白山神社の創建の詳細は不明ですが、天暦年間(947~57年)に加賀一宮白山神社を本郷元町(現本郷一丁目)に勧請、と伝えられています。元和年間(1615~24年)には、2代将軍秀忠の命で、巣鴨原(現小石川植物園内)に遷りますが、のちに5代将軍となる館林藩主綱吉の屋敷(小石川御殿)造営のため、現在地に再度移転しました。明暦元年(1655年)のことです。なお、小石川御殿の地にあった当時は、氷川神社などと並んでいたといわれています。「相伝、当社は元和三年の勧請なりといへり。当社古白山御殿の地にありて、氷川明神女体宮と共に並びてありしかども、彼地に御殿営作せられし頃今の地へ遷座なし奉ると也」(「江戸名所図会」)
- ・ 「江戸名所図会 / 小石川白山権現社」 右上隅の表参道部分を拡大したのが→ こちらで、白山坂に面した表門前に描かれた橋が今回の水路とかかわるものです。
- ・ 白山神社 白山坂からの表参道です。左右には白山社地門前と称する町屋が、小石川御殿造営の始まった慶安4年(1651年)以降、徐々に成立しました。
- ・ 白山神社 社殿裏には明治42年(1909年)に開園した、文京区最古の白山公園があります。境内から公園にかけて、3000株のアジサイが植えられています。
- ・ 白山富士 社殿裏には富士塚(白山富士)も設けられています。普段はフェンスで守られていますが、毎年6月に開催される文京あじさいまつりの期間は開放されます。