奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

お寺検定リターンズ

2013年08月30日 | お寺検定お勉強日記
アイツがまだまだ熱いようです。

第二回お寺検定 絶賛受付中!
インターネットからのお申し込みのみ
受付期間を延長します!

だそうです。
22日までの〆切だったようですが、
定員割れしているようなので、
まだまだ絶賛受付中らしいです。

まだ、申し込んでなかった方は、是非この機会(?)にどぞ!

また今回は、『文化遺産割』として、
インターネットからの申し込み限定で、
「日本城郭検定合格者」さんがお寺検定を受ける場合には、

3級(初級)受験の場合
4,600円→4,300円にお値引き(300円お得)♪

2級(中級)受験の場合
5,800円→5,400円にお値引き(400円お得)♪♪

そして3級・2級併願の場合だと
9,300円→8,800円にお値引き(500円お得)♪♪♪

と、実にお得に受けられるようになっているそうなので、
城マニアの方も、お寺検定、いかがでしょうか?(笑)
(しかし、はたして城スキーの方は、お寺検定に興味があるんだろうか?)

…ということは、お寺検定の合格者が
「城郭検定」を受ける際には、こんなような特典が将来あるってこと?
(ま、アタシが城検定を受けることは未来永劫ないでしょうが)

受けようかどうしようか迷っていた方、
いつ受けるの>今でしょ!(はいはい)
ってことで、滑り込みセーフで受験票をゲットしてください。

そして、受験した方はわたしにこっそり問題内容見せてください(笑)
「お寺検定お勉強日記」でも始める際には大変役に立ちますので。
どぞどぞよろしくお願いします。




コメント (2)
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最初で最後のキトラ古墳

2013年08月26日 | 色々・モシクハお勉強
暑い暑い今年の夏。
その中でも、ひときわ暑い所へ行ってきました。

国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第10回)及び 特別史跡キトラ古墳石室の公開
ですっ!!。

法隆寺大学に行った時についでに行った奈良博(失礼な)でパンフレットもらって、
「おお、申し込んでみなくちゃ」と思っていたものの、
実際に申し込んだのが、締め切り当日の23時55分過ぎで、
しかもHP経由からだったというヤバさ。

それがですよ、
「多数の御応募をいただき抽選を行った結果,
本公開に当選致しましたのでご連絡致しました」
ですってよ。

早くから、往復はがきで申し込んでいた方には実に申し訳ない。
しかし、早く申し込めばOKってワケでもないのだなと思い知った今回の事実。
諦めずにチャレンジしてみて良かったです。

で。
当初お誘いしようと思っていた人が、脱落に継ぐ、脱落で…。
欠員出た…。
どうする、これ?

何でも、定員の4倍以上の申し込みがあったそうで、
いつもは「定員に空きがあれば、前日までの補充、または現地にて飛び込み参加可」
って状態だったものが、今回空前絶後の「キトラ古墳」という目玉が付いたことで、
定員を大幅に超える申し込み数で定員が抽選のみで、即充足。
そこで、補欠もなければ、現地飛び込み申し込みも勿論なし。
ということで、この当選通知、プラチナチケットと化していたようなのです。
それが、二枚も、あまってる…おーまいがっ!!!

そこで、あれこれツテを辿って、お誘いメールしたけど、
今日云って、明日!みたいなスケジュールで動ける人は少ない。
しかし、何とか二名分の補充をすることが出来てほっと一安心。

だって、4倍の難関を潜り抜けてゲットできた参加券だというのに、
それを無駄にしたら、時節柄、もったいないオバケが出るではないかっ!
それじゃなくても、古墳の何たるかもよく知らんようなやつが、
(いや、いちおー古代のお墓だって知ってますわよ>古墳)
当たってしまってさあ大変状態で、
なおかつ、その上チケット二人分も無駄にしたとかなったら、
見たかったコフンスキーの方々に申し訳が立たん!
あークワバラクワバラ。

