奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

桜求めて宇陀をウロウロ編

2012年04月26日 | 色々・モシクハお勉強
4月17日(火)
昨日は吉野で、今日は宇陀。
ひがな一日、桜いろ(笑)

吉野の桜を満喫したのに飽き足りず(?)今日は一日中宇陀の桜です。
本日はなぎさんとyumekoさんとご一緒に。

まずは榛原で待ち合わせて、またまたチャーターしたタクシーに乗車。
しかし元々お願いしようと思っていた宇陀のタクシー会社には、
「その日予定が一杯です」と断られてしまった。おーまいがっ!
そこで、ちょっとムリを言って桜井のタクシーさんにお願いすることに。

この時ルートの相談に乗ってくれた担当者がオモロイおじさんで。
行きたいところを次々とあげたら「貸切だったら行きまっせ」とのこと。
そうそう!貸切でいいのよ!時間貸しで。
宇陀は見所が多いけど、山の中で点在しているので、
逆にメーターで乗り継ぎをしたほうがしんどい。
宇陀は貸切に限る。

ということで、午前中は貸切なのだ。
どこをどう走っても同料金。
ってことで「大野寺行く前に、戒長寺って行ってもらえます?」(笑)

すると運転手さん「前に一度行ったことがあるんですが…うろ覚えです」
まあ、今の時期に、イチョウで有名な戒長寺に行くやつもおらんわな。
と車は新しい道でぐわーっと山のほうへ通じる道へ。

「前に一度行っただけなんですけどね。これ新しい道なんですよー」
と聞きながら進む道は、いつの間にか、
向かい側の山のてっぺんよりも高いところを走っているのであった。
えー、大丈夫なん?

途中入らねばならん道を間違えて、引き返して、切り開かれて作られた
広い山道を登っていく。しかし、山の上には結構平らな開けた場所があって、
家も結構建っている。人間、どこにでも住むなあ。
その一番奥まったところにありましたよ>戒長寺。

戒長寺は榛原駅からバスで8分、下車後徒歩30分とかってガイドブックにはあった。
しかし、断言する。
数少ないバス便で来て、歩いて山を登って、さらに境内に向う膨大な階段
(130段あるそうな)をあがって参拝するってのは「苦行」以外の何ものでもない。
戒長寺は車でどうぞ!

車で来れば、一番下からの階段はちょっとショートカットできる。
それでもかなりの段数をあがっていくと、ありましたよお堂と、イチョウの木。

わが国唯一の十二神将を刻んだ銅鐘や、葉の縁に小さな実がつく
奈良県指定の天然記念物のお葉つきいちょう」が有名。
(うげ…この鐘、あんまり注目してなかった。また見に行かなくちゃ)

ここの銀杏は葉っぱがついた状態で落ちてくるというもの。
本堂の前には、瓶詰めになったお葉付きイチョウが
見本よろしく入っていました。

県内のお葉付きイチョウは他にも、
「下市町の広橋安楽寺」「曽爾村の門僕神社」「桜井市の善法寺」がある。
ここ、”奈良検定”で出るかもよ(笑)

秋になったらイチョウの葉が境内いちめんに降り積もって、
金色のカーペットみたいにものすごくきれいになるそうな。
秋にも来てみたいなあ>そのときもタクシーがいいけど★

その後、大定番の大野寺へ移動。
まだ朝早い時期なので、大した混雑はなし。
観光バスでやってくる集団さんは、集合時間があるので、
さくっと来て、さくっと帰って行かれますので、タイミングによっては
誰も居ない枝垂桜というのも撮れたりします。

実は室生寺には何度も来ているけど、大野寺に立ち寄るのはこれが初めて。
こんなステキな寺ならば、もっと早くに来てみればよかったのに。
川向かいにある弥勒佛も、ぼんやりとながらお姿を拝めて、
お寺の雰囲気もよし。

みんな入ってすぐのところしか見てないけど、右手奥にもたくさんの桜や
お花が咲いていましたよ。ここでも思う存分桜を堪能。

先へ進みます。次は西光寺というところへ行くことに。
ここは、室生芸術の森へ行く途中の道すがらにあるということで、
比較的道が整備されてたんだけど。昔は細い農道道しかないところへ
タクシーで入らねばならなくて往生こいたそうな。
室生寺の手前のおみやげ物屋さんが立ち並ぶところから行き先看板が出ていたので、
そこをくいっと曲がって、集落の中へ。

