対局日誌

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新刊棋書情報「シノギの急所」

2012-06-30 10:55:55 | 棋書
王立誠著「サバキの急所」の姉妹書、
シノギの急所」が発売された。

シノギの方法そのもののみならず、
シノギ・サバキに至るまでのプロセス・考え方を整理しているのが特徴。
つまり本当にシノギやサバキが必要な局面にしていいのかどうか、
更にシノぐならば脱出・連絡すべきか、それとも早活きを目指すべきか、
そういった全局的な判断をし、その上でどうシノぐのかを
テーマ図を掲げて解説(主に1ページ全局図2図)している。

シノギに至るまでの考え方というのは今までありそうで、
あまり整理されたことのない部分で、実戦において即効性が高い。

ただシノギの早活きに関しては、
「周辺の利きを活用する」という手法が示されているものの、
結局は「読めるかどうかです」と身も蓋もない(笑)結論に落ち着いているので、
アッと驚くような考え方を期待するのは間違い。
サバキはサバくに当たっての「形や急所」があるが、
シノギにはそういったものはないのだそうだ。

一応は第3章「利きの上手な利用法」第4章「逃げるための手筋」で、
いくつか事例が示されているものの、おおよそそれだけでは足りず、
実際には別に詰碁などでヨミの精度を高める必要がありそう。



第6章「覚えておきたい実戦頻出形」は星に対する上記の打ち込みなど、
ほぼ定型化された打ち込みの手法がいくつか紹介されていて即効性が高い。
(周辺の図は正確には少し違う)



特に三連星に対する上記の「打ちガカリ」が
このブログ解説間もない頃に自力で詳細に検討した記憶があり非常に懐かしく感じた。
級位者の頃はこの形は教則本の知識から「ありえない」と端から否定していたが、
柳プロの実戦に生じてビックリした記憶がある。
最序盤にいきなりは確かに「ありえない」が、
局面が進めばこのように内側にカカって(というかほとんど打ち込み)、
早治まりを目指した方が効果的な場合もあるのだ。
…という余談。


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