奈良大好き☆お勉強日記

奈良大学文学部文化財歴史学科(通信教育部)卒&奈良まほろばソムリエ検定のソムリエを取得したヒトの色々な勉強の日記です♪

生駒を下ろう!

2012年02月29日 | 色々・モシクハお勉強
何を今更、いつのハナシ?な内容をひとつ。

去年の年末、若宮おん祭りに行った時、
「故郷生駒山を歩く会」ってことで、
ぐるっと生駒山を一回りしてきたのですが、
そのときのハナシです。
(お勉強日記のネタにする前に、書いておかねばならんのだった)


日時は2011年12月18日(日)
おん祭りの後宴能と相撲も見ずに、一路生駒山へ向かったあたくし。
「一日まるまる生駒山」ということで、
朝から夕まで一日中生駒を堪能するという本日のコース。
参加者、もとい”被害者”はなぎさんです。

「生駒山中に美味いレストランがあるんだけど行く~?
おっとそこまでは、ケーブルカーで行けるから楽々よん。
それから、暗峠に行こうと思ってるんだけど、
おっとそれも大丈夫。上りはケーブルで行けるから、
あとは下るだけなのよん」と甘い言葉と美味い飯で一本釣り(笑)
後は天気が良いのを祈るだけ。

当日は例によって例のごとく晴天。(私は晴れ女でございます)
朝10時に、生駒駅でなぎさんと落ち合っていざ出発です。
まずは、生駒ケーブルの麓の駅「鳥居前」へ。

今回の旅は、とりあえず「ソムリエ問題」に生駒のルートが出ると決め付けて(笑)
私が案内するならこのルートということを想定して作ったルート。

とりあえず、どこもかしこも行ったことあるところばかりなのですが、
唯一行ったことがないのが「生駒山頂から暗峠」へ下るルートを歩いたことがない、
って問題点でして。これをクリアにしておかないと、どうにも案内文は作れない。
ということで、行ってみようと思ったわけで。

ネットを検索すると、山が好きな人というのは非常にたくさんおられ、
生駒山の山道をよく知っておられる方というのもたくさん見つけられた。
すると、生駒山上から暗峠まで徒歩でいく山道を
先行して歩いておられる方のサイトも多数見つかり、
そのサイトを印刷して持ってきたので道案内はこれでOK(のはず)。

まずは、ケーブルカーでさらっと宝山寺まで移動です。
ここは何の問題もないです。
乗れば着きます。
薀蓄をひとつご披露すれば、途中に踏切があるケーブルカーというのは
非常に珍しいらしく、しかも遮断機もちゃんとついています。
さらに、ここには”自動車通行可”の踏み切りもあるというのが特筆すべき点。
全国でも、ケーブルカーの踏み切りで、自動車が通れる踏切というのは、
ここだけだそうですよ。(わたしの記憶が確かならば)

約7分ほどの乗車でさくっと宝山寺駅へ到着です。
ケーブル線は二系統になっていて、麓からの「宝山寺線」と、
ここから生駒山上まで行く「山上線」があり、
「山上線」はまたのちほど乗車します。

とりあえず、宝山寺駅で下車ののち、宝山寺へは徒歩で。
降りてすぐお寺とはなりませんので注意が必要です。
宝山寺へは階段状になった上り道、もしくは急斜面となった上り道の
いずれかを通って上っていく必要があるのですが、
今回は同行者があるとのことで、しゃべりつつ、息をきらしつつ、
歩いているうちに宝山寺の鳥居前につきました。

そう、さっき生駒ケーブルのふもとの駅は「鳥居前」でしたが、
現在のかの地には鳥居はありません。
「鳥居もないのに鳥居前」駅なのです。
何故かといえば、駅前開発の際に鳥居が撤去されてしまい、
それがここの地へ上げられたことによります。

鳥居をこえても表参道はまだ階段づくしです。
なんせここらは山の中ですから。
(年取ったら来るのしんどそう。車で来ても、最後の階段はあるもんね)