なんてことをブツブツ唱えながら前日は寝て、
当日は日帰りで飛鳥ゆきなんてことをやってのけたのさ。
ふふん。



当日は日帰り日程のため、ゆるゆるスケジュールを組んで、
飛鳥に到着したらまずは昼食というご予定をば。
ペンション飛鳥さんの経営する
ひだまりcafeあすかにて優雅にランチです。
とかとか思っていたら、千客万来で店内はごった返しておりました。

ええ、午前の部で「キトラ」をご覧になったと思しき、
シルバー世代が約20名ほどの一団が一固まりになっておりまして、
店内はすごい熱気…。
おおおお、これがキトラ熱か(なんじゃそりゃ)。
聞きしに勝るキトラ熱です。

とりあえず席は確保したので「お時間かかりますけどいいですか~」
の声も受け流すことが出来ました。

くだんの「キトラ隊」(勝手に名前つけるな)の皆さんは、
すでにお食事が終わっていたようで、食後のドリンクをとられた後、
私たちと入れ違いにお帰りになりました。
午前の早い時間での見学だったようですね。

ということで、云われた程時間もかからず前菜のサラダが出てきて、
手間隙かけて作られたランチをゆっくりと頂き、
デザートとコーヒーを満喫して、いざ歴史公園へGO!
とりあえずは歩きました。(10分程ですので、これくらいは可)

出かける前は、歴史公園の中を少し歩いて、高松塚古墳を見に行ったり、
高松塚古墳壁画館を見に行ったり、中尾山古墳を見に行ったりしてもいいかな~
とか思っておりましたが、やっぱりこの暑さ!

すっかり弱気になって、まずは集合場所である飛鳥歴史公園館にてしばし涼むことに。
今回の公開期間中には「鏡作り体験」というものが出来るということなので、
それをして時間をつぶすことにしました。

作業はいたって単純。
「金属を溶かして」

「型に入れて」

「固まるまで待って」「静かに取り出して」
後はひたすら磨く・磨く!磨くのみ!!

最初は飛び出していたバリの部分も荒いヤスリ→細かなヤスリ→金属磨きを
経ることによって平らに、滑らかになってゆき、
最後には確かに顔が写るくらいツルツルな鏡面に変身。
オオ~卑弥呼さまぁ~(謎)


もっと細かい工程別の写真は→こちらのサイトを参考に。

この作業が60分から90分かかりますってことだったけど、
我々の作業時間は13時50分ほどから開始して、15時10分頃まで
磨き&磨きしておりました。
ホントはもっと磨いても良かったのかもしれないけど、
そろそろ集合時間だしってことで切り上げて。
手を洗って集合場所に行ったら、ちょうどよい頃合でございました。

で。
見学会の集合テント前にて無事、
お誘いした方(奈良に住んでみましたのnakaさんご夫妻です)とも会えて、いざ受付。
いよいよ見学会開始です。


(この写真はnakaさん@「奈良に住んでみました」サマからいただいたものです★)

高松塚古墳壁画の修理作業室の公開自体は、以前も来たことがあるのですが。
高松塚古墳壁画と並べて、キトラ壁画も見せてくれ、
今回に限り「キトラ古墳の石室」も見せてくれるというのが何といってもポイント高し。

集合場所にて待機して、まずは座学。
集合班ごとに建物内で高松塚古墳とキトラ古墳についてのガイダンスを聞き、
その後、修理作業室へと移動します。

この”国宝高松塚古墳壁画修理作業室”というのが、ちょっとオシャレな日本家屋って感じで、
物々しい感じはしないものの、建て物の各所各所に”監視カメラ”が仕込んであって、
「おぬし、ただものではないな?」な雰囲気を醸し出しています。


(このお写真はnakaさん@「奈良に住んでみました」サマ撮影のものです★)

修理作業室の質素さは→こちらのサイトでも拝めます。

修理作業室は普段、一般人は入れませんが、首から提げたパスがあれば、
「どうぞどうぞ」と手招きしてもらえるんです。感激♪

建物内に入った瞬間からキッチンタイマー(笑)で計ったキッカリ5分間が見学タイム。
今回は一番手前の位置で、「高松塚の青龍」の隣に「キトラの青龍」が、
「高松塚の女子群像」の隣に「キトラの朱雀」が並べられ、
眺められるようになっておりました。

現在も高松塚壁画のクリーニング作業は進められており、
一日に1平方「センチ」メートル程度の修復が行われているとのこと。

確かに、女子群像なども以前見たときよりもクリアに見える気がします。
しかしカビを取ったり、汚れを落としたりといった作業はとても根をつめる作業で、
一日たったの、一平方「センチ」メートルの作業って、気を使うよなあ。
私には無理です(キッパリ!)