急斜面を登っていって着いた西光寺は枝ぶりが見事な枝垂桜でした。
この桜が室生川沿いに流れていって、さきほどの大野寺へ流れ着き、
根付いたという伝承もあることで、西光寺の桜は大野寺の親木ではないか?
といわれているそうなんだけど。
親子関係の真偽はともかく、これはたしかに一見の価値がある桜でした。
枝の張りがとてもきれいで、どこからとっても絵になる。
作ろうと思ってこの形になったんじゃないと思うけど、
それゆえにこの姿はお見事でした。

ここは決して観光コースではないのだけど「カメラマン」の方々がチラホラ。
こういう人たちはどこへ行ってもいるわねえ、とか思っていたら、
yumekoさんのお知り合いの方と遭遇したそうな。
ふふふ。世間は狭いというか、時節柄遭遇率は上がるんだろうなあ。

タクシー会社のヒトの話では西光寺から佛隆寺へ直接抜ける道ができたとのことだったけど、
なぜかドライバーさんはここからは行けないということで、別ルートへ。
室生寺前を素通りし、龍穴神社も素通り。
リッチですなあ(笑)

室生の老人施設を越したあたりで、わき道の山道へ入り、
道路のことは全然判らないので、運転手さんにお任せしていていると、
とんでもない山道を進んでいて…。

道幅がやばいことになっている山道を進んでいくと、
両サイドが妙に整備された山道に入り込み、少し行くと前に工事車両が止まってる…。
聞くところによるとこの先の道がつぶれているんだとか!
しかたなく引き返して別ルートへ。
(ちゃんと自動車道路の入るべきとこ記録してくればよかったなあ)

しかし、途中迷い込んだ道の途中で、「まんが日本昔話」の世界に出てくるようなお屋敷と遭遇。
思わず車を下ろしてもらって、写真を撮ったりして、迷子すらをも楽しむ。

そして、迷子のお詫びなのか、ドライバーさんは知るヒトぞ知るという
諸木野の一本桜というところへ案内してくれました。
桜の木が田園地に植わっているのだけど、これを一回りして坂の上にあがると、
さっきの桜の裏手に出て、高いところに作られた水田にその姿が
逆さに写り込むという絶好のカメラスポットがありました。

ここでもyumekoさんのお友達が…(笑)
田んぼの所有者のおじさんがいたのでお話を聞いたら、
やはり例年により花が遅れているのだということ。

そろそろ田んぼのことを始めないといかんのだけど、
桜が咲いてくれないので(田起こしを)始められないみたいで。
毎年、ここの桜を撮りに来る人のために、まだ田んぼが始まらないうちから、
水を入れてこの光景を提供してくれているのだということ。
そういうヒトにも感謝しないといかんよね。

すったもんだしながら、なんとか佛隆寺へ到着。
すると、ガイドブックなどで何度も見ていた光景が眼前に。
いやー、ものすごく、ものすごく、感動する光景。

手前の地蔵さんの茅葺の建物も、それに続く階段も、その階段脇に
生えている桜の木も、その奥の山も、みんなみんなが調和して、
「あの写真の光景」になっているのでした。

残念ながらここの名物、千年桜(樹齢900年以上)は満開手前だったけど、
後ろの桜がいいように背景としてそれをカバーしていて、さながら借景(笑)
スカスカな枝ぶりの後ろに、咲いている桜が背景としていて、
なんとなく満開の雰囲気を感じさせるのでした。

ここを狙うカメラマンさんが多いのはうなづけるわ。
しかし、駐車場が少ないし、道が広いわけでもないので、
途中の道で路駐してやってくると、ますます道が混むという悪循環。
ここはやっぱりタクシーが無難だなという結論に。

