4月17日(火)
昨日は吉野で、今日は宇陀。
ひがな一日、桜いろ(笑)
吉野の桜を満喫したのに飽き足りず(?)今日は一日中宇陀の桜です。
本日はなぎさんとyumekoさんとご一緒に。
まずは榛原で待ち合わせて、またまたチャーターしたタクシーに乗車。
しかし元々お願いしようと思っていた宇陀のタクシー会社には、
「その日予定が一杯です」と断られてしまった。おーまいがっ!
そこで、ちょっとムリを言って桜井のタクシーさんにお願いすることに。
この時ルートの相談に乗ってくれた担当者がオモロイおじさんで。
行きたいところを次々とあげたら「貸切だったら行きまっせ」とのこと。
そうそう!貸切でいいのよ!時間貸しで。
宇陀は見所が多いけど、山の中で点在しているので、
逆にメーターで乗り継ぎをしたほうがしんどい。
宇陀は貸切に限る。
ということで、午前中は貸切なのだ。
どこをどう走っても同料金。
ってことで「大野寺行く前に、戒長寺って行ってもらえます?」(笑)
すると運転手さん「前に一度行ったことがあるんですが…うろ覚えです」
まあ、今の時期に、イチョウで有名な戒長寺に行くやつもおらんわな。
と車は新しい道でぐわーっと山のほうへ通じる道へ。
「前に一度行っただけなんですけどね。これ新しい道なんですよー」
と聞きながら進む道は、いつの間にか、
向かい側の山のてっぺんよりも高いところを走っているのであった。
えー、大丈夫なん?
途中入らねばならん道を間違えて、引き返して、切り開かれて作られた
広い山道を登っていく。しかし、山の上には結構平らな開けた場所があって、
家も結構建っている。人間、どこにでも住むなあ。
その一番奥まったところにありましたよ>戒長寺。
戒長寺は榛原駅からバスで8分、下車後徒歩30分とかってガイドブックにはあった。
しかし、断言する。
数少ないバス便で来て、歩いて山を登って、さらに境内に向う膨大な階段
(130段あるそうな)をあがって参拝するってのは「苦行」以外の何ものでもない。
戒長寺は車でどうぞ!
車で来れば、一番下からの階段はちょっとショートカットできる。
それでもかなりの段数をあがっていくと、ありましたよお堂と、イチョウの木。
わが国唯一の十二神将を刻んだ銅鐘や、葉の縁に小さな実がつく
奈良県指定の天然記念物のお葉つきいちょう」が有名。
(うげ…この鐘、あんまり注目してなかった。また見に行かなくちゃ)
ここの銀杏は葉っぱがついた状態で落ちてくるというもの。
本堂の前には、瓶詰めになったお葉付きイチョウが
見本よろしく入っていました。
県内のお葉付きイチョウは他にも、
「下市町の広橋安楽寺」「曽爾村の門僕神社」「桜井市の善法寺」がある。
ここ、”奈良検定”で出るかもよ(笑)
秋になったらイチョウの葉が境内いちめんに降り積もって、
金色のカーペットみたいにものすごくきれいになるそうな。
秋にも来てみたいなあ>そのときもタクシーがいいけど★
その後、大定番の大野寺へ移動。
まだ朝早い時期なので、大した混雑はなし。
観光バスでやってくる集団さんは、集合時間があるので、
さくっと来て、さくっと帰って行かれますので、タイミングによっては
誰も居ない枝垂桜というのも撮れたりします。
実は室生寺には何度も来ているけど、大野寺に立ち寄るのはこれが初めて。
こんなステキな寺ならば、もっと早くに来てみればよかったのに。
川向かいにある弥勒佛も、ぼんやりとながらお姿を拝めて、
お寺の雰囲気もよし。
みんな入ってすぐのところしか見てないけど、右手奥にもたくさんの桜や
お花が咲いていましたよ。ここでも思う存分桜を堪能。
先へ進みます。次は西光寺というところへ行くことに。
ここは、室生芸術の森へ行く途中の道すがらにあるということで、
比較的道が整備されてたんだけど。昔は細い農道道しかないところへ
タクシーで入らねばならなくて往生こいたそうな。
室生寺の手前のおみやげ物屋さんが立ち並ぶところから行き先看板が出ていたので、
そこをくいっと曲がって、集落の中へ。
急斜面を登っていって着いた西光寺は枝ぶりが見事な枝垂桜でした。
この桜が室生川沿いに流れていって、さきほどの大野寺へ流れ着き、
根付いたという伝承もあることで、西光寺の桜は大野寺の親木ではないか?