いつもならば公開はココまでですが、今回に限り、
次なる公開場所があります。
そう、今回の目玉。「キトラ古墳石室」です。

しかも、次のキトラ古墳まではジャンボタクシーで送り迎えしてくださるねんて!
なに?この上げ膳据え膳状態は!
飛鳥歴史公園館前から、車にて、キトラ古墳まで、送り迎え!
冷房完備!
参加料無料!!
くぅ~文化庁頑張った!!!
褒めてつかわす、ってか、誠に有難うございます!(もみもみモミ手)

先に見学した班が帰ってくると、入れ違いにそのジャンボタクシーに乗り込みます。
ここらへんはほぼ徒歩で歩き回ってはいたものの、たまに車道を通ると、
いつの間にか、ここら辺って、道が異常にきれいになっているのね。
「こんな道あったっけ?」とか思いながら、ものの数分で着くキトラ古墳周辺へ到着。

キトラ古墳と、地図にはある。
しかし、ほんのまん前まで行っても、そこがキトラ古墳だなんてとても思えない光景が広がり、
目前であるにも関わらず「古墳、古墳はどこ?キトラはどこなの?」状態なキトラ古墳。
(余談ながら私は、新潟駅前で「新潟駅はドコですか?」と聞かれたことがあります。
ひょいと指差して「あれが新潟駅です」と答えた時は情けなかったなあ>新潟市民として)

んなことはどーだっていいのだが。
キトラです、キトラ古墳。
竹林をバックに、手前に工事現場の現場詰め所みたいな建物が建ってる。
建築製図を持ったヘルメット姿のおじさんが出てきそうないでたちの建物。
それが、なんと、キトラ古墳の石室への入り口!なのですよ。
かつての高松塚古墳の出入り口よりもよっぽど工事現場チック。


(Photographed by naka-san@「奈良に住んでみました」sama)

どこからどう見ても工事現場詰め所です(断言)

しかも、「ここがキトラ古墳です」って看板が出てなかったら、
到底ここが「キトラ古墳か~」と納得できないたたずまいです。
この前を通ったことはあるけど、もちろん入れない。
入れるものだと思ってなかったので、
本日そこが開いている&人が入れる&階段が登れるなんて、
思ってもみなかったんだからあああ!(ゼイゼイゼイ)

普段は厳重に鍵のかかっているであろうフェンス内に侵入し(そこは進入だろ)、
外階段を登ると、引き戸の前でスタンバイする係りの人。
我々7名(少数精鋭である★)が集合すると、するすると戸を開けてくださり、
更にその中にスタンバイしている人がいる。
7名が入り終わると後ろで戸が閉められ、先に進むドアが開かれます。
こ…コワイなあ、なんか。
機密、もしくは気密を護るために、一つ一つ着実に進めていく歩み。

中へ通された部屋はひんやりしていて、壁一面にはくねくねと曲がりくねった
パイプが配置されており、そこに水を通して水冷式で室内を冷やしているらしい。
触れると確かに冷たくて、パイプは結露しており、水滴は下の排水路に落ちてます。
ココまでは結露も、水分も、大丈夫らしい。

その部屋から一つ先が、いよいよ見学地。
前の集団が見学している間、しばしその部屋にて待機する間に、
キトラ古墳壁画を剥がし取った時の道具などを見せてもらいます。

漆喰をこそげ取るのには画材屋さんでフツーに売っているパレットナイフを用い、
歯医者でつかうデンタルミラーのような形のものにジェルパッドを貼り、
壁から漆喰を剥がしてはそのコテ(?)で押さえながら、
落ちないように剥ぎ取っていくのだとか。

朱雀の面は漆喰は浮いたところがなかったので、
切り取ってはがさねばならず、そのためには市販の道具が使えなかった。
そこで、そこらへんのホームセンターで調達した部材をつかって自作した
「ダイヤモンドワイヤー・ソー」(ピアノ線にダイヤモンドの粉が塗ってあって、
それを漆喰の中へめり込ませて掻き取る道具)だのを見せてもらいました。
このダイヤモンドなんちゃら、ちゃんと特許も取ってあるんだそうですわ。
(→これのことかな?)