そうこうしているうちに、ようやく本堂前に到着です。
「麓から徒歩で」や「ケーブルカー」「自家用車」などなどで
何度も来ている宝山寺ですが、今回は人を案内して同行するって
いう任務(?)があるので、あちこちで薀蓄を傾けねばならん!
とかいらんプレッシャーかかりまくり。

とりあえず本堂の不動明王を拝み、
左手の聖天さんを拝みます。
宝山寺といえば聖天さん。
しかし、本尊は不動明王。

どちらかといえばこの聖天さんのほうが有名ですが秘仏。
なんでも象の顔かたちをした男女二人の抱擁像であるためか、
完全非公開のためどんなお姿かは不明。
古代インドでは障害を司る神だったが、やがて障害を除いて
財福をもたらす神として広く信仰されるようになり、
仏教に取り入れられたという経緯がある。
災い転じて福となす。
聖天さんは現世利益の神さんとして大阪人に大人気です。

ソムリエセミナーでも、生駒山は文化的には大阪人のもので、
大阪の人が遊びに来る山だったとのこと。
そういえば、生駒に鉄道がひかれることになったってのも、
大阪からの参詣者を乗せるために出来たものだし、
ケーブルカーに至っては、まさに宝山寺へあげるためにひかれたもの。

いつもはせいぜい、般若窟の下あたりまでしか行かないのだけど、
今回は奮発して(?)奥の院まで足を伸ばしてみました。
すると、思ったほど遠くも、深くもなく、ほどほどな距離でいけて、
しかも、奥の院のさらに奥に作られたお堂(大黒堂)からは、
奈良盆地の景色が一望できました。

手前に矢田丘陵。奥に若草山や大和高原の山々。
なぎさんが、セミナーで聞いてきた知識もここで披露してくれたりして。
おお、やっぱり現地でそれを見た上で、あの説明を思い出すと、
実感胸に迫るものがあるんやなあ。

奥の院まで来たんやからと御朱印をもらったら、
「中入ってきて、近くで拝んでや」といわれたので、
ずうずうしくも中まであげてもらいました。
こちらの本尊も不動明王。
お参りの途中で「生駒山登りたいんですけど」と道案内を請う熟年の集団。
嗚呼、すばらしいかな、徒歩で生駒山頂までお登りになりますとな。

われわれはそれを尻目に、奥の院を抜けて、
生駒ケーブルの梅屋敷方面へ。

ここも私にとっては初めての場所。
まあ、前々から知ってはいたんですよ。
宝山寺に行くには、宝山寺駅から登り道を行くよりは、
梅屋敷駅から宝山寺へ下った方が楽に行けるというのは。
知識としてはあったんだけど。

実際その移動距離がどんなものか判らなかったから、
試したことはなかったのですが。
奥の院への分かれ道から梅屋敷駅までは5分かからない距離でした。
これは使える!
宝山寺駅からの移動がしんどい方は、是非、梅屋敷駅まで乗って、
そこから宝山寺境内へ入られるほうが楽ですよ。
ひとつ新しい知識の収穫があったぞと。

とりあえず駅に着いたけど、ケーブルには乗らずに、
ここで本日第一回目のお楽しみ。
そう、昼ごはんです。
梅屋敷駅の階段をくだって、細い路地を歩いていくと、
本日のランチどころ「グリーンテラス」がありました。

元々オーナーさんの別荘だったところで、以前は会員制の
ゲストハウスだったものを、今では完全予約制ながら、
一般の人にも利用できるようになったとのことで。
訪問した時期が年末だったので、室内もクリスマス仕様。
しかも、広い広いゲストルームに本日は我々二名のみのランチだそうで。
ひたすら恐縮でございます。

まあ、年末の忙しい時期の、日曜日の昼なんて、
生駒山になんて来ませんかね。
夏の夜なら夕涼みがてら、花火でも見に来るならいいですけど。

そうこうしているうちに、我々のためだけに吟味されたランチの開始です。
おしゃれで、洗練されていて、二人だけで味わうなんてもったいないほど。
ランチの最後には、常連さんが楽しみにしているという
「おそば」が出てきました。
こんにゃく麺だそうですが、コーヒーカップに入っていて、
暖かい汁そばで、ゆずの香りが漂って、お汁も残さずいただいてしまいました。

