正月早々、新潟市の「会津八一記念館」に行ってきましたが、
今度は美濃加茂市文化の森でやっていた
「モノを蒐(あつ)めるまなざし 早稲田大学會津八一記念博物館蔵のコレクションとともに」
を見に行ってきました。
なんで、美濃加茂市で会津八一なのかというと。
”早稲田大学・美濃加茂市文化交流事業
2007年に、早稲田大学と美濃加茂市は文化交流協定を締結し、
毎年、共催企画を実施しています。
文化交流協定は、美濃加茂市出身で早稲田大学で教鞭を取った坪内逍遙博士、
津田左右吉博士を共通項とし、文化事業について協力し合うこと、
相互発展と地域社会の活性化、学問研究の向上などに寄与することを
目指して締結されました。”
なんですって。
そういえば、そうでしたわね。
八一センセは早稲田の教授だったことがありましたわね。
”早稲田大学には、創立以来の学術研究を物語る膨大な資料が蓄積されています。
そのうち會津八一は、東洋美術史研究や教育のため、
約4,000点に及ぶ実物を蒐集しました。それらは現在、會津コレクションとして
會津八一記念博物館に収蔵されています。また同館には、長年にわたって
研究に携わった人々による様々な分野の貴重な資料や作品が収蔵されています。
また美濃加茂市をフィールドとして地道な調査と記録の蓄積、
資料の蒐集を続けた研究者がおり、それらの成果は
美濃加茂市民ミュージアムに収蔵されています。
本展では、両館が所蔵する貴重な文化遺産(モノ)を通じて、
学術研究に邁進した「蒐集者」の姿や思い、生き様を紹介します。
そして「蒐集者」が注目した社会や文化的背景にも思いを馳せる機会とします。
(主催 早稲田大学文化推進部 美濃加茂市民ミュージアム )”
ちゅうことで、八一センセが収集した「モノ」だけではなく、
他の方の集めた「物」もあって、
八一センセが集めたものは、ごくごく少なかったですが、
その中で興味深いものが出展されていました。
「雙柿舎」の扁額…の拓本。
雙柿舎(そうししゃ)は熱海にある、文豪・坪内逍遙の住宅。
その家の門に掲げられた額が、会津八一の手による書を彫ったものなのだな。
坪内センセは八一センセの恩師。
博士論文の審査をして、推挙して下さったのが坪内センセなので、まさに恩師。
そして、坪内センセの出身地は現在の美濃加茂市。
(逍遥センセが生まれた当時は美濃国加茂郡太田村)
ほれ、つながった。
そんな八一センセは熱海の逍遥センセの家に入り浸っていて(をい)、
その家に柿の木が二本あるために「雙柿舎(双柿舎)」と名付けたらしいですけど。
(お宅の内部あちこちはこちらを見られたし)
これ、新潟の会津八一記念館でやっていた『会津八一と刻字』
で出ていた『雙柿舎』の額(複製ですけどね)の拓本なのだな。
あら。
こんなところで再会するとは。
その展示の近くに書かれた情報では、
八一はこの額にする文字を書いた紙(彫る前の下書き)に、
・書と空白はこのままにしろ
・バランスを崩してはならぬ
・この通りに彫れ
といった意味を含んだ文章(うろおぼえだ)を、
ゴム印にして(!)ベタベタ押していたそうな。
ああ、ああ、そうそう。
会津八一記念館でもそれ見た。
現物を見たわ。
そして、笑った。大笑い。
誰もいないのをいいことに、ガハガハ笑ってしまいました。
自分の文字バランスを崩すな&このまま彫れという強い意志。
それをわざわざゴム印にして、書をしたためた空白部分に
ベタベタと押して、ものすごい彫り師にプレッシャーを与えたという事実(笑)
それほどまでに、八一センセはこだわりが強い人だったそうです。
まあ、ゲージツカはそういうもんだよね。
会場にあった会津八一の人物紹介の所の写真が、
どーもどこかで見たことがある景色のような気がする。
この写真どこかなあと思って眺めていると、
センセの手元の茶碗には「ものをこそおもへ」と書いてある。
ぴこーん。
『おほてら の まろき はしら の つきかげ を
つち に ふみ つつ もの を こそ おもへ』だな。たぶん。
となるとこの写真、唐招提寺だな、きっと。
後ろに写っている建物は入母屋造りだから、講堂かな。
(唐招提寺の現地建物配置はこちらを参考に)
なんか新潟→美濃加茂→奈良とつながって、
奈良行きたくなっちゃったぞ(ははは)←毎度まいどのセリフだけど。
でもって、会津→早稲田もつながっちゃったから、
早稲田大学にも行きたくなっちゃったわさ。
こうなったら、いつか早稲田の會津八一記念博物館にも行ってみたいもんです。
ま、私のことだから、近々のうちに行く気がするけど★
八一センセ・数珠つなぎは、こうしてどんどんリンクされていくのであった。
(追記)
美濃加茂文化の森の展覧会は終わってしまいましたが、
2017年2月8日(水)~3月7日(火)の会期で、
早稲田大学26号館大隈記念タワー125記念室にて、
同内容で展示が行われるそうです。詳細は→こちらから。