石室内に入って作業する人が実際に着ている防護服も
展示してあったのでベタベタ(これは触ってもいいといわれた)
これを着ると非常に暑いんだそうで…昨今こういった防御服を見ると、
作業者の苦労をしのんでしまいますわね、どうしても。

そして、いよいよキトラ石室とご対面の時間がやって参りました。
全員が入って、ここでも扉が閉められて、そこから3分間のタイマーセット。

目の前の扉の窓の外には…キトラ古墳の石室がむきだしです。
茶色の土にほとんど埋もれたまま、こちらがわに開いた面を見せ、石室の中が見えています。
石室の中側の漆喰はすべて剥ぎ取られていますので、石室そのものが見えています。

向こう側がすぐ近くに見えているので石室としては本当に小さいスペース。
この中に入って作業された方は本当にご苦労されたでしょう。
(ゆえに体の小さい、女性が作業にあたったのだとも聞きましたが)

石室内にはカビ防止の装置が何本か入っていて、人工的な雰囲気ではありますが、
ここにあの壁画があって、埋葬されている人がいて、天上にも絵があったかと思うと、
「オオオオオ」というばかり也です。

人は感動すると変なところが気になるようで…。
私は天上から下がっている「ヒヤロン」を入れた金魚すくいの袋のようなものや、
石室手前に敷かれた鉄板の数とか、どーでもいいところが目に付いて目に付いて…。
ヲイヲイ、どこ見てんのよぉ~状態で自分に突っ込んでおりました。

なんか、好きな人の前に出て「いいお天気ですね」とか云っちゃう少年少女状態。
本物を前にすると、どうも平常心ではいられなくなるようです。
その証拠に、
「これ、本当に埋めちゃうんですか~やめておきましょうよ~今からでも止めましょうよお」
とか駄々こねている人もいました(ははは)

しかし、逢瀬というのは短ければ短いほど燃え上がるものだと決まっている(?)もんで。
あんなに恋焦がれていた存在に、出会えたばかりなのに、もうお別れです。
しかも、永遠にお別れです。

キトラ古墳はこの9月以降に埋め戻しが決定しているので、
この公開が最初で最後の機会だったわけで。
ゆえに、初めて会った人と、もうこれで会えなくなるのです。
切ない別れではないか。
くすん。
思わず「元気でね」と手を振っちゃいましたよ。もう会えないのに。
(石室内の漆喰を剥ぎ取られた満身創痍のキトラくんにかける言葉ではないけれど)

再び、宇宙船の中のような、一つ開けては、一つ閉める扉を三つくぐり、
「外界」へ出たときは、今までの出来事は夢かまぼろしか?状態。
まさに、”3時間待ちの3分診療”のようなもので、
実際に見たら「あわあわあわ」状態。
思い出してはふわふわした記憶を辿るのが精一杯です。
コトの詳細やデータ類はこちらさまをご参照下さい。
(と毎度まいど他サイトさまに丸投げのアタクシ★)

キトラ古墳は石室を埋め戻し、かつての墳丘の状態に戻し、
ここを中心とした一帯を整備して、学びの場となる予定だそうで。

あと数年したら、あの「工事現場事務所」みたいな
「アパート」みたいな、
「プレハブ倉庫」みたいな、
建物も、後ろの竹林も、みんなみんななくなってしまうのだな。
まるでそんなもの、最初っからなかったように。
(って、確かに発見当初は、あの建物はなかったよ)