最後にコーヒーが出るのですが
「デザートは景色の良いところでどうぞ」
と今まで食事をいただいたところよりも高い場所へ移動。
階段を上って、大きなアトリエを抜けて、小さなサンルーム風の場所へ移動したら、
さっき宝山寺から眺めた以上に開けた生駒盆地の光景が二人占め!(笑)
凄い!!
コーヒーに、輸入菓子がちょこっとついていて、
時間を忘れるほどでしたが、先は長いのだった。
後ろ髪をひかれながらおいとまして、先ほどの梅が丘駅へ戻る。

しかしだな。あまりの絶景に時間配分を間違えた私は、
あと少しの差で、このケーブルカーを乗り逃してしまったのだった。
ええ、あがってくるケーブルカーの運転手さんとも目が合いましたけど、
ケーブルカーに「とまってくれ=待っててくれ」というのは出来ない相談なので、
泣く泣く一本見送りましたが。その待ち時間が40分。
その日は暖かくて日差しもあったので、のんきに駅舎でおしゃべりしてましたが、
どうせならばこのタイムロスは避けておいたほうがよいのはいうまでもない。

次にきたケーブルカーでいよいよ山上へ。
梅屋敷もそうだけど、次の霞ヶ丘という駅も凄い。
なんせケーブルカーに途中駅があるというのも珍しいし、
さらにその駅周辺には人家はおろか、車道らない状態ですから。
「秘境駅」と呼ばれているのも無理なからぬ理由。

そして我々は40分待った甲斐あって、息も切らせず生駒山頂へ到着。
さすがに麓はおだやかな暖かさでしたが、山頂は風が冷たい。
生駒山上遊園地(現在は、スカイランド生駒っていうんだっけ)の中を
てくてく歩いて、遊歩道方面へ移動。
ここは、大阪方面に電波を送るためのテレビ塔がニョキニョキ建ってますが、
その足元を通り抜けて寂しい方面へと進みます。

でも本日は日曜日ということもあってか、結構山道にも人がいました。
遊園地を抜けて、管理道路を渡り、どんどん歩いてくとやがて本格的な山道。

しかし、今回は「同行者を楽しませる旅」ですので「登山」はしません(笑)
ええ、しませんとも。
今回のコンセプトは「山くだり」もしくは「山おり」です。
登りはすべてケーブルで登り、山頂を楽しんだのちに、
山を自力で降りてくるというプランですから。
この方法は以前「高取城」へ行った時にもとりましたが、
あの時も散々だったからなあ(遠い目)今回はどうだろ。

とりあえず写真つきルートを掲載してたサイトの写真と順番を確認しながら、
「おお、あった」「おっとここだ」
とかいいながら歩いていたら…いつの間にか、暗峠に出ました。
山道を急ぐでも焦るでもなく、中年女の足で45分ほどの移動ですから、
そんなにたいした移動量や運動量ではなかったと思います。

石畳の街道は、ほんのちょっとしかないのですが(撮影用かい!)
それでも、ガイドブックで見慣れた暗峠の雰囲気に再会。
すると大阪側の坂道から自転車に乗った若者が、
息切らしてゼイゼイしてやってきました。
自転車から降りてきて「夜景が見えるのはどっちですか?」と。
「???」
それは”景色が見えるのはどっちですか”の間違いか?
(現在は昼の2時半すぎ。まだ夜景は見えないぞ)
「あれが、生駒スカイラインだから、あそこに上がったら見えるんじゃない?」
彼は自転車をその場に置くと、あちこち歩き回り、ついには道路わきまで上っていき、
その景色をちょこっと見て納得したようでした。

確かにここ「酷道(こくどう)369号線」として有名な道なので、
「一度も足を着かないで通行したら神!」というチャレンジが日夜
行われているようですが…リアルで遭遇しちゃったよ。
(まあ、彼は坂のてっぺんで一度車から降りているからなあ)

その後も、道を歩いていたら大阪側から下って来る人とか、
奈良側から上っていく人とかに何人もすれ違いました。
なんてチャレンジャー!

