『Touch~孤独から愛へ』7週目が終わり、上演は36ステージを数えます。
全行程のど真ん中、折り返し地点を通過し、「ようやく半分」「もう半分」という相反する思いが交差しています。
11月5日(月) 武雄高校
7日(水) 鳥栖商業高校
8日(木) 鳥栖工業高校
三養基高校
9日(金) 日田高校
10日(土) 翔陽高校
月曜日、開演前にご担当の先生から生徒さんたちに向けてこんな話をされました。「みなさんは、朝の読書の時間に本を読みますね。小説は言葉が記号です。舞台は出演者のセリフ、動き、舞台装置が記号です。この記号からはたくさんのことが発せられます。演劇は“記号の生きた集合体”です。何ひとつ見逃すわけにはいきません。」と。
この“記号”には<情報伝達や思考・感情・芸術などの精神行為の働きを助ける媒体のことである。狭義には、文字やマークなど、意味を付された図形を指すが、広義には表現物、ファッションや様々な行為(およびその効果)までをも含む。>という意味がありました。印やマークということだけではなく、客席をも含めた演劇行為そのもが“記号”であるということ。
先生のおっしゃったように私たち演じる側も共演者、舞台装置、照明や音響、裏にいるスタッフからたくさんの記号を受け取ります。そして何より大きいのは、客席にいるみなさん一人ひとりから受け取るたくさんの記号です。
それは色や形、大きさ・・・その場その時で様々に変化し、色々な速さや角度でそこここから、時には同時に、時には一つのうねりとなって私たちに投げかけられます。この記号が発するものの交感によって私たちはお互いに何かに出会い、発見し、つながっていける。これは、私たちが生きる上での大きな喜びだと思います。
この演劇が持つ力や可能性を信じ、常に探求し続けながら若い観客たちや先生方と出会いの場を共に創っていきたいと改めて思う一週間でした。
今週は2度の座談会が開かれました。
↑鳥栖商業高校の演劇部の生徒さんたちです。
演劇部ならではの質問や疑問、それぞれ印象に残った場面や感想をたくさん述べてくれました。
↑こちらは三養基高校放送委員の生徒さんたち。
ハロルド役の柳瀬が出席しました。とても身近なこととして感じられたと話してくれたそうです。
日田高校のカーテンコールでは生徒会副会長の生徒さんから「お礼を言いたいんですけど、もう出てきてくれないんですか?」と急きょ俳優たちが舞台に呼ばれ、「大事なものはすぐ近くにあるんだと思いました。」という言葉をとっても嬉しいサプライズと共にもらいました。
↓上演後に楽屋を訪ねてくれた日田高校の皆さんと。
今週唯一の体育館公演は翔陽高校、文化祭での上演でした。
野球部やサッカー部を初め、大勢の生徒さんたちがこれでもかという元気の良さで搬入と搬出のお手伝いをしてくれました。階段での写真は演劇部のみなさんです。
どの部活動、委員会にしてもそうですが、高校の三年間だけでしか味わえないものです。まして、同じメンバーで活動できるのはその中でも一年間だけ。毎年三年生は卒業し、新たに一年生が入ってきますから。卒業して何年も経ってもふとした瞬間に高校生の頃のことを思い出すことがあります。一年一年を大事に、そしてステキな思い出をたくさん仲間たちと一緒に作ってほしいと思います。
そのひとつにこの日のことを加えてもらえたら嬉しいです。
若い観客たちのノリで、と言ってもテンションが高いとか、浮かれているとか、悪ふざけなどとは全く異なるその場、その空間を自分たちで盛り上がりを作り出し、「僕たち私たちはこう見るよ」と提示してくるパワーの凄さを感じました。もちろん一般公演とは違い、自分たちしかいない、自分たちのためだけの特別な空間と言うことはありますが、だからこそ出来ることがあると思います。
先生方の思いや願い、生徒さんたちの社会に対する欲求や声にならない叫び・・・。
この空間には様々な思いがうごめき合い、ぶつかり合います。
そこから生まれてくる、生み出されてくる“何か”に期待を込めて『Touch~孤独から愛へ』の旅は後半戦に突入です!
