「三段合格の死活」(日本棋院)
構成は佐藤紘一。
オール黒先、150題。
1題につき3図で解答解説。
難易度的には先に紹介した「初段合格の死活」より確かに難しく、
「3段合格」と言われればそんな気もする。
ただ「初段合格」「第一感」に比べると、
あまり解いていて面白くない。
その理由は難易度の高さもさりながら、
「一手の鮮やかさを堪能する」より
「相手の応手を含めた、あらゆる手段・手順を詳細に検討する」問題が
本書に多いせいだろうか?
解答が複数あったりしてスッキリしない。
いわゆる一合枡などをはじめとした「有名な実戦形死活」
あるいはその類型や手順を少し進めた問題が多く取り上げられ、
「見たことはあるんだけれど、どうやるんだっけ?」
という気分で取り組んでしまう。
だから解答をみても、
「ああ、そうだった」
で終わってしまい、そこに新しい「発見」
「感動」などが生じにくいのだ。
地道でどこか面倒くささを感じてしまう。
「早わかり死活小事典」や「基本死活事典」などをお持ちの方は、
特にそうなる可能性が高いので、
無理に買う必要はないかと思う。
ただし普通の詰碁本に比べると即効性は高いので、
実戦死活に全く疎い人は一考の余地あり。
余談だがヒントは表記の揺れがあったり、
問題に関係ない雑談が記されていたり、
何となくちょっと気持ち悪い(失礼)。
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