そんなセンチメンタルな気分に一瞬はなったものの、
1300年前の風景は今とも異なっていたことだろうし。

「歴史は活用してこそ意義がある」とは加来耕三センセのお言葉だけど。
キトラ古墳という存在が一つの教材となっていけば、いいのではないかと。

キトラ古墳の石室壁画は「記念館」が出来たら、そこに常設されるようなので、
かつてのように「キトラ壁画公開!…でも160分待ち!!」みたいな事態は避けられそう(笑)
あの頃は、壁画見るのも難儀したわよねー。
(こんな→ふざけた(?)ポスターもありましたっけ★)

ということで、真夏の夜の夢ならぬ、真夏の『一瞬の夢』でございました。
はー、良いもん見た見た。
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真夏のイカルガぁ

2013年08月14日 | 色々・モシクハお勉強
ひょんなことから法隆寺大学に参加したので、久しぶりに斑鳩の里をテクテクしてみました。
しかも、真夏に………。

結論:やるもんじゃねー!!(ははは)

とりあえず、その時の記録です。

法隆寺大学参加者には法隆寺で公開している箇所をフリーパスで回れ、
そのほかに「法起寺」と「中宮寺」の入山券ももらえるので、
四日間のうちのいつのタイミングで行くべかと思っていましたが。
とーとつに、二日目の午後、講義を抜け出して(をい)出かけることにしましてん。

というのも、二日目のお昼に連れて行ってもらった定食屋さんが、
すでに「仏塚古墳」の近所だとわかって。
(いや、そんなに近所でもないのだけど)
ここまできたら、半分来たも同然(と思っていたのは自分だけ)

「あたし、仏塚古墳行く!………。行く人!!」
「行く~」
「行きた~い」
仏塚古墳へ行く会、即、開催決定です★

しかし、思いつきで、地図も持たずに来てしまったあたくし。
昼食をとった食堂の「るるぶ」を見ただけの知識で、
あっちふらふら、こっちふらふらをしてしまい、
例によって例の如く、同行者の皆様を混乱の渦に突き落としてしまうのでした。(大袈裟)

ま、そこんとこはホラ、
文明の利器(携帯電話やスマートフォン)がありますので、
何とかソレらしい地図を探して、
「あそこじゃね?」
「この坂上ればいいの…かも」
とかでテクテク。

食事どころから北上し、池にぶち当たって左へ折れ、
道なりに上り坂をあがって、出たのが大きな墓地。
目の前には池…。
さて、どうしたもんだ。

とりあえず、右手に折れて、池の脇のグランドの道を通り、
あれじゃね?という小山目指して歩いていくと…ありましたよ>仏塚古墳。

しかし、現実にはこんなところにあったんか!って感じの田んぼの真ん中にありました。
丘になった小山の裾を切り崩して作ったんだろうと想像をしてましたが、
おっとどっこいですよ。こんなとこにあったんかい?


しかし、ここは来なくてはいけない因縁の場所(?)
というのも、奈良検定において、
”横穴式石室が中世に仏堂として再利用され、
大量の仏具が出土した斑鳩町の古墳はどれか”
って問題が出たんですよ、
2011年の1級で。

古墳マニアではない私は「そんなん知ってるわけないだろー」とまず叫び(心の中で)、
「仏具が出たから、ホトケヅカって、んな単純なワケないやろ~?」と疑り(心の中で)、
違う選択肢を選んで(これは現実に)
そんでもって、まんまと×。
くぅ~。
残念!

そんなこんながあったもんで、ここも「絶対にいつかは行ってやる!!」
とココロに決めていたところだったもんで。
思いがけず、そのチャンスが早く訪れたので、行ってみる気になったってワケです。

実際行ってみたところ、「何でこんなとこ仏堂代わりにしていたんだろう?」
っていう田んぼの真ん中の古墳なんですけど。
その当時の人たちはここをお堂のようにして使っていたそうです。

他人の墓を、仏堂として使うって…判ってて使ったんかいな?
墓地、のみならず、墓の中でっせ?
そこでナムナムするのって、どんな度胸試し?(肝試し?)

