風のBLOG

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2019年春『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』西日本・九州ツアー【第1週目】

2019-05-26 07:59:42 | 全国巡回公演

2019年、春の西日本・九州『ヘレン・ケラー ~ひびき合うものたち』のツアーが始まりました。
私たちは、5月10日に美しい自然に囲まれた、みなかみ町立藤原小中学校の15名の生徒さん、先生方、地域の方々と共に『星の王子さま』の公演を経て、西日本へと出発しました。

5月13日(月)  [三重県] 鳥羽商船高等専門学校 同校体育館
5月14日(火)  [三重県] 四日市メリノール学院中学校・高校 同校体育館
5月16日(木) [大阪府] 今宮高等学校 クレオ大阪中央
5月17日(金) [福井県] 南越前町教育委員会自主事業 中学校合同公演(南條中学校・今庄中学校・河野中学校) 南條文化会館
5月18日(土) [福井県] 南越前町教育委員会自主事業 一般公演

鳥羽商船高等専門学
今週最初の公演は、三重県の鳥羽商船高等専門学校です。
風は初めての公演、そして、演劇の芸術鑑賞自体初めてという学校です。
また、今回の公演は、「命を育む教育事業芸術鑑賞会」として行われました。
近年、若い人たちが自ら命を絶ってしまうという事件が増えています。
若い学生たちに命の大切さ、生きる、ということを考えて欲しいという取り組みの中で行われた公演でした。

公演が始まると、体育館いっぱいの客席からは、真っ直ぐな視線で舞台に向き合う姿に支えられた公演となりました。

終演後には、バックステージツアーも行われ、多くの学生の皆さんが生き生きと舞台に触れていました。







そして、そのまま集まってくれた学生の皆さんが舞台の撤去の作業をお手伝いしてくれました。





先生方の想いと共に実現した今回の公演が、若い観客たちにとって、未来に向け自身の一歩を踏み出す一つの糧となることを願います。

四日市メリノール学院中学校・高校 
今週2回目の公演は、同じく三重県の四日市メリノール学院中学校・高校です。
四日市メリノール学院中学校・高校では、2015年に『ジャンヌ・ダルク』の公演を行っており、今回風の公演は、2回目、4年ぶりの公演となりました。
四日市メリノール学院中学校・高校は、『ジャンヌ・ダルク』を公演した当時は女子校でしたが、2017年に共学となりました。
ご担当の先生方の中には、『ジャンヌ・ダルク』の公演を観た先生もいらっしゃり、先生方の強い想いと共に実現した公演となりました。

劇場となった体育館に入場する生徒さんは、「体育館が変わった!」、「すげー!」と想い想いひ声をあげながら、これからいったい何が始まるのかと、期待に満ちた姿で空間を感じている姿が印象的でした。
公演が始まると、ひとつひとつの出来事に反応したり、静かに見つめたりと、とてもリラックスした姿勢で一人一人が敏感に空間を感じているようでした。

終演後には、バックステージツアーも行われました。





そして、舞台の撤去の作業のお手伝いの生徒さんもたくさん集まってくれました。
お手伝いをしてくれた生徒さんの中には、『ジャンヌ・ダルク』の公演を観た生徒さんもおり、再会の時間ともなりました。



また、劇場から体育館に戻っていく様子を眺めながら、演劇部と有志の生徒さん方がアニー役の渋谷との座談会も行われました。



とても活動的な演劇部の生徒さん方ですが、生で演劇を見る機会はあまりないそうで、自分たちの活動を通しての話や、とても広い視野を持って、熱の込もった姿勢で話をしている姿がありました。



撤去の作業が終わった後も、演劇部の生徒さんやお手伝いの生徒さん方が、劇団員に声をかけ、最後の最後まで、公演を通して感じたことや考えたことを語ってくれ、前に進もうとする生命力溢れた姿に私たちも多くのことを気づかされる時間となりました。