関東方面の方は、ぜひそちらへどうぞ。(無料です)
今度は美濃加茂市文化の森でやっていた
「モノを蒐(あつ)めるまなざし 早稲田大学會津八一記念博物館蔵のコレクションとともに」
を見に行ってきました。
なんで、美濃加茂市で会津八一なのかというと。
”早稲田大学・美濃加茂市文化交流事業
2007年に、早稲田大学と美濃加茂市は文化交流協定を締結し、
毎年、共催企画を実施しています。
文化交流協定は、美濃加茂市出身で早稲田大学で教鞭を取った坪内逍遙博士、
津田左右吉博士を共通項とし、文化事業について協力し合うこと、
相互発展と地域社会の活性化、学問研究の向上などに寄与することを
目指して締結されました。”
なんですって。
そういえば、そうでしたわね。
八一センセは早稲田の教授だったことがありましたわね。
”早稲田大学には、創立以来の学術研究を物語る膨大な資料が蓄積されています。
そのうち會津八一は、東洋美術史研究や教育のため、
約4,000点に及ぶ実物を蒐集しました。それらは現在、會津コレクションとして
會津八一記念博物館に収蔵されています。また同館には、長年にわたって
研究に携わった人々による様々な分野の貴重な資料や作品が収蔵されています。
また美濃加茂市をフィールドとして地道な調査と記録の蓄積、
資料の蒐集を続けた研究者がおり、それらの成果は
美濃加茂市民ミュージアムに収蔵されています。
本展では、両館が所蔵する貴重な文化遺産(モノ)を通じて、
学術研究に邁進した「蒐集者」の姿や思い、生き様を紹介します。
そして「蒐集者」が注目した社会や文化的背景にも思いを馳せる機会とします。
(主催 早稲田大学文化推進部 美濃加茂市民ミュージアム )”
ちゅうことで、八一センセが収集した「モノ」だけではなく、
他の方の集めた「物」もあって、
八一センセが集めたものは、ごくごく少なかったですが、
その中で興味深いものが出展されていました。
「雙柿舎」の扁額…の拓本。
雙柿舎(そうししゃ)は熱海にある、文豪・坪内逍遙の住宅。
その家の門に掲げられた額が、会津八一の手による書を彫ったものなのだな。
坪内センセは八一センセの恩師。
博士論文の審査をして、推挙して下さったのが坪内センセなので、まさに恩師。
そして、坪内センセの出身地は現在の美濃加茂市。
(逍遥センセが生まれた当時は美濃国加茂郡太田村)
ほれ、つながった。
そんな八一センセは熱海の逍遥センセの家に入り浸っていて(をい)、
その家に柿の木が二本あるために「雙柿舎(双柿舎)」と名付けたらしいですけど。
(お宅の内部あちこちはこちらを見られたし)
これ、新潟の会津八一記念館でやっていた『会津八一と刻字』
で出ていた『雙柿舎』の額(複製ですけどね)の拓本なのだな。
あら。
こんなところで再会するとは。
その展示の近くに書かれた情報では、
八一はこの額にする文字を書いた紙(彫る前の下書き)に、
・書と空白はこのままにしろ
・バランスを崩してはならぬ
・この通りに彫れ
といった意味を含んだ文章(うろおぼえだ)を、
ゴム印にして(!)ベタベタ押していたそうな。
ああ、ああ、そうそう。
会津八一記念館でもそれ見た。
現物を見たわ。
そして、笑った。大笑い。
誰もいないのをいいことに、ガハガハ笑ってしまいました。
自分の文字バランスを崩すな&このまま彫れという強い意志。
それをわざわざゴム印にして、書をしたためた空白部分に
ベタベタと押して、ものすごい彫り師にプレッシャーを与えたという事実(笑)
それほどまでに、八一センセはこだわりが強い人だったそうです。
まあ、ゲージツカはそういうもんだよね。
会場にあった会津八一の人物紹介の所の写真が、
どーもどこかで見たことがある景色のような気がする。
この写真どこかなあと思って眺めていると、
センセの手元の茶碗には「ものをこそおもへ」と書いてある。
ぴこーん。
『おほてら の まろき はしら の つきかげ を
つち に ふみ つつ もの を こそ おもへ』だな。たぶん。
となるとこの写真、唐招提寺だな、きっと。
後ろに写っている建物は入母屋造りだから、講堂かな。
(唐招提寺の現地建物配置はこちらを参考に)
なんか新潟→美濃加茂→奈良とつながって、
奈良行きたくなっちゃったぞ(ははは)←毎度まいどのセリフだけど。
でもって、会津→早稲田もつながっちゃったから、
早稲田大学にも行きたくなっちゃったわさ。
こうなったら、いつか早稲田の會津八一記念博物館にも行ってみたいもんです。
ま、私のことだから、近々のうちに行く気がするけど★
八一センセ・数珠つなぎは、こうしてどんどんリンクされていくのであった。
(追記)
美濃加茂文化の森の展覧会は終わってしまいましたが、
2017年2月8日(水)~3月7日(火)の会期で、
早稲田大学26号館大隈記念タワー125記念室にて、
同内容で展示が行われるそうです。詳細は→こちらから。
関東方面の方は、ぜひそちらへどうぞ。(無料です)