そして、悟眞寺へ。
ここは相談に乗ってくれたタクシー会社のおじさんの住む集落だそうで。
「きれいに咲いているでー」とのことだったので、ワクワク。

しかし、この寺への道がものすごく急勾配。しかもきゅっきゅっとジグザクに
登っていくような急坂の道なので、その途中にタクシー会社から電話が…。
外部マイクになっているのか、電話の向こうの声が聞こえてくる。
「悟眞寺どうでっか~」
「あ、部長、ちょうど今坂上っているところです。この坂、えらい急ですなあ」
「ああ、そこな、いっぱいいっぱいまわらんと、一回では回りきれんで」
確かに一度では回り切れず、一度、二度と、切り替えしして、
一気に踏み込んでなんとか最後の急坂を登れました。

それくらいのものすごい急坂。
車だけど、このままひっくり返ったらどうしようと思うくらいの傾斜で、
雪が降ったり、凍ったりしたら、きっとあがれないでしょうな。

苦労して行った悟眞寺は絶品。
西光寺もステキでしたが、甲乙つけがたいほど、物凄く綺麗でした。
枝ぶりもよく、カーブになっている寺域からはみ出して、桜のアーチを作っていました。

いやー、本当にすばらしかった。
ここもそんなにメジャーなところではないのにも関わらず、
アマチュアカメラマンさんもいたし。
どこを撮っても絵になる。

帰りに車でその桜のアーチをくぐってくだる時も、
桜のトンネルみたいで、ぱっと周囲がピンクの景色になったし。
ここは素晴らしかった。

そしてようやく、本日のメイン会場(?)又兵衛桜へ送ってもらうために一度榛原駅へ戻ります。
去年駅前で見た、墨坂神社にも遭遇。
駅前の川沿いは雪洞が吊り下げられ、桜祭りの雰囲気も完成。

本日の桜の最終目的地の又兵衛桜はものすごい人出。
タクシーさんとはここでお別れです。
ありがとうございました。「部長にもよろしくお伝えください」

又兵衛桜の見学システムはうまくできていて、
川を渡って、又兵衛桜のお膝元まで近づくためには、
見学の協力金(100円)を払って渡ります。
川の手前から眺める分にはタダです。
それでも結構な人の数が橋を渡って桜に近づきます。

ワレワレも協力金払ってお膝元まで。
その前に、手前の売店にておでんやら草餅やらを購入して腹ごしらえ。
今回はお弁当もって来ませんでしたが、ここでお弁当を広げてもOKみたい。

おなかも満たされたあとで、又兵衛桜に近づいて、それをぐるっと一周します。
桜の後ろには色の濃い梅。薄いピンクの桜と、濃い梅のコントラストが際だって、
写真に写すとかなり素人でも美しく撮れます。

ここの桜は、滝が流れ落ちるようなダイナミックさがあるので滝桜とも呼ばれ、
戦国武将の後藤又兵衛が、豊臣家崩壊後この地に落ち延びて暮らした屋敷跡に
あるということから、又兵衛桜と呼ばれているとのこと。
NHKの大河ドラマ「葵徳川三代」のオープニングで使われたことから有名になったらしい。

滝桜をぐるっと一周した後で、川をまたいで川向こうから見ると…。
あら、遠目で見てもまたきれい。
というか、遠目で見たほうが、見慣れた写真の光景そのもの。

手前に人がいても、遠いゆえに邪魔にならず、フレームに入り込んでいても、
逆にその桜の大きさを示すメジャー代わりになっているようで、いい感じです。
全景写真を撮るならば川向こうからのほうが美しいかもしれないけど、
まあ、100円くらいの協力金ですから、お払いして近くまで行くのもありですけどね。

ここは桜が見える範囲が広くて、川沿いなので、人出が多くてもさばけそう。
桜を堪能したあとは、徒歩にて道の駅まで戻る。
途中行列に遭遇したのだけど、これは臨時バスが、道の駅まで行かなくても、
ここから発車しているらしいのだな。ワレワレは大宇陀の町中まで行くつもりなので、
ここでバスに乗ることはありませんでしたが、桜だけ見て帰る人には便利。

道の駅まで戻ってきて、すぐ裏手にある大願寺へ。
徳道上人が長谷寺を建立する際に、大願寺の観音さまにナムナムしたら、
無事にお堂が完成した。これにより、大願寺の観音さまに祈願すれば
「大願成就」が叶うということで、信仰を集めているとのこと。