といわれているそうなんだけど。
親子関係の真偽はともかく、これはたしかに一見の価値がある桜でした。
枝の張りがとてもきれいで、どこからとっても絵になる。
作ろうと思ってこの形になったんじゃないと思うけど、
それゆえにこの姿はお見事でした。
ここは決して観光コースではないのだけど「カメラマン」の方々がチラホラ。
こういう人たちはどこへ行ってもいるわねえ、とか思っていたら、
yumekoさんのお知り合いの方と遭遇したそうな。
ふふふ。世間は狭いというか、時節柄遭遇率は上がるんだろうなあ。
タクシー会社のヒトの話では西光寺から佛隆寺へ直接抜ける道ができたとのことだったけど、
なぜかドライバーさんはここからは行けないということで、別ルートへ。
室生寺前を素通りし、龍穴神社も素通り。
リッチですなあ(笑)
室生の老人施設を越したあたりで、わき道の山道へ入り、
道路のことは全然判らないので、運転手さんにお任せしていていると、
とんでもない山道を進んでいて…。
道幅がやばいことになっている山道を進んでいくと、
両サイドが妙に整備された山道に入り込み、少し行くと前に工事車両が止まってる…。
聞くところによるとこの先の道がつぶれているんだとか!
しかたなく引き返して別ルートへ。
(ちゃんと自動車道路の入るべきとこ記録してくればよかったなあ)
しかし、途中迷い込んだ道の途中で、「まんが日本昔話」の世界に出てくるようなお屋敷と遭遇。
思わず車を下ろしてもらって、写真を撮ったりして、迷子すらをも楽しむ。
そして、迷子のお詫びなのか、ドライバーさんは知るヒトぞ知るという
諸木野の一本桜というところへ案内してくれました。
桜の木が田園地に植わっているのだけど、これを一回りして坂の上にあがると、
さっきの桜の裏手に出て、高いところに作られた水田にその姿が
逆さに写り込むという絶好のカメラスポットがありました。
ここでもyumekoさんのお友達が…(笑)
田んぼの所有者のおじさんがいたのでお話を聞いたら、
やはり例年により花が遅れているのだということ。
そろそろ田んぼのことを始めないといかんのだけど、
桜が咲いてくれないので(田起こしを)始められないみたいで。
毎年、ここの桜を撮りに来る人のために、まだ田んぼが始まらないうちから、
水を入れてこの光景を提供してくれているのだということ。
そういうヒトにも感謝しないといかんよね。
すったもんだしながら、なんとか佛隆寺へ到着。
すると、ガイドブックなどで何度も見ていた光景が眼前に。
いやー、ものすごく、ものすごく、感動する光景。
手前の地蔵さんの茅葺の建物も、それに続く階段も、その階段脇に
生えている桜の木も、その奥の山も、みんなみんなが調和して、
「あの写真の光景」になっているのでした。
残念ながらここの名物、千年桜(樹齢900年以上)は満開手前だったけど、
後ろの桜がいいように背景としてそれをカバーしていて、さながら借景(笑)
スカスカな枝ぶりの後ろに、咲いている桜が背景としていて、
なんとなく満開の雰囲気を感じさせるのでした。
ここを狙うカメラマンさんが多いのはうなづけるわ。
しかし、駐車場が少ないし、道が広いわけでもないので、
途中の道で路駐してやってくると、ますます道が混むという悪循環。
ここはやっぱりタクシーが無難だなという結論に。
そして、悟眞寺へ。
ここは相談に乗ってくれたタクシー会社のおじさんの住む集落だそうで。
「きれいに咲いているでー」とのことだったので、ワクワク。
しかし、この寺への道がものすごく急勾配。しかもきゅっきゅっとジグザクに
登っていくような急坂の道なので、その途中にタクシー会社から電話が…。
外部マイクになっているのか、電話の向こうの声が聞こえてくる。
「悟眞寺どうでっか~」
「あ、部長、ちょうど今坂上っているところです。この坂、えらい急ですなあ」
