レイモンド・チャンドラー著、村上春樹訳『リトル・シスター』
表紙裏に
村上春樹が「愛おしい」作品と呼び、翻訳を熱望した『かわいい女』、
ついに半世紀ぶりの新訳なる!
と書かれていたので、(図書館で)つい手に取りました。
レイモンド・チャンドラーって言葉遊び(遊びと言っていいものか。言葉選び?)が
秀逸で、マネのできない深みやおもしろさがあるんだけど、今回はなんだか
難しくて何度か読み直してじっくり考えないとわからない(そして考えても
わからない)ところがありました。うーむ、これは私に何かが足りないのかもしれない。
それはさておき、あとがきで村上春樹さんがタイトルを『リトル・シスター』にした
理由が書かれており、それにはものすごく共感! うん、リトル・シスターの方がいい。
『かわいい女』だと、最後まで読まなければ、女優メイヴィスのことなのかと思ってしまうかも(私が(笑))。
ええと、あらすじは……
田舎から出てきたオーファメイ・クエストという若い女が、行方不明の兄オリンを探して
ほしい、と私立探偵フィリップ・マーロウを訪ねてきます。まあ、この子が、すんごい
ケチなの。なんでこんなにケチなのかと思うんだけど、それが最後のどんでん返し(?)
につながっているんですな。すごいです。
さてさて、それはさておき。オリンを探すうちにアイスピックで刺された死体が
見つかり、そこで美女(顔隠してるけど)と出会い、銃でぶん殴られるマーロウ(お~い)。
相変わらずの男くさいイケメンモテ男(設定)なのですが、今回はややくたびれ気味で
マイナス思考(それもあとがきで理由がわかりますが)。
まあ、そんなこんなで(?)突然その美女が誰だかわかるという展開で、ちょっと
置いてきぼりを食らった感がありますが、その美女はハリウッド女優(メイヴィス)ということで、
だからわかったのかな、と想像を働かせる。
んで、結局、オリン(弟)はメイヴィス(母の違う姉)の恋人が元ギャングで、それをネタに
姉からお金をゆすり取ろうとしていたとわかり、でも結局、弟は元ギャングに殺されたっぽくて、
それを、私の弟をよくも殺したわね~!とメイヴィスが元ギャングを殺した……と思われる展開に
なります。
「殺されたっぽくて」とか「と思われる」と書いたのは、まさしくそれがそうであるからで。
最後の数ページで大きなどんでん返し(?)。
ネタバレですが、結局オーファメイ(妹)とオリン(兄)はグルだったのですよ。兄と連絡が取れなくなったのは、
兄がお金を独り占めしようとしているからだとオーファメイは思ったようで……。
ケチケチゆえの動機。
でも、結局のところ、誰が誰を殺したのか、というのは
(あとがきにもある通り)読者が想像を働かせるしかない。そうして働かせても、
なんだかよくわからないのです。あれ。うーむ。読んだ方いらっしゃったら、教えてください。
でも、やっぱりわからないですよね? 村上春樹さんもあとがきでそのようなことをおっしゃっています。
表紙裏に
村上春樹が「愛おしい」作品と呼び、翻訳を熱望した『かわいい女』、
ついに半世紀ぶりの新訳なる!
と書かれていたので、(図書館で)つい手に取りました。
レイモンド・チャンドラーって言葉遊び(遊びと言っていいものか。言葉選び?)が
秀逸で、マネのできない深みやおもしろさがあるんだけど、今回はなんだか
難しくて何度か読み直してじっくり考えないとわからない(そして考えても
わからない)ところがありました。うーむ、これは私に何かが足りないのかもしれない。
それはさておき、あとがきで村上春樹さんがタイトルを『リトル・シスター』にした
理由が書かれており、それにはものすごく共感! うん、リトル・シスターの方がいい。
『かわいい女』だと、最後まで読まなければ、女優メイヴィスのことなのかと思ってしまうかも(私が(笑))。
ええと、あらすじは……
田舎から出てきたオーファメイ・クエストという若い女が、行方不明の兄オリンを探して
ほしい、と私立探偵フィリップ・マーロウを訪ねてきます。まあ、この子が、すんごい
ケチなの。なんでこんなにケチなのかと思うんだけど、それが最後のどんでん返し(?)
につながっているんですな。すごいです。
さてさて、それはさておき。オリンを探すうちにアイスピックで刺された死体が
見つかり、そこで美女(顔隠してるけど)と出会い、銃でぶん殴られるマーロウ(お~い)。
相変わらずの男くさいイケメンモテ男(設定)なのですが、今回はややくたびれ気味で
マイナス思考(それもあとがきで理由がわかりますが)。
まあ、そんなこんなで(?)突然その美女が誰だかわかるという展開で、ちょっと
置いてきぼりを食らった感がありますが、その美女はハリウッド女優(メイヴィス)ということで、
だからわかったのかな、と想像を働かせる。
んで、結局、オリン(弟)はメイヴィス(母の違う姉)の恋人が元ギャングで、それをネタに
姉からお金をゆすり取ろうとしていたとわかり、でも結局、弟は元ギャングに殺されたっぽくて、
それを、私の弟をよくも殺したわね~!とメイヴィスが元ギャングを殺した……と思われる展開に
なります。
「殺されたっぽくて」とか「と思われる」と書いたのは、まさしくそれがそうであるからで。
最後の数ページで大きなどんでん返し(?)。
ネタバレですが、結局オーファメイ(妹)とオリン(兄)はグルだったのですよ。兄と連絡が取れなくなったのは、
兄がお金を独り占めしようとしているからだとオーファメイは思ったようで……。
ケチケチゆえの動機。
でも、結局のところ、誰が誰を殺したのか、というのは
(あとがきにもある通り)読者が想像を働かせるしかない。そうして働かせても、
なんだかよくわからないのです。あれ。うーむ。読んだ方いらっしゃったら、教えてください。
でも、やっぱりわからないですよね? 村上春樹さんもあとがきでそのようなことをおっしゃっています。