ここは薬膳料理を予約するといただけるのだけど、
昼の時間も過ぎていたし、境内に桜の木もないので、ひっそりとしていました。
前回宇陀へ来たとき、ここは見のがしていたので、今回の訪問となりました。

これにて本日の目的はとりあえず終了。
そこで大宇陀の町中を少しぶらぶらすることに。
前回は売り切れで買えなかった「きみごろも」も味わうことができました。

残念だったのは、前回気になっていたパン&ケーキ屋さんに再訪問したんだけど、
本日も店は開いてなくて。でも、貼紙には「産休のためしばらくお休みです」とのこと。
おお~元気な赤ちゃん産んでくださいね。

宇陀は閉店が4時というところが多くて、
帰りに寄ろうと思ったカフェも、きみごろもを買って帰ってきたら看板の準備。
宇陀時間というのは4時には終了ってことですので、早め早めの行動が吉です。

再び、道の駅に戻ってきて、ソフトクリームを食べる。
実はこれ又兵衛桜の入場券の半券を見せると100円割引になるのです。
ということで、お金を払って桜を見ても、結局はそれで割引になるので、
儲かっていることにならないのではないかと思うんだけど…。
まあ、これでまた桜のためになるようなことをしてくれればそれでよしです。

ソフトクリームを食べ終わったらちょうど出るバスがあったのでそれに乗り帰ります。
道の駅に戻ってきたときには結構な数の観光客がいたのですが、
すでにそれらの人々は帰宅されたようで(宇陀時間ですから)、
わたしたちが乗ったバスはガラガラ。
それでも、榛原駅についたのは午後5時前ということで、
お日様が高いうちに解散することができました。

はー、今日もあちこちの桜を堪能。
しかも自力で山を登ることなく、サクッと車で乗り付けて、
最後は少しだけ歩き回りましたが、ほどよい疲れ程度で済みました。
宇陀は午前中車で回って、午後はゆったり大宇陀歩きをするとよいみたい。

ということで、二日間にわたって桜を堪能しました。
家に帰ってきたら、じぶんちの桜は葉桜になっていました。
本当に桜って、三日あけずの桜かなって感じ。

今は桜のパワーに当てられたのか、ちょっと体力ダウンしてます(ははは)。
今年はいっぱい桜みたー♪
コメント (2)
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花の吉野で桜三昧編

2012年04月20日 | 色々・モシクハお勉強
4月16日(月)
長年の夢だった吉野の桜を見に行ってきました。

例年桜の時期の吉野は劇混みだっていう話は聞いていたので、
今まで尻込みにしていたんだけど。
とりあえず、今年は絶対に行くぜ!って決意して、あれこれ旅行計画。
なぎさんと、ゆずさんと、yumekoさんをお誘いして、いざ吉野へ。

朝7時過ぎなんて時間にも関わらずの劇混みは、
橿原神宮前駅からすでに始まっていました。
平日だから人が少ないなんて考えははっきりいって間違っていた。
ホームに滑り込んできた電車は、阿倍野橋からの直通の電車で、
ここで下車する人も少なく、当然座れるわけもなく、
電車は登校の学生さんたちを満載したまま一路吉野へ。

彼らはどこで下車するんだろうと思っていたら、
なんと私たちと同じ「吉野神宮」駅で降りました。
一気にガラガラになる車内。ふー。

今回はタクシーをチャーターしました。
朝9時を過ぎると吉野山は通行規制が始まるので、その前にサクッと奥まで登るために。
その前に、ちょこっと寄り道して、吉野神宮へ。
吉野へきても、吉野神宮には行ったことがなかったので、ここも行ってみたくて、
この後にも予約が入っている運転手さんに無理言って、連れて行ってもらうことに。
あとで駅から徒歩というのもあったけど、車で行ってくれるならば、それに越したことはない。

午前8時過ぎの吉野神宮は人もほとんどいなくて、静けさの中に凛とした空気。
落ち着いた雰囲気の中で参拝して、この日の無事を祈りました。

あとは、タクシーにて一気に奥千本、金峯神社の足元まで運んでもらいます。
道のわきの有料駐車場はすでに満車の様相。
いつもは電車+ケーブル+徒歩で歩いていた金峯山寺の門前町とは違う、
くるま道路をサクサクっと車で登って行くと、いつしか向かいの山の、
金峯山寺の屋根よりも高い場所を走っていました。
ブラボータクシー!