「ああ、そこな、いっぱいいっぱいまわらんと、一回では回りきれんで」
確かに一度では回り切れず、一度、二度と、切り替えしして、
一気に踏み込んでなんとか最後の急坂を登れました。
それくらいのものすごい急坂。
車だけど、このままひっくり返ったらどうしようと思うくらいの傾斜で、
雪が降ったり、凍ったりしたら、きっとあがれないでしょうな。
苦労して行った悟眞寺は絶品。
西光寺もステキでしたが、甲乙つけがたいほど、物凄く綺麗でした。
枝ぶりもよく、カーブになっている寺域からはみ出して、桜のアーチを作っていました。
いやー、本当にすばらしかった。
ここもそんなにメジャーなところではないのにも関わらず、
アマチュアカメラマンさんもいたし。
どこを撮っても絵になる。
帰りに車でその桜のアーチをくぐってくだる時も、
桜のトンネルみたいで、ぱっと周囲がピンクの景色になったし。
ここは素晴らしかった。
そしてようやく、本日のメイン会場(?)又兵衛桜へ送ってもらうために一度榛原駅へ戻ります。
去年駅前で見た、墨坂神社にも遭遇。
駅前の川沿いは雪洞が吊り下げられ、桜祭りの雰囲気も完成。
本日の桜の最終目的地の又兵衛桜はものすごい人出。
タクシーさんとはここでお別れです。
ありがとうございました。「部長にもよろしくお伝えください」
又兵衛桜の見学システムはうまくできていて、
川を渡って、又兵衛桜のお膝元まで近づくためには、
見学の協力金(100円)を払って渡ります。
川の手前から眺める分にはタダです。
それでも結構な人の数が橋を渡って桜に近づきます。
ワレワレも協力金払ってお膝元まで。
その前に、手前の売店にておでんやら草餅やらを購入して腹ごしらえ。
今回はお弁当もって来ませんでしたが、ここでお弁当を広げてもOKみたい。
おなかも満たされたあとで、又兵衛桜に近づいて、それをぐるっと一周します。
桜の後ろには色の濃い梅。薄いピンクの桜と、濃い梅のコントラストが際だって、
写真に写すとかなり素人でも美しく撮れます。
ここの桜は、滝が流れ落ちるようなダイナミックさがあるので滝桜とも呼ばれ、
戦国武将の後藤又兵衛が、豊臣家崩壊後この地に落ち延びて暮らした屋敷跡に
あるということから、又兵衛桜と呼ばれているとのこと。
NHKの大河ドラマ「葵徳川三代」のオープニングで使われたことから有名になったらしい。
滝桜をぐるっと一周した後で、川をまたいで川向こうから見ると…。
あら、遠目で見てもまたきれい。
というか、遠目で見たほうが、見慣れた写真の光景そのもの。
手前に人がいても、遠いゆえに邪魔にならず、フレームに入り込んでいても、
逆にその桜の大きさを示すメジャー代わりになっているようで、いい感じです。
全景写真を撮るならば川向こうからのほうが美しいかもしれないけど、
まあ、100円くらいの協力金ですから、お払いして近くまで行くのもありですけどね。
ここは桜が見える範囲が広くて、川沿いなので、人出が多くてもさばけそう。
桜を堪能したあとは、徒歩にて道の駅まで戻る。
途中行列に遭遇したのだけど、これは臨時バスが、道の駅まで行かなくても、
ここから発車しているらしいのだな。ワレワレは大宇陀の町中まで行くつもりなので、
ここでバスに乗ることはありませんでしたが、桜だけ見て帰る人には便利。
道の駅まで戻ってきて、すぐ裏手にある大願寺へ。
徳道上人が長谷寺を建立する際に、大願寺の観音さまにナムナムしたら、
無事にお堂が完成した。これにより、大願寺の観音さまに祈願すれば
「大願成就」が叶うということで、信仰を集めているとのこと。
ここは薬膳料理を予約するといただけるのだけど、
昼の時間も過ぎていたし、境内に桜の木もないので、ひっそりとしていました。
前回宇陀へ来たとき、ここは見のがしていたので、今回の訪問となりました。
これにて本日の目的はとりあえず終了。
そこで大宇陀の町中を少しぶらぶらすることに。
