編だった。
そのことが,一層,やりきれない社会の様相を
浮き彫りにさせていたのかも知れない。
今の時代、精神的なもの、深さ,強さ,美しさって、なかなか
表現され難い、評価もされ難いと感じる。
それらが,言葉で残されたものなら、音で残されたものなら、
時代を超えて語り継がれて行くのだろう。
今では,韓国の国民的詩人と称される、若者が切り取った
その世界は、まったく古さを感じさせなかった。
すっかり忘れ去っていたものを,暗闇の中で示された気がした。
学校、給食センター、保育所、といった施設も,古くなれば立て替えられる。
予算に応じて,全面立て替え、構造材を残しての全面リニューアル、
内装、間取り,その他の大幅改修、時代にあった最新鋭の設備も導入され
モダンな作りに仕上げられて行く。
いざ,完成後、現場の職員の皆様のご意見を聞いてみると、
使い勝手が悪く,苦労される部分が多いという話を聞かされる。
今流行の、すべてオープン「部屋の仕切り,職員室の仕切りがない」な
施設では、忌憚の無い会議をしたり、プライベートなお話、やり取りを
する場所が無く、非常にストレスが多いと聞く。
デザイン,見た目だけではなく、実際に現場で働く人々の意見に
改修前,改修後も、耳を傾け、手だてを講じて行く必要がある。
器ばかりに気を使うより、中でどのような素晴らしい仕事が実際
に行われているのか・・・・・そちらにこそ注意が払われるべきだと思う。
土曜日,週末が来た。
新幹線の車窓のごとく、一週間が猛スピードで過ぎ去る。
近くの街並み、田畑はそうだけど、遠くの山並はゆったりとした
速度で姿を変えて行く、目先のことばかりに捕われないで
遠くもしっかり眺めていなければと,たまに思う。