我々二人はそこからはのんきに、暗がり街道「くだり」の巻です。
こちら側の生駒山はなだらかな土地に棚田が広がり、
ところどころ広い道になったりして、舗装の道になっているので歩きやすいです。
このチョイスは成功だ!
暗峠が楽チンに見たい人は、生駒ケーブルで山頂まで登って、
そこから山くだりをするのをお勧めします。

そのまま坂道を下ると、民家の立ち並ぶかなりの急勾配の集落方面へ出るのだけど、
今回は「ラッキーガーデン」でお茶をしようと、わき道(?)へそれる。
先ほどの道は、本流なんだろうけど、結構途中に狭い道やら、怖い箇所もある。
一方「ラッキーガーデン」がある斜面の道は、生駒谷に向かって下っていく、
視界の開けた安心できる道。

ここらへんの地図は持たずに歩いてきたけど、問題なく発見。
ひつじが飼われているガーデンを見て、コーヒーブレイク。
本当だったらここらでもっとゆっくりしていたかったのだけど、
冬の日は早く暮れてしまう。
お茶を一杯飲んだら、最終目的地の竹林寺へ。

名も名も竹林みたいな場所に竹林寺はあるのですが、
一番広い舗装された道ばかり選んで下ってきたら、
一分ランプの脇に出ちゃいました。ありゃ。
まあ逆にかえって、私にとっては見慣れた光景。
そう私、昔ここらへんに住んでいたのでした。

ゆえにここからならば地図なしでもいけるわ♪
と豪語したものの、一分ランプをくぐって行けるっけ?
この道でいいっけ?とか疑問符だらけのまま、あてずっぽうで歩く。
まあ結局私の記憶が正しかったのが証明され、無事竹林寺へ到着。

その頃にはすっかり日も落ちて、暗くなりかかってました。
なぎちゃんは竹林寺は初めてだっのに、フラッシュの中ぼんやりと
した姿しか見えないような時間に着いてしまって申し訳なかった。
(あの40分の待ち時間がなければ、ここもまだ明るかっただろうに)

それでも、竹林寺古墳と竹林寺の新しいお堂と、行基の墓所、
忍性の墓所などもひととおり巡れて、本日の予定は終了となりました。

同行者を楽しませるというよりも、自分が楽しんじゃった感はある。
今回一番の収穫は宝山寺と梅屋敷駅の位置関係が判ったことと、
生駒山上から下ってくると、以外に簡単に暗峠は行けると判ったこと。
これは収穫でしたね。

今度はもっと急坂のほうの暗峠みちを歩いて、
美味い「蕎麦屋」にも行こうねと約束してあるので、
そちら側から攻めて、次回は往馬大社まで足を伸ばしたいと思います。

いやー、満足まんぞく。
振り回された同行者(なぎさん)はお疲れ様でした。
次回はもっとスマートに案内したいもんです。

できるかな?
いや、せなあかんやろ。
ダハハ。


コメント (4)
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結果キタ?

2012年02月22日 | 奈良検定お勉強日記
2012年1月8日に行われた第六回の
奈良まほろばソムリエ検定の結果が届き始めたようですが…。
受験者各位、結果はいかがでしたか?

今回の発送は2級&1級のみで、
ソムリエはまだひと月先の判明なのですが。
長いなあぁ~。

まあ、2級と1級はマークシートオンリーなので
結果も早く出せるのでしょうから、
これから本腰入れてソムリエの記述問題の答え合わせなのかもしれないけど。

ま、果報は寝てまて…。
いやいや、復習して、しばし待て、なのでしょう。
こつこつ復習を繰り返してその日をお待ちしましょう。

春かもーん!
コメント (2)
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