MOVIE KINGDOM Ⅱ

映画に関する話題やライブ&イベント、ローカルなグルメ情報など色々話題を広げて行きます
ポイントは★~★★★★★★

No.22 「関心領域」

2024-05-27 23:42:00 | 2024年劇場鑑賞





なんばパークスシネマの金曜と言う平日のレイトショー
しかし場内は超満員!
友人と2人で来たんだが、続きの席が無い…唯一あるのが最前列の端…
こんな壮観な光景は…カメ止め以来
ちよっとびっくりしました
皆さん関心あるんですかねー

暫しの暗転からスタートするこの作品
まるで観客に何らかの準備を促してるかのような始まりです
その後に展開されるドラマはあるドイツ将校の家族による長閑な生活
子供達はのびのびと、母親は使用人達を使いながら日々幸せに暮らしてる
ただ一つ異質なのは隣が夫の職場…それがアウシュヴィッツ収容所であると言う事
庭から見える焼却炉から上がる煙(もちろん虐殺されたユダヤ人捕虜の遺体を大量に焼いてる)を背景に普通に生活する家族
一日中ゴー!と言う焼却炉の燃やす音が聞こえ、たまに悲鳴が上がったかと思えば乾いた銃声が隣から聞こえてくる日常
それが当たり前となる生活にマヒした日常の怖さを感じさせる
祖母が泊まりに来ても、その日常に慣れてないから、耐えきれず夜逃げのように去って行くも良くわかります
淡々としたドラマの進行が余計に
スクリーンの中の当事者と第三者である観客ギャップの差を際立たせてます

将校が移動を言い渡され、妻にこの地を去る為に家を明け渡す事を告げると猛反発!
この収容所の隣が余程居心地が良い見たい(笑)
悲鳴も銃声も彼女に取っては気にならない日常…この関心を持たない日常がこの映画のキモかと私は思いました
娯楽性を排除したキッツい映画
色んな意味で面白かったです
しかしちょっと疲れたかなー

後ろの男性2人組の1人は「オレ1人やったらよう見んは…」と言ってた
客を選ぶ映画かも知れませんが、あれだけお客さん入ってたのはやはり関心ある人が多いんですね




★★★★ 2024.5.24(金) なんばパークスシネマ シアター11 20:45 A-3