
マイフェイバリットフライであるエルクヘア・カディス。
多分、これの使い手としてオレの右に出るヤツは居ない。
簡単に巻けるけど一級品の釣れる毛鈎に仕上げるには
オレ流のレシピとコツが有るのは言うまでも無い。
この毛鈎がヤバイ位に凄いと思った事は
その昔。回収不能な高い木の枝にティペットと一緒に
ぶら下がった毛鈎をある日放置した。
後日の釣行でその場所に行くと小鳥が毛鈎を咥え
死んで枝から垂れ下がっていた・・・
小鳥も騙せるのには驚愕したが
クチバシに鈎が刺さって身動き出来なくなり
殺してしまった事には当時大いに反省した。
ティペット付きのエルクヘア・カディスが
枝から伸びてユラユラ揺れてるもんだから
空飛ぶ生きた蛾だと思って咥えたんだろうね。
木によじ登って遺体とクチバシの毛鈎を回収し
埋葬してあげた・・・
どうかお許しを。

オレがフライフィッシングを引退してから
何だかフライブームも下火になってるし
近年の雨の降り方も異常だから
渓相の変化が著しく何時行っても
簡単に釣れる状況じゃなくハードルが
更に高いのも起因して
皆んな釣り熱が冷めちゃうんだろうな。
この釣り、ややこしいからな。
だから面白いのに・・・

オレは四半世紀以上
フライフィッシングに夢中で
幸せだったよ。
実に楽しかったなぁ。