途中出くわした奥千本へのバス乗り場はすでに長蛇の列になっていました。
そうかー、奥へ行くにはここからバスを利用すればいいのか。
しかし、金峯神社へ行くならば、タクシーの利用を強く強くお勧めしますわ。
何故ならば金峯神社というのは、奥千本のバス停から、
かなりの登り道をあがった所にありますから。
それが、タクシーならば神社のきわまで行ってくれます。
ブラボータクシー!!

体力を温存したまま、金峯神社と、義経が隠れていたという隠れ塔(別名:蹴抜けの塔)
を参拝。ここでも道中の無事を祈ります。

そして、本日最大の難所、西行庵へ。
ここ、急な坂+狭い道+切り立った崖と、さんざん脅しかけられていた場所なので、
どうしたもんかと思いましたが、ここに来るまでにぜんぜん体力を使ってないせいか、
よいしょよいしょと登っていくと大した苦労もなく(?)西行庵に着くことができました。

今日は人が多かったし、道案内もたくさん出ていたので、不安が無かったってのもあるかも。
西行といえば、今年の大河ドラマ『平清盛』では、出家前の「佐藤義清(さとうのりきよ)」が
あんまりにも美男子(藤木直人)なので、ここも人気でそうだよねー(笑)
しかし、こんな山奥に、何故に、一人で、庵を結んで住んでいたんだ?

「歴史上の有名人は、後世の人間のことをぜーんぜん考えてない!
なんでこんな所住むんだ!行ってみようと思っても、こんなとこ、
なかなかこれんじゃないか!」とブチブチ。

いや、誰も来ないような山奥だからこそ、俗世を捨てた彼は移り住む気になったんだろうけど。
しかし、こんなとこ、一度登ったら、なかなか”下界”まで降りられないよ。
水はともかく、米はどうしたんだ?野菜は?筆は?紙は?どうやって入手したんだ?

「西行の莫迦ぁー!こんなとこ住むな~!」と言ったならば、
「だったら来るな!わざわざ山奥に引っ込んでんのに!!」と返されそうでした。
しゅん…。

「願わくは 桜の下にて春死なむ その如月の 望月の頃」by西行法師

この歌には100%同意するし、我もかくありたいと思うのだけど、
普段はこのような場所に住みたくはないです、はい。
わたし、近鉄沿線じゃないとムリです。
花の吉野は理想郷だけど、匂うがごとく今盛りの奈良の都が恋しいもん。

その後、山をぐるっと一周して「苔清水」へ。
「露とくとく心みに浮世すすがばや」by芭蕉

西行ラブだった芭蕉は、西行を追っかけてこの地を二度訪れているんだそうで。
ご苦労様でした。ワレワレの先輩ですね>モノ好きってことで(笑)
誰に頼まれたわけでもないのに、こんなところまで登ってきて。

土地勘のない場所でしたが、とりあえず看板と人の流れを辿って、
ぐるっと一山あるいてきて、元の位置に出たのが1時間5分後。
登ったり、滑ったり、焦ったりする本日の苦行はココまでです。
あとはひたすら「山くだり」をする道です。

奥千本バス停から登ってくる人たちとすれ違って、吉野水分神社へと下山。
吉野水分神社は、去年屋根の葺き替え工事をしていて、これが完了したばかり。
今年吉野へ来たのは、これだけでも正解だったような気が…。
これも普段の行いがよいせいか?(謎)

ここは赤ちゃんのよだれかけがたくさん奉納されていて、子授けの霊験もあらたかだとか。
水分(みくまり)→みこもり→こもり、子守り、子守!バンザーイ!(謎)
なんだそうですよ。ここ。

新井白石も、豊臣秀吉の息子・秀頼も、
親が子守明神さんへパンパンして授かった子だっていうし。
(そのせいか、現在の社殿は秀頼の創建だそうな)