とりあえず、あの時の借りはここで返したぜ!(誰に云ってる)
って、私には、そんな間違いをした悔しい問題が多々あるため、
訪問予定地というものが実にたくさんあるのです。
(蛙が鳴かなくなった伝説を持つ秦楽寺(じんらくじ)も行ったなあ…遠い目)

目的地をとりあえずクリアして、法隆寺CCを通り抜ける大きな道をテクテクと歩いてくると、
その道沿いには「仏塚古墳はこちら」な、立派な看板が立っていました。
なんだ、こっちの方まで歩いてくればすぐわかったのか?
(でも、この道路側から見ると、仏塚の墳丘は、単なる小山にしか見えないけど)

先ほど迷った池の前の道を逆に進むと、斑鳩神社です。
こんもりした小山の手前に鳥居があって、登っていくとお社がありました。

斑鳩神社は法隆寺の鬼門に位置することから、法隆寺の鎮守社なんだとか。
ほんでもってお参り、お参り。
ご祭神は菅原道真ですから「今度こそ神社検定を…むにゃむにゃ…」とお願いしておきましたよ。
(それよりも、何よりも、勉強するほうが先なんでは?)

階段を下りてくると、目の前に池!なので、木陰にいると池を渡ってくる風が涼しい♪

とりあえず本日最大の目的はこれにて達成してしまったので、
本日はここでお開きという学友さんたちと分かれて、
せっかくだからと、斑鳩の寺巡りの旅にシフト。

最初は法輪寺へ。
途中、中宮寺に関係のあった門跡さんの墓所に立ち寄り、蛇さんに遭遇。
ありがたや、ありがたや。

久しぶりに立ち寄った法輪寺は静かで、蝉の声と、白砂を踏む音ばかり。
お堂の中には、法隆寺で御馴染みの顔そっくりな仏様が立ち並び、
なんだか不思議な静けさ。

ここの十一面観音様は、珍しく後ろにぐるっと回りこめるようになっているので、
「暴悪大笑面」が拝めるお姿です。光背の後ろも円が開いていて、
そこから「ガハハ」面が見えるので、脱力しますよ、いい意味で。

落雷で被災した三重塔は昭和の再建ですが、
古式にのっとった姿をしているとのこと。

あまりの暑さに途中自販機で水分補給して、次は法起寺へ。
ここは道路沿いからも三重塔が見えるお寺なので、
この道を通るときはちょくちょく眺めていましたが、入るのは久しぶり。

久しぶりに来たら、いまは使われてないであろう寺務所(?)とおぼしき建物が
一層荒廃して、傾いているのが気になりました。
こうして木造建築物は朽ちていくのでしょう。
そう思うと、同じ木造建築物なのに、先年の年月を越えて立ち続ける斑鳩の寺の
力強いこと力強いこと。
斑鳩マジック!!

久しぶりの三重塔は夏の暑さをものともせずに、すくっと立っていました。
ここから東を眺めると、周囲にたくさん家は建ったものの、
東に見える青垣を眺めると「夏!」って感じの空で。
暑いけど、これが奈良の夏!って感じを満喫。

さて、斑鳩の寺巡りはこれにて終了の予定だけど、
先ほど分かれた学友さんたちから「斑鳩の三つの塔が見える場所をサーチせよ」
というミッションをもらっていたので、それを探すことに。

法起寺のおじさんに尋ねたら「昔はここら辺で見えたけど、最近は家が
ようけ建ったから、見えなくなってしまった」と印をつけてもらった地図をもらいました。
それを手がかりにテクテクと、再び斑鳩の地を歩くことに。

教えてもらった場所は確かに現在では、三方向の塔は見えなくなってました。
法隆寺の五重塔と法輪寺の三重塔が見渡せる場所はあったんだけど、
三つ同じ場所から見える場所は見つけられませんでした。
(今でもあるのかもしれないけど、これからどんどん宅地化したら、
今よりももっと見えなくなるんだろうし)

本当は法起寺の前からバスに乗って帰ろうと思っていたのだけど、
ここを通るバスが一時間に一本ってことで、三塔望みの場所を探しに戻ったので、
結構中宮寺方面は戻ってきてしまっている…。
ということで、本日行くつもりがなかった中宮寺にも立ち寄ることに。

