ちびずマムのマイペースな育児・料理・翻訳日記

2007年生まれの1号くんと2010年生まれの2号くんに振り回されつつ、自分の夢もなんとか追っていきたい、ちびたちのマム

レイモンド・チャンドラー『リトル・シスター』

2018年08月15日 | 読んだ本(日本語)
レイモンド・チャンドラー著、村上春樹訳『リトル・シスター』

表紙裏に
村上春樹が「愛おしい」作品と呼び、翻訳を熱望した『かわいい女』、
ついに半世紀ぶりの新訳なる!
と書かれていたので、(図書館で)つい手に取りました。

レイモンド・チャンドラーって言葉遊び(遊びと言っていいものか。言葉選び?)が
秀逸で、マネのできない深みやおもしろさがあるんだけど、今回はなんだか
難しくて何度か読み直してじっくり考えないとわからない(そして考えても
わからない)ところがありました。うーむ、これは私に何かが足りないのかもしれない。

それはさておき、あとがきで村上春樹さんがタイトルを『リトル・シスター』にした
理由が書かれており、それにはものすごく共感! うん、リトル・シスターの方がいい。

『かわいい女』だと、最後まで読まなければ、女優メイヴィスのことなのかと思ってしまうかも(私が(笑))。

ええと、あらすじは……

田舎から出てきたオーファメイ・クエストという若い女が、行方不明の兄オリンを探して
ほしい、と私立探偵フィリップ・マーロウを訪ねてきます。まあ、この子が、すんごい
ケチなの。なんでこんなにケチなのかと思うんだけど、それが最後のどんでん返し(?)
につながっているんですな。すごいです。

さてさて、それはさておき。オリンを探すうちにアイスピックで刺された死体が
見つかり、そこで美女(顔隠してるけど)と出会い、銃でぶん殴られるマーロウ(お~い)。

相変わらずの男くさいイケメンモテ男(設定)なのですが、今回はややくたびれ気味で
マイナス思考(それもあとがきで理由がわかりますが)。

まあ、そんなこんなで(?)突然その美女が誰だかわかるという展開で、ちょっと
置いてきぼりを食らった感がありますが、その美女はハリウッド女優(メイヴィス)ということで、
だからわかったのかな、と想像を働かせる。

んで、結局、オリン(弟)はメイヴィス(母の違う姉)の恋人が元ギャングで、それをネタに
姉からお金をゆすり取ろうとしていたとわかり、でも結局、弟は元ギャングに殺されたっぽくて、
それを、私の弟をよくも殺したわね~!とメイヴィスが元ギャングを殺した……と思われる展開に
なります。

「殺されたっぽくて」とか「と思われる」と書いたのは、まさしくそれがそうであるからで。
最後の数ページで大きなどんでん返し(?)。

ネタバレですが、結局オーファメイ(妹)とオリン(兄)はグルだったのですよ。兄と連絡が取れなくなったのは、
兄がお金を独り占めしようとしているからだとオーファメイは思ったようで……。
ケチケチゆえの動機。

でも、結局のところ、誰が誰を殺したのか、というのは
(あとがきにもある通り)読者が想像を働かせるしかない。そうして働かせても、
なんだかよくわからないのです。あれ。うーむ。読んだ方いらっしゃったら、教えてください。

でも、やっぱりわからないですよね? 村上春樹さんもあとがきでそのようなことをおっしゃっています。

残暑お見舞い申し上げます。

2018年08月15日 | 日記
あらら~、気づいたら八月は一度もブログ書いてませんでした。
なんか毎日本当にバタバタで。

駆け出し翻訳者だったころ、「子どもがいるとわかると仕事をもらいにくくなる」とか
「一度仕事を断わったら次はない」とか先輩翻訳者に言われて、
打診された仕事は断わらず、睡眠時間を削って家事育児と両立させていた……という
かなりむちゃをしていました(今はもう体力がついていかない(笑))。

でも、まあコーディネーターさんとの間にそれなりに信頼関係(?)のようなものも
築かれてきたおかげか、ここ二年ほど、八月いっぱいはお仕事を受けられません、と
お伝えしても、大丈夫になってきました。

まあ、依頼された仕事を全部受けていても、ぱったり連絡が来なくなる翻訳会社さんも
ありますので、子どもがいるからとか、一度仕事を断わったからとか、そんなに
気にしなくてもよかったのかな、とか。

なにしろコーディネーターさんからの電話を受けているときに、後ろで子どもが
ギャン泣きしたこともあったりしましたから(笑)。

家族旅行の疲れが抜けてなくて(結局、どこにいっても大変なんですね、母って(笑))、
今は仕事も勉強もお休み中です。

なにか書かねば、と思ったら、こんな内容になってしまいました。

外に出るのが本当に嫌になるくらい暑い日が続いていますね。
みなさま、どうぞご自愛くださいませ。