そして、テクテクくだって、花矢倉とよばれるビュースポットへ到着。
展望台になっているところから眼下に広がるのは…オオ!
ガイドブックでおなじみのあの光景でした。

金峯山寺が遥かに下にあり、桜色に染まった中千本がドドーン!!
ポヤポヤした桜色のものが山のあちこちにあり、
これぞ「ザ・吉野!!」どーだ!って光景に圧倒されました。

花矢倉の展望台からすぐ階段が伸びていて、その途中がまた絶景。
そこで階段をはずれたところに少しスペースがあったので、
そこでランチタイムとしゃれ込むことに。
ぺたりと地べたに座り込むと、眼前には「一目千本」の桜景色。
足元は崖(!)ですので、自分の前には「景色」しかありません。
うーん、桜をおかずに持参した弁当を堪能。

食後はずんずん下りながら、そろそろ人家もちらほら出てくる頃。
タクシーの運転手さんに教えられた「秘密の道」へ抜けると…。
別荘のような洋風の建物が点在する地区へ出て、これがまた絶景。
自分の家に居ながら「吉野の桜」が眺められるなんて、贅沢!

人の少ない道を降りてきたら、なにやら行列している場所に遭遇して、
「はて?」と思ったら、そこが奥千本行きマイクロバスの乗り場。
まさに長蛇の列で、タクシーで登っていく時もここは混雑していましたが、
昼を過ぎてもなお、というか、尚一層大混雑。

教訓:吉野は早起きするに限る(体験談)

私は勝手神社よりも上に上がったことがなかったので、
ここからしばらくの間はどれもお初なお寺が並びます。

まずは「竹林院群芳園」寺というよりも、現在はお庭です。
大和の三大庭園の一つで、秀吉も立ち寄ったとか。
中入ったら…人工的に配された桜の木が満開で、これはこれでまた素敵。

ぐるっと一周しながら、ちょっと小高い丘になった部分で一休みして、
コーヒーをいただきながら桜見物。
桃源郷ってこんな感じなのかなあ?(←それは、モモだろ)

竹林院の斜め向かいは「桜本坊(さくらもとぼう)」
ここは、天武天皇の「夢見の桜」があるところ。

壬申の乱の起こる以前、大海人皇子が吉野で、桜が咲いている夢を見た。
しかし時は冬。まさか桜など咲いていまいと思うが、
眼前の山に一本だけ咲いている桜の木を発見。
それがここの桜の木だったとのこと。
角乗なる高僧にそれを話すと「それは吉兆なり。
この夢は、皇子が次の天皇となられるという知らせでしょう」

その通り、大海人皇子は壬申の乱に勝利して、天武天皇となり、
あの桜のある場所に寺院を建て、「桜本坊」と名づけ、角乗を住職に迎えたのでした。

入って驚いたことに、この日は特別御開帳の最終日。
そのおかげで白鳳仏の釈迦如来坐像が拝めました。
おお、日頃の行いが…(以下略)南無南無。

本堂、聖天堂、大師堂を巡ってきて、最後に大きな広間があったので入ってみると。
大広間の外側を巡っている廊下沿いの窓からは、「桜!桜!桜!」
この広間も「舞台造り」もしくは「吉野建て」になっているため、崖から張り出していて、
広間の左奥の角は、右も左も「さくら!さくら!!さくら!!!」
寺名にたがわずだわ。圧巻。

ここを出たあたりで、雨が降り出してきました。
うーん。
普段は晴れ女の私ですが、吉野とはソリが合わないのか、
昔、如意輪寺で、時刻も同じ頃(3時過ぎ)、雨に降られて早々に退散したこともあったっけ。

喜蔵院(宿坊やってます)、東南院(多宝塔があるよ)、吉水神社(義経や後醍醐天皇の間がある)
などはさくっとはしょり、金峯山寺へ。

この時期は蔵王権現さんの特別御開帳をやっていました。
昔はなかなか見せてもらえなかったのですが、近年(世界遺産に登録後)は
しょっちゅう見せていただけるようになってますから、昔ほど有難みは…いや!
ありがたやありがたや。
まっ青な顔して怒っている蔵王権現様に見据えられると、そんな冗談も言えなくなります。

