対局日誌

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めざせ初段 定石基本問題集(書評)

2005-03-22 22:36:20 | 棋書
めざせ初段 定石基本問題集(囲碁編集部編:誠文堂新光社)

たまには厳しい書評も。

めざせ初段 定石基本問題集は数ある棋書のうちでも、いまいちな部類に入ると思います。
そもそも「定石の問題集」というのに私はやや懐疑的。
定石は棋譜並べなどを通して身につける方が良いし、それを通して使ってみたい定石を絞り変化も含めて一手一手解析して使うべきです。
ある定石のポイントポイントだけをピックアップして「ここを間違えちゃいけませんよ」と警鐘を鳴らしても、その場でしか使えず応用性に乏しいと思っています。
「定石覚えて二子弱くなり」の原因になりそう。

一歩譲って、定石というのは手筋の宝庫ですから「基本手筋問題集」と考えて、定石問題集として取り組むはあるのかもしれない。
しかしその観点からしても、残念ながら「手筋」の部分が問題として取り上げられている感じがしません(初級者判断なので、眉唾で聞いていただきたいですが)。
第一この本は解答を二択で選ぶのですが、そりゃないでしょう。
大まかにAはこんな変化図が予想されるから不正解、Bはこんな変化図が予想されるから正解といった具合なのですが、実戦ではAかBかなんて聞いてくれませし、その説明も明らかに不足しています。
盤面全体を対象にした問題ならまだしも、こんな部分の問題で二択なんてセンター試験じゃあるまいし。

棋書というのはありがたいもので、どんなにいまいちな本でも「ウソ」さえ書いていなければ、繰り返し繰り返し読むことでそれなりに使い道があるものです。
私も最初からこの本に対してダメだと感じていたので、批判的する分、何度も繰り返して解いたのですが、始めに思っていたよりは勉強になるところもありました。
しかし効率が悪すぎます。

巻頭に「この問題集をマスターすれば二子強くなることをお約束します」とありますが、誠文堂の本でこういう「二子強くなることを約束」という惹句があるときは要注意だと思っています。

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