ここで、鳥栖商業高校のご担当の先生の言葉をお借りするならば
Touch“触れる”というこに思いを馳せつつ・・・。
仲村三千代
全行程のど真ん中、折り返し地点を通過し、「ようやく半分」「もう半分」という相反する思いが交差しています。
11月5日(月) 武雄高校
7日(水) 鳥栖商業高校
8日(木) 鳥栖工業高校
三養基高校
9日(金) 日田高校
10日(土) 翔陽高校
月曜日、開演前にご担当の先生から生徒さんたちに向けてこんな話をされました。「みなさんは、朝の読書の時間に本を読みますね。小説は言葉が記号です。舞台は出演者のセリフ、動き、舞台装置が記号です。この記号からはたくさんのことが発せられます。演劇は“記号の生きた集合体”です。何ひとつ見逃すわけにはいきません。」と。
この“記号”には<情報伝達や思考・感情・芸術などの精神行為の働きを助ける媒体のことである。狭義には、文字やマークなど、意味を付された図形を指すが、広義には表現物、ファッションや様々な行為(およびその効果)までをも含む。>という意味がありました。印やマークということだけではなく、客席をも含めた演劇行為そのもが“記号”であるということ。
先生のおっしゃったように私たち演じる側も共演者、舞台装置、照明や音響、裏にいるスタッフからたくさんの記号を受け取ります。そして何より大きいのは、客席にいるみなさん一人ひとりから受け取るたくさんの記号です。
それは色や形、大きさ・・・その場その時で様々に変化し、色々な速さや角度でそこここから、時には同時に、時には一つのうねりとなって私たちに投げかけられます。この記号が発するものの交感によって私たちはお互いに何かに出会い、発見し、つながっていける。これは、私たちが生きる上での大きな喜びだと思います。
この演劇が持つ力や可能性を信じ、常に探求し続けながら若い観客たちや先生方と出会いの場を共に創っていきたいと改めて思う一週間でした。
今週は2度の座談会が開かれました。
↑鳥栖商業高校の演劇部の生徒さんたちです。
演劇部ならではの質問や疑問、それぞれ印象に残った場面や感想をたくさん述べてくれました。
↑こちらは三養基高校放送委員の生徒さんたち。
ハロルド役の柳瀬が出席しました。とても身近なこととして感じられたと話してくれたそうです。
日田高校のカーテンコールでは生徒会副会長の生徒さんから「お礼を言いたいんですけど、もう出てきてくれないんですか?」と急きょ俳優たちが舞台に呼ばれ、「大事なものはすぐ近くにあるんだと思いました。」という言葉をとっても嬉しいサプライズと共にもらいました。
↓上演後に楽屋を訪ねてくれた日田高校の皆さんと。
今週唯一の体育館公演は翔陽高校、文化祭での上演でした。
野球部やサッカー部を初め、大勢の生徒さんたちがこれでもかという元気の良さで搬入と搬出のお手伝いをしてくれました。階段での写真は演劇部のみなさんです。
どの部活動、委員会にしてもそうですが、高校の三年間だけでしか味わえないものです。まして、同じメンバーで活動できるのはその中でも一年間だけ。毎年三年生は卒業し、新たに一年生が入ってきますから。卒業して何年も経ってもふとした瞬間に高校生の頃のことを思い出すことがあります。一年一年を大事に、そしてステキな思い出をたくさん仲間たちと一緒に作ってほしいと思います。
そのひとつにこの日のことを加えてもらえたら嬉しいです。
若い観客たちのノリで、と言ってもテンションが高いとか、浮かれているとか、悪ふざけなどとは全く異なるその場、その空間を自分たちで盛り上がりを作り出し、「僕たち私たちはこう見るよ」と提示してくるパワーの凄さを感じました。もちろん一般公演とは違い、自分たちしかいない、自分たちのためだけの特別な空間と言うことはありますが、だからこそ出来ることがあると思います。
先生方の思いや願い、生徒さんたちの社会に対する欲求や声にならない叫び・・・。
この空間には様々な思いがうごめき合い、ぶつかり合います。
そこから生まれてくる、生み出されてくる“何か”に期待を込めて『Touch~孤独から愛へ』の旅は後半戦に突入です!
ここで、鳥栖商業高校のご担当の先生の言葉をお借りするならば
Touch“触れる”というこに思いを馳せつつ・・・。
仲村三千代