MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.106 「エスター」 (2009年 123分 ビスタ)

2009-10-27 00:06:34 | 2009年劇場鑑賞
監督 ハウメ・コジェ=セラ
出演 ヴェラ・ファーミガ    
   ピーター・サースガード
   イザベル・ファーマン



この日の三本目の作品は「エスター」というサイコホラー。
正直この映画は存在を知らない人が多いと思われるほどのマイナーな作品。
大阪でも公開されてる劇場はごく僅か・・・ただ公開劇場が天六シネ5ビルではないのが期待持てるかな(笑)

(あらすじ)
子どもを流産で亡くしたケイト(ヴェラ・ファーミガ)とジョン(ピーター・サースガード)は悪夢とトラウマに苦しみ、夫婦関係も限界を迎えていた。以前の幸せな日々を取り戻そうとした彼らは養子を取ることに決め、地元の孤児院を訪問。そこで出会ったエスター(イザベル・ファーマン)という少女を養女として迎え入れる。



毎回良質なホラー映画を輩出しているダークキャッスルエンターテイメント社の作品で、個人的にはここのホラー映画はハズレ無いんですね
今回の映画の設定は予告で見た感じでは「オーメン」を連想させる作品かな?と思ったが、いざ作品を見た感じ感想は予想以上・・・と言うより予想外に面白かった(期待出来てたのはダークキャッスルエンターテイメントの作品っとこだけだった)

ケイトとジョンの夫婦の養女として迎えられたエスターと言う少女は聡明で、いかにも優等生のような女の子なんだがその奥に潜む言いようのない悪の顔が見え隠れしていく前半はゾクゾクさせるも 、我々観客はこのエスターがただ者ではない少女だという予備知識があるか、 凶悪な牙を徐々に剥き出しにすると言うのは予測が付く展開。
夜中に雷に怯えケイトとジョンのベッドに怖がって入って来る普通の女の子だと思ったら、キッチンで夫婦の情事をさりげなく冷めた表情で見てたり・・・活発な少女である反面、どこか冷酷な一面を持ったエスターは優秀で聡明であると同時にどこか変人・・・そんなエスターは場面が進行していくにつれますます凶暴な本性をあらわにしていく。
まずはクラスメートのいじめっ子をケガをさせ、更に入所していた孤児院のシスターを血祭りに上げる・・・その辺の展開をジワリジワリとスリラータッチな演出で見せてくれます。



もうひとつの見所がエスターに気に入られ、いつも一緒にいる聾唖の妹とエスターの対極となる関係。
この映画の大きな特徴でもあり、エスターの凶暴性を誰よりも知る聾唖の少女はエスターに脅され、ある意味利用されているが明らかにホラー映画にある善と悪の関係がこの二人から感じます。(見た目はエスターVS母親なんだろうけど実際のエスターの相手はこの少女だと思います)
脚本や演出の妙もさる事ながらこの二人を演じた子役の名演がこの作品を成功させていると思いますね。
健気で無垢な少女と子供らしからぬ落ち着いた雰囲気の"鬼畜"少女エスターとの対比は善と悪のコントラストを見事に描いてくれます

そのエスターの正体は?何のために殺人を繰り返すのか?(首と手首に巻かれたリボンに秘密がありそうなのはお約束)
不快指数120%の驚愕の真実が明らかになるんですが、ラストにその真実が明らかになった時、それまで展開されてきたあらゆる"エスターのシーン"が不快かつ身の毛もよだつおぞましいシーンだった事に気づかされる・・・
終わったシーンなのに、後から想像すればするほど嫌~なシーンだった事が実感させられる本年度最強の恐怖映画(私が見た中では)と言っていいでしょう・・・




☆☆☆☆☆ 2009.10.22(木) MOVIX堺 シアター7 21:40 H-17


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