雨は止むどころか、しとしと具合を増してきましたが、
すでに見所も、桜も堪能しましたから、まあいいや。
草餅も、吉野葛も、陀羅尼助も買わず、銅の鳥居も黒門も立ち止まることなく下ります。
当初の予定の七曲りを歩いて下山するのすらパスして、サクッとケーブルカーで下山することに。

しかし、ここのケーブルは昭和4年開業の日本最古のご老体。
それが、休憩無しで登ったり降りたりの繰り返しで酷使されているのを見ると、
「若いもんが乗せてもらってすんません」なキモチに。
桜の季節が終わったら、骨休めしてくださいまし。

空中散歩をしつつケーブルで下山してくる間も、桜の屏風は続き、
今日はほんまに一日中桜の中。

到着した吉野駅は山上の賑わいそのままごった返しており、
特急電車の指定券は売り切れておりました。

嗚呼!恐るべし吉野!!

今日の教訓:吉野は早起きするに限る(大切なことなので二度いいましたよ)

目の前がピンクに染まった一日でした~♪

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拝観料免除のパスが来た

2012年04月18日 | 奈良検定お勉強日記
奈良商工会議所から厚みのある封筒が届きました。
おお、ソムリエ合格通知の時の感動再びか?!
いやいや、もう受かっちゃったから、カンケーないでしょ。

とか思いながら開封したら…。
「奈良まほろばソムリエ」合格証明書と、ネックストラップが入っていました。
おお、来るの遅いよ(笑)
昨日まで吉野と宇陀を巡ってきたのに。
そのとき、使えなかったじゃないですか(ははは)

とはいえ、この合格証明書を”ひけらかす”ことにより、
引率ソムリエさんが無料になるのは、平成24年5月1日から。
(有効期限は平成27年4月30日まで)
ということは、まだ活躍の場はないわけで。
一歩遅かったことのデメリットはありませんでした。

送り状の中には、
”「奈良まほろばソムリエ」合格者の皆様には、今後とも奈良大和路の
語り部としてご活躍いただきますようお願い申し上げます。”
のおなじみの文言も。

こりゃガイドして歩かなきゃねー(棒読み)

まあ、一人でふらふら歩き倒しているようなわたしには
メリット少ない合格証明書なんだけど。
話のネタにはサイコーです。

ごっつぁんでした。
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うるわしの奈良へ

2012年04月14日 | 色々・モシクハお勉強
うるわしの奈良に呼ばれてしまった気がするので、
行ってこようと思います>吉野。

紅葉の吉野は何度か行ってますが、
桜の吉野は未体験なので、どきどきわくわく。

無謀にも宇陀の桜観ツアーもする予定。
17日(火)@宇陀ですが、参加したい人いますか?

ただ今、妄想ツアー構想中!
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花見もしくは…

2012年04月10日 | 色々・モシクハお勉強
実地研修、に行きたいぞよ>奈良

我が家の桜もほどほどに咲いてきた頃。
桜の名所各地も賑わっていることとお喜び申し上げます。

なんかこのごろ、宇陀とか吉野の方から、
しきりと私を呼ぶ声が聞こえてきているのですが、
気のせいですかね?
樹の精ですかね?(笑)

去年あたりからマイブームの宇陀だと、
大宇陀の又兵衛桜とか、
佛隆寺の千年桜とか、
大野寺のしだれ桜とかとか。

吉野だと、
奥千本とか、中千本とか、下千本とかとか。

木霊が呼んでいるよー。
行かなくちゃ。

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どこでも勉強部屋

2012年04月06日 | 中文(普通語)的学習
先日はじめた「スピードラーニング」

どうもCDプレイヤーの調子が悪かったので、パソコンで聞いていたら、
ダンナがうちのネットワークサーバに入れてくれました…。

これで、私が使っているデスクトップパソコンで聞くことはもちろん、
コタツに入ってる時に使っているノート型パソコンでも聞けるようになりましてん。
ああ、売る和式、もとい、麗しきはオットの協力。

とかとか思っていたら、凝り性の亭主は、
台所仕事をしながらでも聞けるようにと、
CDが聞ける環境をキッチンにもセットしてくれまして…。
あのー、飯を作りながらでも、勉強しろと?