前回は売り切れで買えなかった「きみごろも」も味わうことができました。
残念だったのは、前回気になっていたパン&ケーキ屋さんに再訪問したんだけど、
本日も店は開いてなくて。でも、貼紙には「産休のためしばらくお休みです」とのこと。
おお~元気な赤ちゃん産んでくださいね。
宇陀は閉店が4時というところが多くて、
帰りに寄ろうと思ったカフェも、きみごろもを買って帰ってきたら看板の準備。
宇陀時間というのは4時には終了ってことですので、早め早めの行動が吉です。
再び、道の駅に戻ってきて、ソフトクリームを食べる。
実はこれ又兵衛桜の入場券の半券を見せると100円割引になるのです。
ということで、お金を払って桜を見ても、結局はそれで割引になるので、
儲かっていることにならないのではないかと思うんだけど…。
まあ、これでまた桜のためになるようなことをしてくれればそれでよしです。
ソフトクリームを食べ終わったらちょうど出るバスがあったのでそれに乗り帰ります。
道の駅に戻ってきたときには結構な数の観光客がいたのですが、
すでにそれらの人々は帰宅されたようで(宇陀時間ですから)、
わたしたちが乗ったバスはガラガラ。
それでも、榛原駅についたのは午後5時前ということで、
お日様が高いうちに解散することができました。
はー、今日もあちこちの桜を堪能。
しかも自力で山を登ることなく、サクッと車で乗り付けて、
最後は少しだけ歩き回りましたが、ほどよい疲れ程度で済みました。
宇陀は午前中車で回って、午後はゆったり大宇陀歩きをするとよいみたい。
ということで、二日間にわたって桜を堪能しました。
家に帰ってきたら、じぶんちの桜は葉桜になっていました。
本当に桜って、三日あけずの桜かなって感じ。
今は桜のパワーに当てられたのか、ちょっと体力ダウンしてます(ははは)。
今年はいっぱい桜みたー♪
昨日は吉野で、今日は宇陀。
ひがな一日、桜いろ(笑)
吉野の桜を満喫したのに飽き足りず(?)今日は一日中宇陀の桜です。
本日はなぎさんとyumekoさんとご一緒に。
まずは榛原で待ち合わせて、またまたチャーターしたタクシーに乗車。
しかし元々お願いしようと思っていた宇陀のタクシー会社には、
「その日予定が一杯です」と断られてしまった。おーまいがっ!
そこで、ちょっとムリを言って桜井のタクシーさんにお願いすることに。
この時ルートの相談に乗ってくれた担当者がオモロイおじさんで。
行きたいところを次々とあげたら「貸切だったら行きまっせ」とのこと。
そうそう!貸切でいいのよ!時間貸しで。
宇陀は見所が多いけど、山の中で点在しているので、
逆にメーターで乗り継ぎをしたほうがしんどい。
宇陀は貸切に限る。
ということで、午前中は貸切なのだ。
どこをどう走っても同料金。
ってことで「大野寺行く前に、戒長寺って行ってもらえます?」(笑)
すると運転手さん「前に一度行ったことがあるんですが…うろ覚えです」
まあ、今の時期に、イチョウで有名な戒長寺に行くやつもおらんわな。
と車は新しい道でぐわーっと山のほうへ通じる道へ。
「前に一度行っただけなんですけどね。これ新しい道なんですよー」
と聞きながら進む道は、いつの間にか、
向かい側の山のてっぺんよりも高いところを走っているのであった。
えー、大丈夫なん?
途中入らねばならん道を間違えて、引き返して、切り開かれて作られた
広い山道を登っていく。しかし、山の上には結構平らな開けた場所があって、
家も結構建っている。人間、どこにでも住むなあ。
その一番奥まったところにありましたよ>戒長寺。
戒長寺は榛原駅からバスで8分、下車後徒歩30分とかってガイドブックにはあった。
しかし、断言する。
数少ないバス便で来て、歩いて山を登って、さらに境内に向う膨大な階段
(130段あるそうな)をあがって参拝するってのは「苦行」以外の何ものでもない。
戒長寺は車でどうぞ!