今宮高等学校
今週3回目のは、大阪府の今宮高校の2年生の皆さんとの公演です。
風の公演は、2000年に行われた『ヘレン・ケラー』の公演以来、19年ぶりとなりました。
担当の先生の、風の公演を生徒たちに見せたい!という熱意と共に実現した公演でした。
本番が始まると、客席からの集中した視線に支えられた公演となりました。
終演後には、演劇部さんによる「ヘレンの諦めない姿とアニーの情熱を感じることができました。」と素敵な挨拶と花束を頂きました。
 
 
また、終演後には、バックステージツアーも行われました。
 
 
 
 
 
 
多くの生徒さんや先生方が舞台上に集まってくれました!
実際に自分の手で触れ、感じたり、気になることや感想を積極的に俳優に語っている姿が印象的でした。
 
南越前町教育委員会自主事業 中学校合同公演
今週4回目の公演は、南越前町教育委員会自主事業による、南條中学校・今庄中学校・河野中学校との合同公演です。

また、公演と共に会場のロビーには、劇団との交流も深く、活動を支えて下さっている、越前市出身の放送作家、向瀬杜子春さんが撮影したインドのシャンケニケタンの子どもたちやその豊かな土地でで暮らす人々の生き生きとした姿を写した写真展も行われました。
ロビーには、続々と中学生たちが集まり、友達や先生たちと話しながら公演が始まるまで、夢中で写真を見つめていました。
 
 
 
向瀬さんと話をしながら写真を見る生徒さん。
 
終演後には、南條中学校・今庄中学校・河野中学校の皆さんが1校づつ舞台に上がり、全校生徒によるバックステージツアーも行われました。

 
 
 
ひとつひとつの舞台の仕組みを説明する劇団員。
その説明を真剣な表情で耳を傾けたり、『ヘレン・ケラー 』の公演を通して、感じたり、考えたことや、質問をとてもダイレクトに、劇団員に投げかけている姿もありました。
バックステージが終わり、開場を去っていく最中、また、再びロビーの写真に触れる生徒さん方。
『ヘレン・ケラー』の公演の一日、そして、シャンケニケタンの人々の写真展を通して、何か彼らの中で繋がったり、残るものがあれば幸いです。
 
南越前町教育委員会自主事業一般公演
今週最後の公演は、前日に続き、南越前町教育委員会自主事業による公演です。
南越前町教育委員会による自主事業での一般公演は初めての試みだそうです。
前日に続き、向瀬さんの写真展も行われました。
『ヘレン・ケラー〜ひびき合うものたち』の公演は午後から。
午前中には、向瀬さんの知り合いの方々や、告知を見て来られた方々、用事のついでに立ち寄って下さった方など、様々な人たちが写真展に足を運んでくれました。
観に来られた方々の中には、昭和の時代、日本の戦後間も無く、ものは無いけれど自然や人の豊かさに溢れていた時代と香りを残すシャンケニケタンの風景や人々の姿に、自身の幼少時代や思い出を重ねながら、眼差しを向けている姿もありました。
また、南越前町教育委員会の皆さまを始め、地域の方々、多くの方々が今回の公演に向けて、宣伝や告知をして下さったそうで、公演当日にもたくさんの方々が観に来て下さいました。


たくさんの人たちとの繋がりや支えによって実現した今回の公演に感謝の言葉を送る向瀬杜子春さん。


終演後には、バックステージツアー、そして、ヘレン・ケラー役の稲葉、ヘレンの父、アーサー・ケラー役の酒井による座談会も行われました。
 
 
 
座談会には、福井商業高校の演劇部の生徒さんと先生方、武生東高校の生徒さん、地元の劇団の方々や地域の方々が集まり、とても、盛り上がっているようでした。
南越前町教育委員会の皆さんを始め、共に公演を創り支えて下さった方々に心より感謝申し上げます。
南越前市の皆さんとの再会の日を心より楽しみにしています。
 
1日1日がとても濃密な時間となった一週間。
公演の実現に向けて、強い情熱や熱い想いを持った皆さんの力に支えられ、そのひとつひとつの公演を共に創ることが出来きたと感じる時間となりました。
 
 
パーシィ役・倉八ほなみ
 

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