まさに、家中どこでも”勉強部屋”状態。
気分はすっかり、二宮金次郎です。


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耳奈良市…耳慣らし

2012年04月05日 | 中文(普通語)的学習
先日購入したスピードラーニングの中国語×英語+日本語ですが、
ボチボチ聞き始めましてん。

中国語→英語→日本語の順で、ワンフレーズが流れるのですが、
これが見事なまでに聞き取れない(わっはっは)

しかし、中国語よりも英語の文章の方が若干聞き取れそうな「気がする」。
英語なんて法政の時、号泣しつつ授業を受けた時以来ご無沙汰なんだが、
リズム感やら、耳なじみという点では、中国語より遥かに耳慣れている。

目で見れば中国語の方が「漢字」表記だから見慣れているのですが、
耳だけで聞くのは本当に難儀。

それより何より。
一番単純なはずの「名前(固有名詞)」ってのが聞き取れない=理解できない。
英語だとメアリーだの、ボブだのってのは名前だなってわかるんだが、
中国語だと、それが普通名詞なのか、固有名詞なのか、わからんワカラン。

リンミンメイ(Lin Mingmei)ってヒトがいたとして(←判る人には判るネタ)、
それは、「林明美」=Lin Mingmei=ハヤシアケミの中国語読みなんだけど、
耳で聞いてそれがヒトの名前なのかどうかがいまだもってぜーんぜん判らん。

それにまだ乗り切れてませんが…。
にさんち聞いただけじゃ、なんもわかりませんて(ははは)

ボチボチいきましょう。
ぼちぼち。


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中国語講座始まる

2012年04月02日 | 中文(普通語)的学習
本日からNHKの語学講座が新学期スタートってことで、
わたしもしょーこりもなく(?)中国語講座を聞き始めましたよ。

といっても、これで何度目の初心者講座なんだ?
それというのも、法政を卒業してから当面の目標を無くしてしまっていた時、
テキストも買わずに単にラジオやテレビから流れてくる中国語講座を、
右から左へ聞き流しし始め、結構楽しかったので、
こりゃちょっと続けてみようかなって思って以来だから、かれこれはや幾年月。

しかし。
一日一回、聞き流し。
予習・復習、なし。
聞きっぱなしの、聞き流しっぱなし。
それで上達するはずがありません。

ということで、今年は一念発起して、もうちょっと真面目にしようかなと。

かつて、初めて中国に観光旅行に行った後、
熱に浮かされて中国語講座を聞き始めたけど、
あのときは連日忙しすぎて、長続きしなかったなあ。
(テレビの中国語講座を見たくて、しかし仕事で見れない時間だったため、
その視聴のために、初めてのビデオデッキも買ったっけ)

それに比べたら、聞き流しとはいえど、続いている気はする。
(気だけ)

後は、もっとやる気だな。
それから、もっと中国語のシャワーを浴びないと…。

ということで、エスプリラインなんかも買っちゃったさ(笑)

しかも、中国語のみならず、英語と中国語のトライリンガル。
あー、英語なんてそれこそ、基礎英語レベルなのに。

しかししかし、これで中国語も英語も理解できるようになったら
ウハウハではないか(謎)

ということで、とりあえず、中国語(&英語)始めました。
(”冷やし中華始めました”の張り紙みたいだ)

いつまで続くやら(笑)
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装いも新たに☆新年度

2012年04月01日 | 色々・モシクハお勉強
本日より平成24年度、始動。

しかし、「奈良大学」も卒業しちゃったし…。

しかも、「奈良検定」も最上級取れちゃったし…。

看板に偽り、あり、になっちゃったなあ>ココ。



ということで、リニューアルオープン、です!

とりあえず今までの流れを引き継いで、

「奈良」「大好き」「お勉強日記」に衣替え(?)です(笑)



ガラッと変えると、ぜんぜん違うところみたいだし、

「奈良」と「大」と「お勉強」と「日記」が入っていれば、

今までのお客様にも、初めてのお客様にも、

見つけてもらいやすいでしょうということで(はっはっは★)



卒業はしたけれど、お勉強の旅はまだまだ続くのじゃあ~。

ということで、新年度も始動!

今年は中国語に熱を入れるぞ。

(あ、言っちゃったぜ)

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