車で来れば、一番下からの階段はちょっとショートカットできる。
それでもかなりの段数をあがっていくと、ありましたよお堂と、イチョウの木。
わが国唯一の十二神将を刻んだ銅鐘や、葉の縁に小さな実がつく
奈良県指定の天然記念物のお葉つきいちょう」が有名。
(うげ…この鐘、あんまり注目してなかった。また見に行かなくちゃ)
ここの銀杏は葉っぱがついた状態で落ちてくるというもの。
本堂の前には、瓶詰めになったお葉付きイチョウが
見本よろしく入っていました。
県内のお葉付きイチョウは他にも、
「下市町の広橋安楽寺」「曽爾村の門僕神社」「桜井市の善法寺」がある。
ここ、”奈良検定”で出るかもよ(笑)
秋になったらイチョウの葉が境内いちめんに降り積もって、
金色のカーペットみたいにものすごくきれいになるそうな。
秋にも来てみたいなあ>そのときもタクシーがいいけど★
その後、大定番の大野寺へ移動。
まだ朝早い時期なので、大した混雑はなし。
観光バスでやってくる集団さんは、集合時間があるので、
さくっと来て、さくっと帰って行かれますので、タイミングによっては
誰も居ない枝垂桜というのも撮れたりします。
実は室生寺には何度も来ているけど、大野寺に立ち寄るのはこれが初めて。
こんなステキな寺ならば、もっと早くに来てみればよかったのに。
川向かいにある弥勒佛も、ぼんやりとながらお姿を拝めて、
お寺の雰囲気もよし。
みんな入ってすぐのところしか見てないけど、右手奥にもたくさんの桜や
お花が咲いていましたよ。ここでも思う存分桜を堪能。
先へ進みます。次は西光寺というところへ行くことに。
ここは、室生芸術の森へ行く途中の道すがらにあるということで、
比較的道が整備されてたんだけど。昔は細い農道道しかないところへ
タクシーで入らねばならなくて往生こいたそうな。
室生寺の手前のおみやげ物屋さんが立ち並ぶところから行き先看板が出ていたので、
そこをくいっと曲がって、集落の中へ。
急斜面を登っていって着いた西光寺は枝ぶりが見事な枝垂桜でした。
この桜が室生川沿いに流れていって、さきほどの大野寺へ流れ着き、
根付いたという伝承もあることで、西光寺の桜は大野寺の親木ではないか?
といわれているそうなんだけど。
親子関係の真偽はともかく、これはたしかに一見の価値がある桜でした。
枝の張りがとてもきれいで、どこからとっても絵になる。
作ろうと思ってこの形になったんじゃないと思うけど、
それゆえにこの姿はお見事でした。
ここは決して観光コースではないのだけど「カメラマン」の方々がチラホラ。
こういう人たちはどこへ行ってもいるわねえ、とか思っていたら、
yumekoさんのお知り合いの方と遭遇したそうな。
ふふふ。世間は狭いというか、時節柄遭遇率は上がるんだろうなあ。
タクシー会社のヒトの話では西光寺から佛隆寺へ直接抜ける道ができたとのことだったけど、
なぜかドライバーさんはここからは行けないということで、別ルートへ。
室生寺前を素通りし、龍穴神社も素通り。
リッチですなあ(笑)
室生の老人施設を越したあたりで、わき道の山道へ入り、
道路のことは全然判らないので、運転手さんにお任せしていていると、
とんでもない山道を進んでいて…。
道幅がやばいことになっている山道を進んでいくと、
両サイドが妙に整備された山道に入り込み、少し行くと前に工事車両が止まってる…。
聞くところによるとこの先の道がつぶれているんだとか!