法隆寺に来たのが久しぶりならば、中宮寺に来たのは本当に久しぶり。
初めて来た時には、コンクリートのお堂にショックを受けましたが。
今となっては、それも違和感がなくなるほどに落ち着いてきました。
そろそろ閉山時間ということもあって人も少なく、
ゆったりと、しばし如意輪観音さまの前でぼんやり。

その後、天寿国繍帳のレプリカを眺め、
昨日思いがけず見た、奈良博に出ていた天寿国繍帳の本物を思い浮かべてニヤニヤ。
昨日の今日なので、なかなか興奮ものでしたよ。

そろそろおいとまを…と思ったら、受付付近で野良猫ちゃんがいまして。
声をかけたら、逃げられた。
あちゃーと思っていたら、手に猫缶を持った尼僧さまが。
「ねこちゃんやー、ごはんよー」

知らない人がいると警戒するようなので、遠く離れた所からこっそり見ていたら、
あたりをきょろきょろしながら、お皿に出されたエサを食べに来てました。
尼僧さまにだけは慣れているのね。
(他の人がウロウロするたびに逃げ腰になってましたから)
猫にはお寺が良く似合う。

中宮寺に来たら、いきがかり上、夢殿を素通りするわけにはいかない(?)
法隆寺大学のリボンをつけていると、それを見せるだけで入れますので、
ここにも入れてもらいました。

初日は開いていた「絵殿」も本日は閉じており、
あそこが開いていたのは夢かまぼろしか状態。
やはり、初日は外せないのだな。

ぐるっと夢殿を回って本日のお寺巡りは終了です。

法隆寺前からバスに乗って奈良方面へ帰ろうとしたら、次のバスまでうーんと待つ。
しょうがないから、法隆寺駅からJRで帰ることにして…。
国道沿いまで出てきちゃったので、法隆寺駅までのバスにも乗らずに、駅まで歩くことに。

我ながらに、アホヤな~こんな暑い日に、寺巡りなんて。
しかも、徒歩でっせ。
トホホてなもんや。
(ギャグ?)

とかブツクサいいながらも、行きがけの駄賃はしっかりと。
朝のうちにチェックしておいたケーキ屋さんが、
カフェ営業もしていたので、そこにて一服してから帰りました。

宿に帰ってお風呂に入っていたら…がっつり足がサンダルの形に焼けておりました★
これも、夏の日の思い出さ…って、格好悪いやんけ!
真夏の寺巡りは、日焼け止めも厚めにね!

真夏の斑鳩一周巡りでした。
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夏は大学(謎)

2013年08月04日 | 色々・モシクハお勉強
このたび、ひょん☆なことから、「大学」それも「夏期大学」に行ってきました。

そりゃ、わたしにとっては、夏といえばスクーリング!ってほど、
体の中(もしくは頭の中)は「夏は大学」に決まってるのですが。

奈良大を卒業してはや、4年。
学芸員同窓会でも言っていたけど、「もう二度とあんなには頑張れないわ」
と、あの暑かった夏の日を振り返ると、あんなに熱心に、
あんなに勉学に、情熱注いで、講義受けて、レポート書いて、試験受けて…なんて、
今からしろと言われても「無理!!!」だと思っていたけど…。

ま。
そこは、ほれ、体にしみこんだ「夏といえば大学」(謎)のサイクルですから、
夏のくそ暑い中を、出かけていって、お話を聞くなんてこたぁ、
慣れっこなわけでして。結構大丈夫でした。

って、なんの話だっけ?
そうそう、夏は大学のハナシ。

行ったのは、夏期大学といっても、「法隆寺夏期大学」です。

ちょっと訳あって、あれよあれよという間に参加することになったのですが。
そこんとこは、奈良力の高いわたしゆえ(自分でゆうな)、難なくクリア。

とりあえず、指定された時間に、指定された場所へ集合し、
あちこち見たり、あれこれ聞いたりという日程を四日間過ごしました。
(そのうち一日は、奈良大同窓会参加のために、ずる休みしましたけど)

毎年7月26日~7月29日の日にち指定なので、
現役サラリーマンには敷居の高い日程ではありますが、
そこんとこをクリアすれば、これはなかなかコストパフォーマンス高い講座。

