大門前に戻って、古川との合流地点、将監(しょうげん)橋まで、桜川の最後のウォーク&ウォッチです。「下水 幅弐間 右者町内西境増上寺御溝堀ニ而上之方者愛宕下通大下水俗ニ桜川と唱候末ニ而宇田川横町西境ニ而分水仕芝神明社地後より増上寺表御門前通将監橋際え落入金杉川え相流申候」 「御府内備考」収録の土手跡町の書上で、同町は合流地点に架かる将監橋から一つ下流にある金杉橋まで、金杉川(古川)の左岸に沿う町屋でした。また、同じ土手跡町の書上は、金杉川については「川幅上之方拾壱間下之方拾八間」、将監橋についは「長拾壱間弐尺幅四間高欄高サ三尺」としています。なお、橋名については、→ 「明暦図」当時付近に屋敷を構えていた岡田将監(のちの勘定奉行)が由来で、延宝3年(1675年)の拡幅工事の担当者でもあります。
- ・ 大門前通り 引用文の「増上寺表門前通」です。当時は通りの際まであった増上寺境内との間に、幅2間の大下水(桜川)が流れていました。
- ・ 大門前通り 将監橋の手前で、高架は古川上に設けられた首都高都心環状線です。合流口は通りの右手にズレたところにあります。
- ・ 将監橋 現在の橋は昭和43年(1968年)の改架で、その規模は橋長23.4m、幅員17mです。
- ・ 古川(金杉川) 将監橋から下流方向のショットです。奥に見えるのが、第一京浜(東海道)に架かる金杉橋です。