しかたなく引き返して別ルートへ。
(ちゃんと自動車道路の入るべきとこ記録してくればよかったなあ)
しかし、途中迷い込んだ道の途中で、「まんが日本昔話」の世界に出てくるようなお屋敷と遭遇。
思わず車を下ろしてもらって、写真を撮ったりして、迷子すらをも楽しむ。
そして、迷子のお詫びなのか、ドライバーさんは知るヒトぞ知るという
諸木野の一本桜というところへ案内してくれました。
桜の木が田園地に植わっているのだけど、これを一回りして坂の上にあがると、
さっきの桜の裏手に出て、高いところに作られた水田にその姿が
逆さに写り込むという絶好のカメラスポットがありました。
ここでもyumekoさんのお友達が…(笑)
田んぼの所有者のおじさんがいたのでお話を聞いたら、
やはり例年により花が遅れているのだということ。
そろそろ田んぼのことを始めないといかんのだけど、
桜が咲いてくれないので(田起こしを)始められないみたいで。
毎年、ここの桜を撮りに来る人のために、まだ田んぼが始まらないうちから、
水を入れてこの光景を提供してくれているのだということ。
そういうヒトにも感謝しないといかんよね。
すったもんだしながら、なんとか佛隆寺へ到着。
すると、ガイドブックなどで何度も見ていた光景が眼前に。
いやー、ものすごく、ものすごく、感動する光景。
手前の地蔵さんの茅葺の建物も、それに続く階段も、その階段脇に
生えている桜の木も、その奥の山も、みんなみんなが調和して、
「あの写真の光景」になっているのでした。
残念ながらここの名物、千年桜(樹齢900年以上)は満開手前だったけど、
後ろの桜がいいように背景としてそれをカバーしていて、さながら借景(笑)
スカスカな枝ぶりの後ろに、咲いている桜が背景としていて、
なんとなく満開の雰囲気を感じさせるのでした。
ここを狙うカメラマンさんが多いのはうなづけるわ。
しかし、駐車場が少ないし、道が広いわけでもないので、
途中の道で路駐してやってくると、ますます道が混むという悪循環。
ここはやっぱりタクシーが無難だなという結論に。
そして、悟眞寺へ。
ここは相談に乗ってくれたタクシー会社のおじさんの住む集落だそうで。
「きれいに咲いているでー」とのことだったので、ワクワク。
しかし、この寺への道がものすごく急勾配。しかもきゅっきゅっとジグザクに
登っていくような急坂の道なので、その途中にタクシー会社から電話が…。
外部マイクになっているのか、電話の向こうの声が聞こえてくる。
「悟眞寺どうでっか~」
「あ、部長、ちょうど今坂上っているところです。この坂、えらい急ですなあ」
「ああ、そこな、いっぱいいっぱいまわらんと、一回では回りきれんで」
確かに一度では回り切れず、一度、二度と、切り替えしして、
一気に踏み込んでなんとか最後の急坂を登れました。
それくらいのものすごい急坂。
車だけど、このままひっくり返ったらどうしようと思うくらいの傾斜で、
雪が降ったり、凍ったりしたら、きっとあがれないでしょうな。
苦労して行った悟眞寺は絶品。
西光寺もステキでしたが、甲乙つけがたいほど、物凄く綺麗でした。
枝ぶりもよく、カーブになっている寺域からはみ出して、桜のアーチを作っていました。
いやー、本当にすばらしかった。
ここもそんなにメジャーなところではないのにも関わらず、
アマチュアカメラマンさんもいたし。
どこを撮っても絵になる。
帰りに車でその桜のアーチをくぐってくだる時も、
桜のトンネルみたいで、ぱっと周囲がピンクの景色になったし。
ここは素晴らしかった。
そしてようやく、本日のメイン会場(?)又兵衛桜へ送ってもらうために一度榛原駅へ戻ります。
去年駅前で見た、墨坂神社にも遭遇。
駅前の川沿いは雪洞が吊り下げられ、桜祭りの雰囲気も完成。
本日の桜の最終目的地の又兵衛桜はものすごい人出。
タクシーさんとはここでお別れです。
ありがとうございました。「部長にもよろしくお伝えください」
又兵衛桜の見学システムはうまくできていて、
川を渡って、又兵衛桜のお膝元まで近づくためには、
見学の協力金(100円)を払って渡ります。
川の手前から眺める分にはタダです。
それでも結構な人の数が橋を渡って桜に近づきます。
