風のBLOG

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2017秋『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』 東・西日本巡回ツアー第4週目

2017-10-23 11:49:28 | 全国巡回公演
『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』第4週目は

10月16日(月) 茨城県 三和高校 同校体育館
10月18日(水) 新潟県 関根学園高校 上越文化会館

での公演でした。

三和高校
三和高校は2014年に『ハムレット』を上演し、3年ぶりの再会となりました。
この日は人権行事の1日で午前中に講演会、午後にヘレンケラー観劇と生徒さんにとって盛りだくさんな1日でした。



三和高校では前日から準備を行いました。
バス、トラックが学校に到着すると体育館の入口で生徒さんが待っていてくれて、たくさんの部活の生徒さんが搬入作業を手伝ってくれました。
みんなで協力し声を掛け合い、雨のなかの搬入作業でしたがあっという間に終わりました。





午前中の講演会の様子

ステージの反対側に舞台装置を組み、午後からはみんな振り返ってヘレン・ケラーの観劇です。



本番中は笑いがあり、時にじっと舞台を見つめる真剣な眼差しが印象的で、舞台で起こることをしっかりと感じてくれているのがよくわかります。
カーテンコールでは俳優1人1人に花束を贈ってくれました、ありがとうございました。
お礼のあいさつでは1人の3年生の女性の生徒さんが、4月からの自分の決めた進路に対して不安と期待があり、正直不安のほうが大きかったけど、今日ヘレン・ケラーを見て勇気をもらいました、全力で頑張っていきますと力強くメッセージをくれました。

終演後の撤去作業では120人の生徒さんが手伝ってくれ、劇団員や友達とと話しながら舞台装置を運んでいきました。
片付けのなかので自分たちが見ていたものが、ばらばらになっていくこと、その工夫に驚き、そこから会話が生まれ盛り上がっていく。そこに人と人との会話が生まれ、協力や掛け合いがあり、熱が起こっていくのが感じられる時間となりました。



終演後の舞台見学から
終演後の先生の呼びかけからたくさんの生徒さんが集まってくれました、ポンプを動かしたり、舞台装置に上り、小道具に触れたりと驚きと笑顔の絶えない時間となりました。



三和高校では3年前のハムレットを覚えている先生方もおり、「また水がでてきましたね!」とそこで改めて思い出すことや、体育館という場所が劇場に変わること、そこで本物に触れることの大切さなど、生徒さん1人1人にたくさんのことを感じてもらいたいと願う先生の想いを改めて感じた時間でもありました。
本当にありがとうございました、また再会できる日を楽しみにしています。



関根学園高校



関根学園高校では2003年『星の王子さま』以来の再会となりました。
開演前、舞台袖に元気な声が聞こえてきます、普段とは少し違う空間とここれからどんなことが起こるのかわくわくしている雰囲気が伝わってきます。
開演前には校長先生の挨拶があり、「本物の芸術を感じて、日々の学校生活や自身の未来に生かしてほしい」と生徒さんたちにメッセージが送られました。
開園すると、前の盛り上がりとは変わりとてもじっくり舞台を見つめていました。静かな中に客席のなかで少しずつ動いているものがわかる、そんな2時間でした。1人1人にとって自身の大事なことに触れる時間であったらうれしいです。



終演後にはヘレン役とアニー役の2人が生徒さんたちをお見送り



2時間自分たちが見ていた俳優に驚きの声が起こります、たくさんの生徒さんが声をかけてくれました。同時に舞台では舞台見学が行われました。はじめ客席で見ていた生徒さんも参加し、1人1人自分の興味があるところをのぞいてみたり、俳優と話すなどとてもリラックスし、良い時間となりました。自分たちが感じた事を率直に話してくれたり、自分の進路や夢のことなど普段なかなか話せないことも話せる時間でした。また再会できる日を楽しみにしています。





ヘレン・ケラーの公演は今週から後半となりました、来週は岐阜県からのスタートになります。
1校1校どんなことが起こるのか楽しみに、観客1人1人の大切な時間、きっかけとなるよう頑張っていきたいと思います。



ジェイムス・ケラー役 中村滋

2017秋『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』 東・西日本巡回ツアー第3週目

2017-10-23 11:15:34 | 全国巡回公演
『ヘレン・ケラー ひびき合うものたち』巡回ツアーも3週目を迎えました。

今週は旅も中日を迎える週となります。
10月12日 東陽中学校(岡山県)
10月13日 春野高校(高知県)
10月14日 巽中学校(大阪府)



東陽中学校











いったん東京に戻って、帰り初日は岡山です。
15年ぶりの上演となる倉敷市の東陽中学校は演劇部員が30名以上いる学校で県下でもっとも大所帯らしいです。入場した時から設営された舞台への期待感が感じられ、終始それぞれの視線・姿勢が感じられる公演でした。終演後はたくさんの生徒さんがバックステージの見学に残って、美術・音響・照明に触れながら公演のよい思い出としていきました。

春野高校













倉敷から今回二度目の高知県へ。
私たちにとって初めての上演となる春野高校は創立記念行事での公演です。
高知県はまだ少し暑さも感じましたが、この演劇を大変楽しみに待っていてくれた生徒さんたちでした。過去高知県内で上演した私たちの評判も耳に入っていたようで、先生方もとても喜んでくれた様子が感じられる一日でした。元気な生徒さんたちにお手伝いいただき、後片付けもあっという間に終えることが出来ました。ありがとうございました。
カーテンコールでお礼にいただいたジュースは、学校の実習で生産しているとてもおいしいものでした。
こちらも本当にありがとうございます。

巽中学校







翌日が午前開演のため大阪まで移動後、巽中学校での準備。
去年の春に上演させてもらった市岡東中学校でお世話になった先生が、今年の四月から巽中学校に移動されていました。なつかしく嬉しい再会です。
カーテンコールで挨拶を述べた生徒さんの言葉が印象的でした。「困ったこと、困難な状態にいる友達を感じた時、その人を支えられる存在になりたいと思いました」
今日体験した時間からたくさんのことを感じ考えている姿を、私たちも再発見しました。
男子・女子バスケ部のお手伝いがとてもさわやかで素敵でした。ありがとうございます。

来週はいよいよ東日本への旅公演が始まります。

文:緒方一則(アナグノス校長役)