まず、なんといっても、参加料3000円払うと、四日間様々な講座が受講できて、
その上、法隆寺の開放している施設に、開講期間中は入り放題。

なおかつ、初日には坊さんプレゼンツのうんちく付きツアー見学会もあります。
その目玉が、なんといっても「普段非公開施設の大解放」。
その筆頭が「若草伽藍」ときたら、こりゃ行くっきゃないっしょ★

普段は閉まっている若草伽藍に入れて、
正月三が日しか開いてない「舎利殿・絵殿」や、
地蔵会で開かれる「伝法堂」、
「上御堂」や「西円堂」、
法隆寺秘宝展が公開される「大宝蔵殿」やら、
火災にあった金堂壁画を収めてある「 収蔵庫」やらが、
見られるねんでぇ~(ゼイゼイゼイゼイ…)

当然、中門の回廊内の金堂・五重塔・大講堂は見られますし、
麗しの百済観音さまのいらっしゃる大宝蔵院と東院伽藍の夢殿も見られます。

それが1000円ポッキリですら割安だと思っていたのに、
こんなに廻れて3000円だったら、行かねばなるまい。
止めてくれるなおっかさん!奈良が私を呼んでいる!
(それ、空耳だから)

当初は、
『真夏に行う行事ですので、平素から通院されたり持病のある方、
または体力に自信のない方はご遠慮下さい。 (特に高齢者はご注意下さい)』
なる文言を見つけて、ひょえ~とおののきましたが。
奈良大の夏スクでは、バスのって遠足(という名の現地研修)に行きまくりましたからね。

一日目の団体行動以外は座学で、冷房の効いた部屋で講義を聞くというスタイルですから、
通信大学の夏季スクよりもよっぽど楽。
(レポートもないし、試験もないし)

とりあえず、講義内容は午前から午後3時程まで詰まっているものの、
自分が聞きたいお話のみ聞くというスタイルでもよいとのことで、
日曜日は学芸員の同窓会参加のために一日さぼりました。
それでも別段問題なし。

聞いてもいいし、聞かなくてもいいし。
見てもいいし、見なくてもいいし。

特に暑い時期なので、各自体調には気をつけてねってことなので、
「くれぐれも無理をしないように」といい含められているから、
こりゃ無理だ、と思えば、不参加もありだし。

大学の夏スクよりもゆる~い夏期大学でよござんした。
あれだけの所を見て回れて、しかもタダ。
(しかも、法起寺と中宮寺が参詣できるチケットももらえます)

その上、あちこちの有名どころのボンさんや、先生の話を聞けるとなれば、
3000円とは破格の聴講費ではありませんか。

ということで、一度はまると、どんどんはまるんだろうな。
うんうん、判りますわかります。
私も、通信大学とか、夏期大学とかの魔力はよーくわかっている人種。
これが麻薬のようになって、次第にやめられなくなるってのは、
よ~く判りますよ、はい。

ゆえに最終日には「また来年♪」とかって挨拶がそここで聞かれることになるのだな(笑)
実は私も「夏のスクーリングはもうすでに無理かも~」と思っていた割には、
「あら、これだったら来年も参加してもよろしくってよ」とか、あっさりと宗旨替え。

しかもこの夏期大学。
5回参加すると「百万塔」が、
10回参加すると「お軸」がもらえるんだそうですよ~ミナサマ。
(百万塔は当然レプリカですが、ちゃんと中にお経も入っている精巧さ)

こんな「エサ」までまかれているとなれば、また来年も行きたくなるってのも無理からぬこと。
こうして、一度参加すると、深みにはまっていくのだな(ははは)

ということで、思いもかけず貴重な体験ができました。
来年の話はまた来年考えるとして、
「あら、夏スクってまだまだイケルんちゃう?」と勘違いしてしまったワタクシを
どうしてくれるのだ~(なんのこっちゃ)。

だから、夏は大学なのだよ(意味不明)。
心頭滅却すれば、火もまた涼し。

夏は勉強しましょう!
コメント (3)
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