MOVIE KINGDOM Ⅱ

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ポイントは★~★★★★★★

No.077 「ある精肉店のはなし 」(2013年 108分 ビスタ)

2013-12-26 23:24:21 | 2013年劇場鑑賞
監督 纐纈あや



本日から年末休暇って事で本数が少ない今年度の映画鑑賞も大詰め
そんな中で久しぶりにミニシアターである十三第七藝術劇場に行ってきました
年末の平日とはいえ40人近い観客を集めたのこの映画です
普段ロードショー系ではあまり見かけない感じの文化人風の人が目立ちます
間違ってもホラー映画なんかのレイトショーにいない顔ぶれ(笑)

(あらすじ)

大阪府貝塚市にある北出精肉店では、牛の飼育から食肉処理、そして販売まで全て家族の手で行っている。
彼らは4人で呼吸を合わせながら熟練の手つきで牛を解体し、その後、肉は店舗に運び込まれ、きれいに切り分けられて店頭に並ぶ。
7代目として家業を継いだ兄弟だったが、2012年3月には102年も代々使われてきた食肉処理場が閉鎖される



冒頭で牛の解体シーンから始まるが、まず飼育舎から牛を連れて処理場へ連れて行くんだが、普通に公道を牛を引っ張っていく姿にびっくり!
牛と車がすれ違ってるし・・・これが大阪の光景と思えない印象でした
牛の眉間あたりに特殊なハンマーで一撃すると崩れ落ちる牛!
その後、解体されいくんですが、その手さばきと手際良さであっと言う間に牛から牛肉へと変わっていく
でも細かい部分でかなり時間をかけて処理して行くので店頭に並ぶまでは結構大変なんですね
今まで見た事のないこの光景に冒頭から画面にくぎ付けです

冒頭とラストで牛の面が出てくるが、その間に描かれるのはある家族の物語
家族で精肉業を営んでる北出さん一家の今を描き、カメラはこの家族の色々な部分にスポット当てる
食肉処理場の閉鎖により牛の飼育を辞め、飼育を担当していた次男が太鼓づくりに精を出したり、年1回の盆踊り
に準備が余念がない家族の姿、そして岸和田幕府の時代から精肉業をしていた歴史からの、いわゆる差別との戦い
などがほのぼのとした中に描かれる
そんな中から牛の命と向き合う家族の姿はこれら生き物の命を頂いて人間が生きている事への認識を改めて感じずにはいられない
処理場の敷地の動物を供養する墓石があるのも生き物の命への感謝への気持ちが感じられる
いただきますと手を合わす気持ちの意味を改めて思う



そう言う家族の姿の場面を見た後もう一度ラストの解体シーンを見ると冒頭の解体シーンとまた違った心で見れてしまう
この映画のテーマを自分なりに感じる部分でした
また息子の結婚式が岸和田城の天守閣で行われるが、まず岸和田城の天守閣で結婚式出来るんや~と言う驚きと
劇中でも父親である長男も言ってたが、岸和田幕府の頃からでの生活だった歴史のある一族が数100年の時を得てその末裔が岸和田城の天守閣へ登りつめる言うなんか一族の歴史を見てるような感じで面白かった



★★★★ 2013.12.26(木) 第七藝術劇場  15:45

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