ワレワレも協力金払ってお膝元まで。
その前に、手前の売店にておでんやら草餅やらを購入して腹ごしらえ。
今回はお弁当もって来ませんでしたが、ここでお弁当を広げてもOKみたい。
おなかも満たされたあとで、又兵衛桜に近づいて、それをぐるっと一周します。
桜の後ろには色の濃い梅。薄いピンクの桜と、濃い梅のコントラストが際だって、
写真に写すとかなり素人でも美しく撮れます。
ここの桜は、滝が流れ落ちるようなダイナミックさがあるので滝桜とも呼ばれ、
戦国武将の後藤又兵衛が、豊臣家崩壊後この地に落ち延びて暮らした屋敷跡に
あるということから、又兵衛桜と呼ばれているとのこと。
NHKの大河ドラマ「葵徳川三代」のオープニングで使われたことから有名になったらしい。
滝桜をぐるっと一周した後で、川をまたいで川向こうから見ると…。
あら、遠目で見てもまたきれい。
というか、遠目で見たほうが、見慣れた写真の光景そのもの。
手前に人がいても、遠いゆえに邪魔にならず、フレームに入り込んでいても、
逆にその桜の大きさを示すメジャー代わりになっているようで、いい感じです。
全景写真を撮るならば川向こうからのほうが美しいかもしれないけど、
まあ、100円くらいの協力金ですから、お払いして近くまで行くのもありですけどね。
ここは桜が見える範囲が広くて、川沿いなので、人出が多くてもさばけそう。
桜を堪能したあとは、徒歩にて道の駅まで戻る。
途中行列に遭遇したのだけど、これは臨時バスが、道の駅まで行かなくても、
ここから発車しているらしいのだな。ワレワレは大宇陀の町中まで行くつもりなので、
ここでバスに乗ることはありませんでしたが、桜だけ見て帰る人には便利。
道の駅まで戻ってきて、すぐ裏手にある大願寺へ。
徳道上人が長谷寺を建立する際に、大願寺の観音さまにナムナムしたら、
無事にお堂が完成した。これにより、大願寺の観音さまに祈願すれば
「大願成就」が叶うということで、信仰を集めているとのこと。
ここは薬膳料理を予約するといただけるのだけど、
昼の時間も過ぎていたし、境内に桜の木もないので、ひっそりとしていました。
前回宇陀へ来たとき、ここは見のがしていたので、今回の訪問となりました。
これにて本日の目的はとりあえず終了。
そこで大宇陀の町中を少しぶらぶらすることに。
前回は売り切れで買えなかった「きみごろも」も味わうことができました。
残念だったのは、前回気になっていたパン&ケーキ屋さんに再訪問したんだけど、
本日も店は開いてなくて。でも、貼紙には「産休のためしばらくお休みです」とのこと。
おお~元気な赤ちゃん産んでくださいね。
宇陀は閉店が4時というところが多くて、
帰りに寄ろうと思ったカフェも、きみごろもを買って帰ってきたら看板の準備。
宇陀時間というのは4時には終了ってことですので、早め早めの行動が吉です。
再び、道の駅に戻ってきて、ソフトクリームを食べる。
実はこれ又兵衛桜の入場券の半券を見せると100円割引になるのです。
ということで、お金を払って桜を見ても、結局はそれで割引になるので、
儲かっていることにならないのではないかと思うんだけど…。
まあ、これでまた桜のためになるようなことをしてくれればそれでよしです。
ソフトクリームを食べ終わったらちょうど出るバスがあったのでそれに乗り帰ります。
道の駅に戻ってきたときには結構な数の観光客がいたのですが、
すでにそれらの人々は帰宅されたようで(宇陀時間ですから)、
わたしたちが乗ったバスはガラガラ。
それでも、榛原駅についたのは午後5時前ということで、
お日様が高いうちに解散することができました。
はー、今日もあちこちの桜を堪能。
しかも自力で山を登ることなく、サクッと車で乗り付けて、
最後は少しだけ歩き回りましたが、ほどよい疲れ程度で済みました。
宇陀は午前中車で回って、午後はゆったり大宇陀歩きをするとよいみたい。
ということで、二日間にわたって桜を堪能しました。
家に帰ってきたら、じぶんちの桜は葉桜になっていました。
本当に桜って、三日あけずの桜かなって感じ。
今は桜のパワーに当てられたのか、ちょっと体力ダウンしてます(ははは)。
今年はいっぱい桜みたー♪